だから数字にダマされる

著者 :
制作 : 日経デジタルマーケティング 
  • 日経BP
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本棚登録 : 97
レビュー : 18
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822235574

作品紹介・あらすじ

「最近の若い人は内向き志向で海外旅行に興味がない」--。これ、ウソです。統計調査やアンケートの結果は、そのまま受け止めると実態とズレが生じてしまいます。
日本からの海外渡航者に占める20代の比率が大きく下がっている。これは事実。しかし20代の人口そのものが少子化で大きく減っているのだから、20代の渡航者も減るのは当然です。20代の中で渡航者の割合をみると、80年代後半のバブル期の20代よりも上回っています。「若者の海外旅行離れ」はかなり無理がある。ウソと言っていいでしょう。

「若者の○○離れ」と言われているものの多くが、実は離れていなかったり、離れはしたが他世代も同様に離れていたりします。そして若者に限らず、こうしたイメージだけでレッテルを張っている例が随所に見られます。
いわゆる「統計にダマされない」系の類書は、「数字で一般人をダマして買わせようとする悪い大人がいるから、惑わされないようにしよう」という趣旨ですが、実際のところ、学者やアナリストら統計のプロらも意図せず検証を欠いたデータを公表し、それをメディアが無批判にニュースとして報じることで、おかしな数字が悪意なくニュース視聴者・閲覧者に届いてしまっているのが実情です。
本書ではそうした具体的な事例をケースに分けて紹介し、違った角度からの見方を提示しました。

これって、ホント? ウソ?
○消費不況の元凶は、モノを欲しがらない若者のせい?
○内向き志向の若者急増で「海外旅行」に興味ナシ?
○「キレる若者」が急増しているのは教育が悪いから?
○禁酒すると早死にする?朝食を食べると頭が良くなる?
○英語教師のTOEICスコアが高いと生徒の成績が上がる?
○「使えない人材」を輩出するワースト1位は〇〇大学?

感想・レビュー・書評

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  • 「若者の●●離れ」「昔はよかった」の9割はウソ

    というサブタイトルに惹かれて借りてしまいました。

    この本は「若者の●●離れ」と言われるが本当か?から出発して書かれた本だそうです。

    データから出たと言われる通説はちょっとデータの見方を変えたり、元になっている数字を精査すると、「あれあれ、違うじゃん」な結果が出てきました。

    たとえば選挙の投票率の低下は若者よりも30~40代のほうが深刻だとか、「キレる若者の増加」は嘘で、むしろ「キレる老人」のほうが増えているとか(これは確かに実感)

    データは正しく読み取らなければならないと思った一冊。

    また、本当に正しいデータを出すつもりなら設問もよく考えて作らないとトンデモな結果が出てくることもある、ということも書かれてました。ま、新聞の世論調査って、自分とこの新聞の思想に合った結果が出ればいいので、その辺は気にしないかもしれませんが・・・ってマスコミそれじゃあアカンのでは・・・

