混ぜる教育

制作 : 糸井 重里 
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本棚登録 : 78
レビュー : 7
  • Amazon.co.jp ・本 (394ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822236502

作品紹介・あらすじ

九州・別府の温泉街に誕生した、外国人が半分を占めるスーパーグローバル大学が、日本の未来のお手本になる。

全学生6000人の半分が80カ国から集まった外国人。教員も半分が外国人。授業は、日本語と英語の2本立て。卒業する頃には、日本人学生も外国人学生も、日本語+英語+αのバイリンガルとなり、日本で世界で活躍する。

そんな夢みたいな大学が九州大分県別府市の温泉街のハズレの山の上にあります。その名は立命館アジア太平洋大学。通称APU。2000年の開学以来、日本の大学のグローバル化の先陣を切って、文字通り国際的な教育環境のもと、グローバルな人材を次々と生み出してきました。

APUの成功の秘密。それは「混ぜる」ことにありました。
日本人学生と外国人学生を混ぜて、一緒に学ぶ、一緒に暮らす。
学生と教員とを混ぜて、参加型の授業を行う。
教員と職員とを混ぜて、大学を企業以上にダイナミックな改革組織にする。
さまざまな学問を混ぜて、新しい研究領域を開拓する。
大学と地元とを混ぜて、世界からお客さんが集まる地方創生のお手本に。
大学と企業とを混ぜて、優秀な海外の学生を集めるための奨学金を用意し、さらには産学連携を行う。

「象牙の塔」としばしば評される大学は、これまで社会や市場と混ざろうとしませんでした。また日本の大学の場合、世界と混ざるスピードも遅れていました。では、なぜAPUだけが、あらゆる意味で「混ぜる」ことに成功したのか? 本書は1年以上に渡り、関係者100人以上にインタビューを行い、APUの「混ぜる教育」の秘密に迫ります。

時代のキーワード、グローバリゼーションも、ダイバーシティも、「混ぜる」ことです。世界と混ぜる。多様なひとたちと混ぜる。本書は大学案内本ではありません。日本社会や日本企業に欠けている、グローバリゼーションやダイバーシティをどうやったら実現できるのか、APUの成功をケーススタディにして学ぶ「混ぜる教育」の教科書です。

巻末には、早くからAPUの「混ぜる教育」に注目してきた、糸井重里さんの「解説」が! こちらも読み応えたっぷりです。

感想・レビュー・書評

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  • Visionを形にする。形に魂を吹き込む。その仕事に携わった方々の熱意に感服する。思いつきはするけど,実行し続けるのはしんどいことだから。
    APUの話。

  • APUの創立秘話と、なぜ別府でグローバル化事業だったのか。
    大分の自治体は「温泉遊園地」とかいろいろな面で攻めてるなあって印象あったけど、正直APU設立も別府市長の快諾があったようで、この頃から攻めの姿勢はあったのかなという印象。本当にすごい大学。

  • 立命館アジア太平洋大学。
    恐らく、日本で唯一無二の大学であるような気がする。

    別府の山の中にある大学。
    そこの半数の学生は留学生であり、残りの半分の日本人学生も英語でコミュニケーションを図らねばやっていけない。入学試験はもとより、授業も英語で受けることが出来る。
    なんというか、パワフル。高度成長期の日本のにおいがする。ゆるやかに下降していく今の時代とは少し違うを
    返済不要の奨学金を企業からの寄付で賄ったとあるが、その下りがものすごい情と義理の社会である。
    まだ日本は頑張れる国なのかなぁと思った。

  • APUについて、何が他大学と違うかがわかりやすく第三者の目線から書かれている。知っている人も知らない人も新たな発見が期待できるはず。

  •  別府にある立命館アジア太平洋大学(APU)は、学生の半分が留学生(80カ国以上から約3,000人)、教員の半分が外国人で、ほとんどの授業が日本語と英語の2本立てで用意されている。そこでは、教室や寮や地域を通じて、日本人と外国人が混ざり、上級生と下級生が混ざり、教員と職員が混ざり、学生と地域が混ざり、そして別府と世界が混ざっていく。
     混ざることで、「化学反応」が起こり、創発が起こる。そして日本人学生は異文化を正しく肌感覚で理解して英語でもコミュニケーションできるグルーバルな感覚とスキルを持った人に成長していき、外国人学生は日本のマインドと日本語でもコミュニケーションできるスキルを持った人として、グルーバル化する日本企業の中で重要なポジションを得ていく。
     「グローバル化」する大学の一つのモデルがここにある。そしてそこには、留学生数や英語で開講される授業の割合を増やすとかということの前提として、深い深い「想い」があるのである。そしてそれが決定的に重要だということを、本書から思い知らされる。創設者のその「想い」に共鳴して駆けずり回った人々の熱さが、今もまだ駆けずり回っている人々の熱さが、この素晴らしい大学と成長した学生たちを生み出している。

  • ・「混ぜる大学」APU(立命館アジア太平洋大学)は「混ぜなきゃいけない」未来の日本の姿。日本が単一民族というのは思い込み。誰もいなかった無人の島に数万年前から数千年前にかけて、アジア大陸や朝鮮半島から次々と古代人が訪れて今の日本人となったわけ。つまり日本人にはアジアの国の中でも突出して多様なDNAのバリエーションが多い民族。APUは日本人50%で残り50%に80か国の外国人がひしめいている他民族大学。日本の物差しでは計れない多様な優秀さをもった若者が次々とやってきて、大学を活性化し、日本の学生を刺激してくれ、全ての人にコミュニケーション能力や胆力を自然と鍛えてくれる。これは混ぜてみなければ得られない教育効果。

    ・次のAPUの2025年までに達成すべき目標として「3つの50」を超える「4つの100」。
    ・留学生出身国を50から「100」へ増やす。
    ・日本学生も国際学生も100%寮生活経験させる。
    ・全学生が100%海外学習経験。
    ・100%すべての授業に多文化環境を活かして多国籍な学生によるグループ協働学習導入。
    2015年秋のラグビーワールドカップの日本チームもまた未来の日本のお手本のようなチーム。多民族構成でありながら、ちゃんと日本のチーム。多様で豊かで強く優しい若者たちが日本と世界を混ぜる仕事を担っていくことが願い。

    ・APUでは「お前、変わってるな」とお互い言う必要がない。だって、お互い「変わっている」のが前提。つまりみんな「Only」。日本人ってどこかに「普通」があると思い込んでいる。真ん中があると信じている。いろいろな国の人が混じり合ってチームをつくって何かをやる、というAPUでは当たり前の感覚のほうが人間として自然だし、本当じゃないか。

    【参照】APU Official Web site
    http://en.apu.ac.jp/home/?

  • Suzie「学生の50%が留学生!某大学のグローバル化推進策がスゴすぎる」 http://suzie-news.jp/archives/17535

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著者プロフィール

フリーランスライター。人材系企業の制作部で企業パンフレット等のコピーライティングを経験した後、広告制作会社に転職。新聞の記事広告の仕事を専属で担当し、100名以上の著名人に取材。独立後はビジネス系の記事、書籍の執筆・編集を中心に活動。著書に『Twitter カンバセーション・マーケティング ビジネスを成功に導く“会話”の正体』(日本経済新聞出版社)、共著に『混ぜる教育 80ヵ国の学生が学ぶ立命館アジア太平洋大学APUの秘密』(日経BP社)、構成協力に『ニコニコ哲学 川上量生の胸のうち』(日経BP社)がある。

「2017年 『ネットの高校、はじめました。 新設校「N高」の教育革命』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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