春と修羅 (愛蔵版詩集シリーズ)

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  • 日本図書センター
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レビュー : 27
  • Amazon.co.jp ・本 (330ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784820519942

作品紹介・あらすじ

賢治文学の魅力の結晶。

感想・レビュー・書評

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  • 無人島に一冊だけ本を持っていける、みたいな時には、おそらくこれを持っていくんじゃないかなあ。何べんも何べんも読み返していますが、一向に飽きません。読む度に発見のある詩集です。

  • 序文でひきこまれた。
    詩ではなく、「心象スケッチ」ということばがなんとしっくりくることか。
    大切にしたい一冊。

  • 宮沢賢治の心象スケッチ、≠詩集です。

    「銀河鉄道の夜」とか、彼の残した童話はどれも好きだけど、個人的に宮沢賢治は詩の世界に於いてその才能を最大限に発揮していると思います。この世界観はきっともう彼しか表現出来ない。賢治の詩は色んな要素が多分に含まれていて、正直何度読んでも分からない箇所が多々あります。それは哲学であったり、宗教であったりする。難解な単語が沢山あるけどそこからイメージを拾って思い描いて見える賢治の世界だけでも十分素晴らしいものがあります。

    表題にもなってる「春と修羅」は大好きな詩の一つだし、賢治の最大の理解者であった妹の死を嘆いた「永訣の朝」は思わずホロっときます。いつも手の届くところに置いてある本の一つです。

  • 言葉の美しさが尋常じゃないです。序文で何故かめちゃめちゃ泣いてしまう……ブワッとくる……!

  • わたくしといふ現象は仮定された有機交流電燈のひとつの青い照明です。

    この序文がたまりません。
    「恋と病熱」も収録されているのかしら?

  • 大好きなんだよなあ
    永訣の朝とか...

  • 興味があった本をやっと読んだ。
    宮沢賢治の詩は、国語の教科書以来なので新鮮だった。
    こういう詩も悪くない。

  • 久しぶりに手に取る。
    心に響くのはやはりトシシリーズ。

    最愛の妹トシを失った賢治の悲しみは何よりも深くて、それを自分の中でどう処理すべきか、答えが見つからず苦しんでいる様子が窺える。妹の幻影を追いかけて北の大地を彷徨う賢治は、どこにたどり着くのだろう。

  • 賢治の詩をちゃんと読んだのは初めて。

    まさに宇宙的な視野が表出されている。凡人の私が読めば彼の才能が非凡であることはすぐわかる。他の詩人にはない表現とファンタジー。すごい。

    出版当時の形で読みたいとこれを選んでみたけど、読みたかった詩は載っておらず、それはどうも後から書いた「春と修羅」の補稿というのになるのかなぁ。
    とし子への思いを抱いての旅の途中に立ち寄った「旭川」だ。知ってるけど、本の中で読みたかった。

    手垢のついてない本を借りるのは気が引けた(図書館)けど、やはり全集で読むべきでした。

    賢治の詩を諳んじられたら素敵だろうな。

  •  天性の詩人なのであろう。初めて銀河鉄道の夜を読んだ時、幻想的な長い詩を読んでいるように感じた。
     宮沢賢治の魂が蒼い宇宙の果てで、無数の星を抱きしめているかのようだった。
     私も本を読みながらオーロラのように輝く幾多の星々にそっと触れたような気がしたものだ。

     宮沢賢治はいつもそんな宇宙の果てにたった一人で佇んでいたのだろうか。彼はこううそぶく。

     「おれは一人の修羅なのだ。」

     季節は廻り、生き物の命が萌え始め、爛漫の春を迎えようと、一人孤独な修羅なのだ。
     実生活での孤独がそうさせたのであろうか。いや、それだけではあるまい。人生とは「百年の孤独」である。
     宮沢賢治の研ぎ澄まされた感性は、彼の魂を一人きりの宇宙から決して開放してはくれなかったのではないだろうか。

     人は皆、一人きりの修羅だ。そして永遠に宇宙を彷徨い続けるのだろう。
     
     

  • 「ビブリア古書堂の事件手帖」第3巻登場作

  • ビブリア古書堂 三巻に取り上げられた
    本なので読んでみました

    宮沢賢治は 注文の多い料理店 銀河鉄道の夜 などの童話は読んだが 詩集は初めて

    広がり感のある表現
    文字のレイアウト 空間が非常にいい
    揺れ動く気持ちの時には
    文字も動き

    肯定したり じっとしている時は
    揃っている 文字の分量 改行
    そういったものが 非常に絵本に
    使われる雰囲気で 見ていて美しい

    春の少し浮きたつ感じが
    感じられたり
    銀河鉄道の夜を感じさせてくれたりした

    今回読んだのは 雰囲気だけで
    意味はたぶん 掴めて無い(^-^;
    まだ 二巻 三巻と続くので
    また読んでみたい

  • わたくしといふ現象は
    仮定された有機交流電燈の
    ひとつの青い証明です

  • 「永訣の朝」は神詩!!

