アレグザンダー・ハミルトン伝~アメリカを近代国家につくり上げた天才政治家(上)
- 日経BP (2005年9月22日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (525ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822244736
作品紹介・あらすじ
ワシントン、ジェファーソン等と並ぶアメリカ建国の父。初代財務長官として税制・金融制度の確立に辣腕をふるい、49歳で決闘に倒れたアメリカ資本主義の祖の波乱の生涯。
感想・レビュー・書評
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アメリカ建国の父の一人である主人公は、初代財務長官として今に繋がる米国財政の基礎を築いたが、本書(上巻)はそこまで至っていない。
カリブ海の小島で生まれた時から、合衆国憲法の成立までの33年間を記している。不幸が続く子ども時代、勉強家で努力家の青年時代、そして22歳で総司令官ワシントンの側近になり、合衆国建国へ奮闘と経過するのだが、自分が信じた道をとことん突き進む徹底した努力家である。この努力が背景が何もない主人公をそこまで成長させたのであれば、まさにアメリカンドリームを時代に先駆けて体現させたと言っていいだろう。
本書は2005年に発行されているが、最近になって伝記が出版されるとは、ハミルトンを再評価する動きがあるのだろうか?それはともかく、アメリカ建国の歴史を知るには、本書は細かく描写されており、とても役に立つと思う。
ただ、知らない土地、知らない時代、知らない人、の話を読むのはなかなかつらく、どんどんページが進むという訳にはいかない。それが★3つの理由である。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アメリカ建国の父達の中で、最も有能で華やかであったハミルトン。上巻では、そんな彼が初代財務長官となる以前の伝記となる。西インド諸島で生まれ、キングスカレッジへ。その後、独立戦争で活躍し、憲法制定会議、ザ・フェデラリストの執筆までの人生を詳しく描いている。
ハミルトンといえば財務長官期の活躍が目立つが、上巻ではハミルトンの家族構成や友人関係、そして影響を受けた書物などまで詳しく述べられているので、とても興味深い。
また、訳に関しても読みやすく、評価できるものだと思う。