- 本 ・本
- / ISBN・EAN: 9784822236489
作品紹介・あらすじ
「軽薄なIT部門不要論こそ不要な議論」「ITを分からない経営者に喝!」「CIO(最高情報責任者)はIT部門を再生させる覚悟はあるか」――。元ソニーCIOが吼える!
ソニーのCIOとしてIT部門を経営に資する組織へと変革した著者は、多くの企業で弱体化し経営や事業部門から省みられなくなったIT部門の現状に警鐘を鳴らす。ビジネスのデジタル化、つまりデジタルビジネスの成否が企業の将来を決める時代に、IT部門が今のままでは日本企業はグローバル競争で必ず負ける。
そんな危機感からIT部門の再生・変革に向け、著者の技術者、そしてCIOとしての経験や知見の全てを語り尽くしたのが、この一冊だ。まず経営者を一喝。CIOが経営者に主張すべき5つの事を明確にした後、IT部門が経営やデジタルビジネスに貢献する組織となるための方策や、IT部員が“幸せ”に働くための道標を具体的に示す。
著者がCIO時代に丁々発止とやり合った当時の経営者らとの対談や、“IT部門不要論”を展開する論客との対決も併せて収録した。CIOやIT部門の若手マネジャー、そしてITをもっと活用したいと考える経営者にとって待望の一冊!
感想・レビュー・書評
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IT部門やCIOに向けた応援メッセージとでもいうべき書籍です。
これからの時代ITを経営の武器とするためには、安易にITを外部にアウトソーシングすべきではない、という主張には非常に共感が持てます。
そういった意味でも、自社内のIT部門を経営戦略の一翼を担えるように生まれ変わらせなければならない、というのは正にその通りです。
問題は、果たしてそのような考えを経営者が持っているのか?ということと、肝心のIT部門やCIOがそれに応える意識を持っているか?ということです。
経営層とCIO(IT部門)との間ですでに信頼関係か築けている組織であればそう難しくは無いと思いますが、多くの企業ではそうではないというのが実情ではないでしょうか。
企業におけるITに関わる人間として、道は険しいと言わざるを得ませんが、本書によって勇気を与えられたような気がします。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
新たにCIOやIT部門長へ就任した方に読んでもらいたい本。
企業におけるIT部門の重要性を説き、IT部門関係者を鼓舞する内容になっていると思う。
IT部門再生に関わる者として、問題意識やあるべき姿には共感する箇所が多い。
しかし、これを実践できるCIO、IT部門長が少ないのも事実。収録されている対談のように、経営と1対1で腹を割って話す関係が構築出来ている人は、そもそも少ないのではないか。 -
CIOを経験するようなエグゼクティブクラスの人で、IT部門の保守運用部隊のような裏方的な役割をしっかり評価できる人はかなり貴重だと思う。
しかし、IT部門の保守運用部隊が自分の仕事を内円的にこなしているだけではIT部門の評価は下がる一方となり、何らかの形で事業に貢献していくように少しずつ変化していかなければならない。
CIOは当然読むべき本だと思うが、CIOに限らずIT部門のマネジメント層が読んでもとても参考になる本と感じた。 -
普遍的な内容。同意する部分が多いというか、長年感じていたことが、実例とともに言語化された一冊のように感じている。
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IT部門は事業部門の御用聞き(すなわち言われたことをやる)になってはならないなどが述べられている。至って普通の内容でした。