  • イメージだけで、レッテルを張るのは、よくやってしまう過ちです。

    本書は、データ分析のプロではなく、情報を読み解くプロが書かれた本です。だからこそ、数字だけでは判断を誤る事例を数多く列挙できたのだろうと思います。

    データを扱って仕事をしている身としては、肝に銘じておきたいことが盛り沢山でした。

    「思い込み」で判断しないこと。大切です。

  • いろんな事例が面白い。続編を出して欲しい。

  • よくあるメディアが公表する数値を、他の軸で捉えると全く違うインサイトが浮かび上がる。頭の体操になってよかった。

  • 「若者の〇〇離れ」など、世の中やニュース記事などでよく見かけることについて、データを用いて本当かどうか検証した本。
    若者の〇〇離れといわれているもののだいたいは、ただたんに少子化の影響で減っているだけか、若者だけじゃなくて中年以降にも減っているものがほとんどなのだとか。
    果物離れというのは初めて聞いたけど、どうやら若者以外も食べない人が増えているらしい。昔より最近のほうが果物よく食べている自分としては驚き。
    後、投票率の低下は30~40代のほうが顕著だとか。まあ、どちらにしろ高齢層のほうが多いのだから、これは若者の投票率低下といっていいような気も。本当、なんでこんな低いんだろう。
    交際経験なしの20代未婚男性がたった3年で1.7倍という結果に笑った。どう考えても検証結果がおかしいだろう(交際ありからなしになるなんてことはないのだから)。
    電車の年間利用回数とマイカー通勤・通学率がキレイに反比例でビックリ(しかも東京だけ極端に電車の年間利用回数が多い)。やっぱり田舎は車持っていないと生活できなんだろうな。
    ガリガリ君が値上げ後、お詫びCMの影響で前年より10%上回る売れ行きというのにも驚いた。ガリガリ君ってそんなに食べたことないのだけど、人気なんだなぁ。
    混雑した電車にベビーカーを伴って乗車してくるのを迷惑と感じるのは、男性より女性のほうが多いらしい。そういうもんなのか。
    他に驚いたのは、炎上加担者のほうが非加担者より平均世帯年収が高いというデータ。むしろ、低い人だと思ってた。どうも、炎上に加担する人は男性の中高年が多いらしい。その影響で、平均年収も高くなるのだとか。それって、その世代の特徴なんだろうか、それとも年齢の特徴なんだろうか。
    それと、せんとくんについて、最初は嫌だと思う人が大勢いたそうなのだけど、作者が丁寧になぜせんとくんがああいう見た目になったのか回答した結果、好きになった人が増えたらしい。やっぱり、真摯な対応が重要なんだろうなと思った。ただたんに、慣れの問題かと思ってた。
    他に驚いたのは、妊娠経験のある女性のうち、約40%が流産経験があるというデータ。流産って結構高い確率で起こるもんなのか。

  • 東2法経図・6F開架 350.1A/Ko12d//K

  • 情報が手に入りやすい今だからこそ情報を疑えということですね。
    その数字を信用する前に。
    若者のビール離れなんかまさにそういうとこです。
    少子化で僕らの年代が減っているのに対してバブル期に働いてた若手、今でいう40代50代の人もビール離れしてるんですよ。
    確かに僕ら世代も少しは酒離れしてる割合ですが僕らが飲まなくなっただけでビールの売り上げそこまで下がることないですしね。
    「最近ビール飲めへんわ〜」
    そう言えば飲み屋でおっさんが言ってるの聞こえてくるなぁ。w
    あと未成年の飲酒や飲酒運転に対しての取り締まりも昔と今とでは厳しさが違います。
    昔は大学に入った18歳から即居酒屋で飲み会OK!が今はそうはいきませんしね。
    報道する側は珍しいこと、意外なことを報道することでイメージとのギャップが大きいほど反響が大きくなるのでそういう伝え方をします。
    情報もっと疑わないとなぁ。
    今度から飲み屋で「最近の若いのはビール飲みよらへん」
    とかおっさんが言ってたら「お前も飲んでへんねん。」
    とおっさんに言ってやりたいです。
    絶対言いませんけど。

  • ダマされてる!
    読み終わったけど、やっぱりこれからもメディアに騙される気がしてる。

    メディアは珍しい事を報じたがる。
    設問内容で答えを操作できる。
    比較する。理由を考える。自分で。

    ネットのニュースってサラッと次々に読み進めるもので、いちいち深く読み解いてないのが問題っぽい。

    若者の果物離れ 最も離れたのは40代。
    保育園建設反対が最も多いのは40代女性。
    キレる若者。実際は若者は犯罪は減少を続けていて、
    問題は老人。
    野球離れ。実際は観客動員数は過去最高に近い。

  • 思い込みを排して、データを疑う。
    作成者の目的を考察する。

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著者プロフィール

小林 直樹(姫路獨協大学准教授)

「2016年 『現代日本の憲法〔第2版〕』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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