  • きったない(自分のせい)文庫版しかないので愛蔵版欲しいです!
    春と修羅…天才ですな。

  • 雰囲気がとても好み。宮沢賢治の描く透明な世界が好き。

  • 「春と修羅」は、宮沢賢治による詩集です。

    詩集に収録されている表題作品の『春と修羅』は、

    「おれはひとりの修羅なのだ。」という所に象徴される、

    主人公「おれ」の自己宣言を伴った内容となっています。

    また、「春」の情景と心象風景といったような

    「内面と外景」「光と影」といった対比が印象的です。

    この作品の一部は少しずつ各行の段組が上下にずれ、

    全体がうねっているような形になっており、

    それによって、賢治の内面の動揺が

    外界の知覚を歪ませている様が表現されています。

  • これ以外詩集を読んだ事がない。

  • この人の作品はいつかすべてきちんと読んでみたい。
    高校の先生がとてもいい先生だったので彼の指導の下に学ぶことができて本当によかったと思う。
    とてもすばらしい作品。

  • 本編もさることながら、序文がすばらしすぎる。

  • こころをゆたかにしてくれる。
    でも失くしてしまった(中学からもらったやつ)

  • 「永訣の朝」、「産業組合青年会」、「夜の湿気と風がはげしくいりまじり」、「野馬がかってのこさへたみちと」、「異途への出発」、「告別」、「春」、「白菜畑」、「あすこの田はねぇ」。

  • 散文にしか興味のなかった私を詩の世界へと導いた作品

  • わたくしといふ現象は
    仮定された有機交流電燈の
    ひとつの青い照明です
    (あらゆる透明な幽霊の複合体)
    風景や皆といつしよに
    せはしくせはしく明滅しながら
    いかにもたしかにともりつづける
    因果交流電燈の
    ひとつの青い照明です
    (ひかりはたもち、その伝統は失はれ)

    これらは二十二箇月の
    過去とかんずる方角から
    紙と鉱質インクをつらね
    (すべてわたくしと明滅し
    みんが同時に感ずるもの)
    ここまでたもちつゞけたれた
    かげとひかりのひとくさりづつ
    そのとほりの心象スケッチです

    これらについて人や銀河や修羅や海胆は
    宇宙塵をたべ、または空気や塩水を呼吸しながら
    それぞれ新鮮な本体論もかんがへませうが
    それらも畢竟こゝろのひとつの風物です
    たゞたしかに記録されたこれらのけしきは
    記録されたそのとほりのこのけしきで
    それが虚無ならば虚無自信がこのとほりで
    ある程度まではみんなに共通いたします
    (すべてわたくしの中のみんなであるように
    みんなのおのおののなかのすべてですから)

    けれどもこれら新生代沖積世の
    巨大に明るい時間の集積のなかで
    正しくうつされた筈のこれらのことばが
    わづかその一点にも均しい明暗のうちに
    (あるいは修羅の十億年)
    すでにはやくもその組立や質を変じ
    しかもわたくしも印刷者も
    それを変わらないとして感ずることは
    傾向としてはあり得ます
    けだしわれわれがわれわれの感官や
    風景や人物をかんずるやうに
    そしてだゞ共通に感ずるだけであるやうに
    記録や歴史、あるいは地史といふものも
    それのいろいろの論料といつしよに
    (因果の時空的制約のもとに)
    われわれがかんじてゐるのに過ぎません
    おそらくこれkら二千年もたつたころは
    それ相当のちがつた地質学が流用され
    相当した証拠もまた次次過去から現出し
    みんあは二千年ぐらゐ前には
    青ぞらいつぱいの無色な孔雀が居たとおもひ
    新進の大学士たちは気圏のいちばんの上層
    きらびやかな氷窒素のあたりから
    すてきな化石を発掘したり
    あるひは白亜紀砂岩の層面に
    透明な人類の巨大な足跡を
    発見するかもしれません

    すべてこれらの命題は
    心象や時間それ自身の性質として
    第四次延長のなかで主張されます

  • 下ノ畑に居リマス

  • 宮沢賢治の作品の中でも、結構難しいと思う。ただ、読み解いて自分なりの意味を得る楽しさはある。

  • 宮沢賢治の作品の中でも、結構難しいと思う。ただ、読み解いて自分なりの意味を得る楽しさはある。

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著者プロフィール

宮沢賢治(みやざわ けんじ)
1896年岩手県花巻市に生まれる。中学生の頃から短歌制作を開始し、盛岡高等農林学校卒業後、童話を書き始める。1921年に稗貫学校(のち花巻農林学校)の教師となり、詩集『春と修羅』、童話集『注文の多い料理店』を刊行。26年農学校を退職して、みずから農民となり、33年に37歳で病死。主な作品に、童話「風の又三郎」「銀河鉄道の夜」、詩「永訣の朝」「雨ニモマケズ」などがある。

「2019年 『セロひきのゴーシュ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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