ものづくり 無敵の法則 (日経ものづくりの本)

著者 : 多喜義彦

• 日経BP (2007年12月20日発売)

感想・レビュー・書評

[チョコタンさんの感想 · 2012年10月19日]

金型の業界用語に「玉成（ぎょくせい）」という言葉があるのだそうです。　本来の意味は「立派な人物に育てること」あるいは「仕事や研究などを十分高く深い内容にすること」だそうです。金型業界では金型の最終的な擦り合わせ、つまり設計通りに加工した金型を、試し打ちしながら最終製品の形になるよう、細部の出っ張り引っ込みを微調整する作業のことをいいます。この玉成に関しては、まだまだ中国や韓国では無理なようで日本のお家芸です。
私は、ＩＴ産業に育ったのでこのような金型業界での玉成はしりませんでしたが、ＩＴ業界にはＩＴ業界特有の人月（にんげつ）という用語があり、１ヶ月の人の働きを表します。まるで一種の人身売買のようです。　また、ＩＴ業界は製造業のような汗のにおいのしない業界だと思われていますが、実は３Ｋ（きつい、きびしい、帰れない）という具合の過酷な労働も中には含まれます。