- Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820542414
感想・レビュー・書評
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本書は、嘉納治五郎本人による彼の人生録。武のみではなく文にも秀でた学識豊かな明治人であったため、きっとハードルの高い文章なんだろうと思っていたが、実際には非常に平易かつ、シンプルな文章で読みやすい。 内容は、柔道の創始にかかわることだけではなく、柔道を通しての全人教育論や、それを実践するための活動についてなど。 柔道の試合での勝ち負けを云々する前に、この本の精神を学ぶような柔道教育をしていれば、石井慧のようなバカ柔道家を生み出すようなことはなかっただろうと残念に思う。
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講道館柔道の創始者であり、教育家でもある嘉納治五郎。
教育のやりがいについて語っている。 -
日本人で初めてのIOC委員の説く「精力善用、自他共栄」とオリンピズムの関係を知りたくて本書の扉を開けました。
小さなエピソードを本人語りで短くシンプルに積み上げている「思い出話」スタイルですが、やはり彼が大きな思想家であり、教育者であり、実務家であったことが滲み出しています。柔術が「術」から「道」になって柔道になって、教育と裏表になって、世界に拡がり、それが「スポーツ」になってオリンピズムと出会う、という嘉納治五郎が下宿の部屋で生みだした流れが2020年に東京でどんな、拡がりをつくるのか、見つめて行きたいと思います。 -
柔道再開のモチベーションアップのため、読んでみたが、別の意味で凄い面白かった。
福沢諭吉は、教育者である同時に思想家だったが、嘉納治五郎は、生粋の教育者、先生だな。しかし、20代で講道館立ち上げ、学習院の教頭か。明治って、本当に若者が作ったんだな。 -
資料番号:010445336
請求記号:789.2/カ