節約・貯金のプロが教える 3ステップ式お金が貯まる家計簿
- 日本能率協会マネジメントセンター (2012年11月15日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784820748076
感想・レビュー・書評
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2019.12.14
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花輪さんの新刊は、家計簿作成をテーマにしたもの。
前々から自分にとって気になることだったので、念入りに読みました。
予算管理における家計簿づけは、サッカーでのディフェンスのようなもので、予算管理を怠ることは穴のあいたバケツで水を汲むようなものだという例えがわかりやすく頭に入ります。
家計簿をつけはじめてから、年間支出を200万減らしたという話には驚きました。可視化の効力はすごいものですね。
私も家計簿をつけていますが、どこまで細かく費目を分ければいいのかよくわからず、詳細すぎる記録が負担になって、ついついためがちになるのが悩みでした。
費目の効率的な立て方も紹介されており、あまり完璧を目指しすぎないことが続けるコツだとあったので、気が楽になりました。
男性は、女性以上に家計簿をつけず、家計管理にあまり熱心でない人が多いようですが、花輪さんの旦那さんは、子供の頃にお小遣い帳をつけないとこづかいをもらえなかったため、記録し慣れているとのこと。
子供のころから財産管理を学ばせるのも、大切な教育だと思います。
「家計簿は家族の歴史を刻むメディアであり、その当時の自分たちの懐具合や精神状態などを表す鏡にもなる」と考えると、確かに単なるデータ記録の意味を越えた家族史にもつながるものです。
新書を読み、映画も観た『武士の家計簿』のことが引き合いに出されており、たしかに過去の家計簿資料からあそこまで当時の暮らしぶりを再現できたことを考えると、財政情報は大切なものだと改めて感じました。
家計簿は「無理して続けない」「全部つけない」「差額は無視する」ポリシーで作成するのがいいとわかったので、これからは気負いすぎずに、ざっくり単位でも負担に感じない程度につけていこうと思います。
とても家計簿のプロにはなれない私は、読んでいて気が楽になりました。
細部にこだわりすぎないことで、今度こそまとまった形で予算管理が続けられそう。
読みながらも、すぐ始めたい気持ちになりました。
花輪さんが熟読したという本田静六氏の『私の財産告白』も、今度読んでみようと思います。