はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児

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レビュー : 13
  • Amazon.co.jp ・本 (128ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784821144204

感想・レビュー・書評

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  • 発達障害の漫画家沖田×華(おきた・ばっか)さんが、知的ボーダーで発達障害の息子を持つ、アシスタントの君影草(きみ・かげくさ)さんの実話を元にして描かれたコミックエッセイ。

    ‘知的ボーダー’とは何か。
    「知的障害」と「正常知能」のはざまの知能指数を持つ人たちの事。
    彼ら彼女らは学校や社会生活が困難にも関わらず、支援を受けづらくて困っている。
    普通学校には邪険にされるし、養護学校には「IQが高すぎて」入れませんと言われる。頼りにしたい行政や、仲良くなりたい他の知的障害を持つ児童の親たちにもそっぽを向かれる。
    どこにも居場所がないのは辛いって、誰も頼れる人がいないのは辛いってみんな分かっているはずなのになー。

    君さんや息子さんのヨシくんの大変さに涙が出た。
    幸いなことにふたりには味方になってくれる人も現れて、心底ほっとしたのだけれど。

    ネット版のはざまは『はざまのセイカツ』で検索すると読める。

  • 沖田さんがアシスタントさんの体験談を代筆した作品。
    このお母さん、本当に頑張ったと思う。今から20年近く前なんて、発達障害に理解が全くなかったと思うから、いつも何をしても大変だったと思う。
    なのに、泣きながらも、こんなに子どもを愛し、頑張る姿に読んでて胸が苦しくなりましたが、最後は心温まる作品になっていてよかった。

  •  私は発達障碍の疑いが強く(精神保健福祉手帳も取得しました)、子供もいないので、ヨシ君の立場で読みました。80~90年代に暗黒の小学生時代を送ったのを思い出してしまい、読んでいてとても辛かったです。私の小学生時代は「発達障碍」という概念自体があまり世間一般に伝わっていなかったので、周囲が冷たいのは仕方が無いのですが、今作は1996~2008年までの話なので、ある程度「発達障碍」が世間にも知られるようになった2000年代にもこういう扱われ方をされているのを知って、暗澹たる気持ちになりました。
     母親である君影草さんが大変なのが伝わりました。同じ発達障碍を持っている子供の母親からも理解されないのは辛いですよね。君影草さんを責めている人もいるようですが、ヨシ君の療育手帳を取得しようと頑張ったりして、私からは最善の事を限界までやっているように見えましたよ。私も「何で進学校?」と疑問を持ちましたけれど。「発達障碍者は睡眠障碍になり易い」とよく言われますが、私も睡眠障碍を抱えているので、実感で理解出来ます。家ではリラックス出来ない気持ちは分かるけれど、不倫で離婚する夫は最低。自傷するヨシ君を見るのが辛かった。小児科医や保育士や小学校教師が不勉強なのに憤慨。「ウチの学校に傷が付くので転校させろ」の一点張りの教頭や5年生以降の担任は最悪。「知能指数や発達障碍の事は隠して他所へ行け」という言葉は信じられない。何でそんなに学校がヨシ君を邪険な扱いにするのか理解出来ない。他害といっても友達があだ名を付けようとした時に噛み付く程度でしょ。友達と仲良く出来るし、女の子と遊べるでしょ。他害が酷くて、周囲が迷惑しているなら話は別ですが。それからヨシ君の自信が付くように塾に行くのですが、それはかなり重要な事で、幼少期に適切な教育が受けられるのが重要。子供時代にまともな教育を受けられず、30過ぎても社会不適応状態の人間が言うのだから間違いないです。T健康学校の先生の優しさに思わず涙。東京都発達障害者支援センター(TOSCA)センター長の山崎順子さんのコラムがとても勉強になったので、もっとコラムを読みたかったです。
     立ち読みで済まそうと思っていましたが、あとがきに「この本が売れたら続編が出るかもしれない」と書かれていたので、1冊買いました。続編を希望します。病気のデパートのような君影草さんの体調が良くなりますように。

  • いわゆる、障害と健常の狭間、の子どもであったヨシくんの話です。
    制度的にも漏れてしまうボーダーの子どもは、どこに行けばいいのか…どうにかこうにか社会に出たとして、どうなっていくのか。
    続編もある(売れ行きによっては、らしいですが笑)みたいので、その後どんな環境と出会ってどうなるのか気になります。
    ミニコラムも、勉強になる。マンガの内容もわかりやすく理解しやすい。

    おそらく、狭間にいて弾かれ続け、社会からこぼれてしまう人も多いでしょう(わたしの周りにもいますが)。
    救われるだけでなく、そんな陰の部分も、知りたい。

  • IQ70以下が発達遅滞で。
    IQ90以上が正常。
    このはざまにいる人のお話。
    結果、普通学級の授業は難しいが、支援学級では、健常者扱いで受け入れてもらえない状態になる。

    そして知的障害者に交付される療育手帳。
    この手帳があると各種の援助サービスを受けられるが、はざまの人への交付は難しい。

    この本を読んで思ったのは、出会いが大切なんだなぁって。
    とりあえず、現状をいろんな人に話して知ってもらうことが大切。
    同情するだけの人もいるけれど、知識をくれる人や行動してくれる人と出会うまで、とにかく話す。

  • タイトル*はざまのコドモ 息子は知的ボーダーで発達障害児
    著者*沖田×華
    出版社*ぶんか社

  • 本当に大変な状況。
    でも沖田×華さんのマンガに出る人達は
    皆さん努力と思いやりでカバーしている。
    人間が懸命に前に進む姿は尊い。

  • 自分自身も持病をもっておられ、更に離婚というこじれの中よし君のこと・・・本当に大変だと思います。
    行政が充実したバックアップをすることも大切ですが周りがもっと実情を知る必要があるんだろうなと思いました。
    ただ、周りも他人の家庭まで心配している余裕がないこともあるのでしょうが。
    色々考えさせられる漫画です。

  • はざまのコドモの心境、コドモの親の心境を知ることができ、考え方が変わった。漫画で描かれていて、分かりやすかった。

  • 離婚と自身の病気でしんどかっただろうと読んでいて辛くなった。子どものその後が気になる。

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著者プロフィール

沖田 ×華(おきた ばっか)
1979年、富山県生まれの漫画家、女性。富山県立新川女子高校卒業後、。ペンネームは「起きたばっかり」に由来。
小学校の時に学習障害、注意欠陥多動性障害、そして中学生の頃にアスペルガー症候群と診断される。そのためか同級生からいじめ、教師からの体罰が続く学生時代を送った(自身の障害については、成人後SNSを通じて認めることができた)。高校卒業後に看護師の資格を取り職についたが、自殺未遂を起こす。看護師を辞め、ソープランド以外の様々な風俗店で働いた。
風俗店の待機室にあった実話誌をきっかけに漫画家・桜井トシフミに心酔、ファンレターを送って交流が始まり、絵が個性的だと褒められたことをきっかけに『漫画アクション』新人賞に応募、選外奨励賞を獲得。26歳で漫画家デビュー。
2018年、『透明なゆりかご』で第42回講談社漫画賞少女部門を受賞。同年、テレビドラマ化した。その他代表作に、『毎日やらかしてます。アスペルガーで、漫画家で』『ニトロちゃん みんなと違う、発達障害の私』など。

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