- Amazon.co.jp ・本 (356ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822247898
感想・レビュー・書評
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25年間の…世界金融…を、
格付会社…の視点で描く…大河経済小説…。
個人的には…、格付会社も…監査法人も…、
依頼格付けや…依頼監査…を、やっているうちは…、
正義を守れない…と、思ってます…。
でも…、ビジネス…である以上…、
営利…を目的とする…ビジネスモデル(収益モデル)…は、
当然かつ必須…であり…、
結局のところ…、最後は…、
ヒト…としての…良心…に、委ねられるのかなぁ…と…。
歴史…を追いかけるような…お話…になってるので…、
小説…としては、物足りない部分もありますが…、
それも含めて…、中途半端な経済小説…よりは、グッドっ…!!
事実は…、小説…よりも、奇なり…。ということでしょう…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
格付け会社の小説だが、ほぼノンフィクション。リーマンショックに関連した話題を期待してしまうが、内容的にはムーディーズ、S&Pが日本に来た頃からSIV、CDOといった最近のサブプライムがらみまでの長い話。例によって小説としてはヤマもなく今一つだが、まじめな書きぶりで格付けの歴史や意味についてはよく分かる。
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日本における格付会社黎明期の話
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下巻に記載。
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なんだか格付け機関の格付け方法レクチャー本みたい
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金融機関の中の話がよく分かる本。
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現代社会の仕組みが判った
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4〜5
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小説という形をとっていますが、恐らく実際に即した内容で書かれてたものだと私は思って読んでいます。格付け会社というと、エンロン等の粉飾を見抜けずに、彼等の出す債券に良い評価を付けて、倒産直前に引き下げた(p22)という変なイメージしかありませんが、実際には彼らなりに多くの調査をして格付けをしているのだなというのが本を通して理解できました。
私たちは、格付け会社が発表する「格付け」は、そのような状況(隠匿された情報までは格付けに反映できない、一度に大きな引き下げは難しい等)を踏まえた上で、見るべきだと思いました。彼等も「単なる意見にすぎない」(p72)と、米国議会でコメントしているのですから。
以下は気になったポイントです。
・今回のリーマン危機でも、格付け業界の盟主マーシャルズが、リーマンの格付けの可能性に言及したのは、破綻するわずか3営業日前だった(p22)
・格付けのためのインタビューをするときのコツ、1)こちらが分かっていないことを相手に分からせてはダメ、2)相手が思わず口をすべらせるような質問をする、3)上司にアピールする質問をする(p55)
・格付けは、単なる意見の表明であるというのが、一貫した立場である(p72)
・依頼格付けと、勝手格付けの最大の違いは、前者が発行体から年間50
0万円程度の手数料をもらうのに対して、後者は勝手にやるもの(p90)
・複雑な金融技術を使って、1)投資家を判断不能にすること、2)リスクとリターンの関係をカモフラージュすること、がポイント(p205)
・格付け会社は、債券がデフォルトになっても、格付けは一つの意見の表明に過ぎないと裁判所が認めているので、何の賠償責任も負わない(p206)
・日産生命は、5.5%の予定利率を達成しようと、不動産投資や外国債投資等を組み込んだデリバティブに傾斜していった(p217)
・山一證券の飛ばしは、バブル期に事業法人本部が顧客と行った「にぎり」と、債券の自己勘定売買による損失から生じたもの(p225)
・足利銀行がある北関東は、足利銀行(宇都宮)・群馬銀行(前橋)・常陽銀行(水戸市)の三大地銀が群雄割拠する金融激戦地であった(p241)
2013年6月16日作成