ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

制作 : 山岡 洋一 
  • 日経BP社
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レビュー : 152
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822248178

作品紹介・あらすじ

メルク、モトローラ、HP…。かつて取り上げた偉大な企業は、なぜ衰退したのか。転落を阻むポイントは何か。克明な調査・分析で明らかになった「偉大な企業」衰退の真実とは。シリーズ総括の書。

感想・レビュー・書評

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    ビジョナリーカンパニー3

  • おもしろかったです。
    前に1,2を読んでいて、4作目が最近発売したのでとりあえず3を読んでみました。
    本自体は分厚かったけど、今回は付録が多かったので正味の文量は少なめでした。

  • 強大な企業が衰退するステップとして、著者は以下を指摘して
    います。

     第一段階:成功から生まれる傲慢
     第二段階:規律なき拡大路線
     第三段階:リスクと問題の否認
     第四段階:一発逆転策の追求
     第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅

    このなかで、私が一番気になったのは「第三段階」。
    こんなふうに著者は表現しています。

     この段階には指導者は悪いデータを小さくみせ、良いデーター
    を強調し、曖昧なデーターは良く解釈する。上にたつものは
    後退の原因として外部要因を指摘するようになり、自分で
    責任を引き受けようとしない。業績が好調だったときの経営
    陣は、事実に基づいて活発な議論を戦わせていたが、そうした
    議論は低調になるか、まったくみられなくなる。

    ドキッとさせられます。おかしなこと、厳しい現実に目をそらし、
    他責にしていてはダメなんですね。
    我が社も気をつけなければいけませんね。。。

    著者は、上記の衰退ステップに陥った企業でも、その事実を
    理解し再建にむけて資源を活用すれば反転は可能と主張して
    います。

    この本の終盤で、著者が示した希望の言葉が下記。
    染みますね。。。

    ・真に偉大な組織がそこそこ成功を納めているにすぎない
     組織と違う点は、困難にぶつからないことではない。一時
     は後退しても、壊滅的な破局にぶつかったときですら、
     回復して以前より強くなる能力をもっていることである。
     (中略)
     完全に打ちのめされて退場するのではいかぎり、つねに
     希望がある。

    ・決して屈服してはならない。戦術は変える意志をもたなけれ
     ばならない。だが、基本目的をあきらめてはならない。
     たとえ自分が長く苦労した部門を閉鎖することになっても、
     失敗に終った事業アイデアは放棄する意志をもたなければ
     ならない。だが、偉大な企業を築くというアイディアは決して
     放棄してはならない。これまでとは重なる点がまったくなく
     なるとしても、違う事業構成へと進化していく意思をもたな
     ければならない。だが、自分の企業文化を特徴づける原則は
     決して放棄してはならない。創造的破壊が不可避であること
     を受け入れる意思をもたねばならない。だが、みずからの
     将来をみずから作り出す規律は決して放棄してはならない。
     損失を受け入れ、痛みに耐え、一時的に自由を失う意思を
     もたなければならない。だが、いずれかならず勝利するとの
     確信は決して放棄してはならない。過去の敵とも手をつなぎ、
     必要に応じて譲歩する意思をもたなければならない。だが、
     基本的価値観は決して、絶対に放棄してはならない。
     暗闇からの脱出の道は、このように腹立たしいほど頑固な
     人物、そもそも屈服することができない人物からはじまる。
     強烈な敗北を喫するのはやむをえない。永続する企業や社会
     団体なら、その歴史のなかでほぼかならずそういう時期が
     ある。だが、長期にわたって苦闘する価値があるのは価値観
     と目標があるからであり、これを放棄してはならない。失敗
     とは外的な状態ではなく、心の状態である。成功とは、
     倒れても倒れても起き上がる動きを果てしなく続けることで
     ある。

  • 原題は「HOW THE MIGHTY FALL : AND WHY SOME COMPANIES NEVER GIVE IN」。2010年刊行。

    「ビジョナリー・カンパニー(BUILT TO LAST)」と「ビジョナリー・カンパニー2(GOOD TO GREAT)」の続編です。
    前2作で調査されたかつての偉大な企業のいくつかが衰退した原因に焦点をあて、衰退の段階を5つに分けて論じたものです。
    すべての企業が盛衰を繰り返しており、消滅と永続のいずれの道を分け隔てるものを見出すのが本書の目的とのこと。
    衰退への道から回復するには、変革や改革等の一発逆転でも何でもなく、厳格に規律ある経営慣行を守り続けるべきだと説きます。
    衰退がテーマなだけに、全体を通して整理や破産といった暗い話題が頻出しますが、本書の最後にて、チャーチルの言葉を引用しつつ希望の光を燈して締めくくっています。

  • いろいろと参考になったが、読書メモを残してないので内容を忘れてしまった。

    規律なき拡大はよくない。
    問題解決のための組織再編は解決にならない。

    という点ぐらいをおぼろげに覚えている。
    もう一度読み直したい、

  • 五段階評価で企業について評価している、そして成功した企業のみ調査する失敗した企業のみ調査する、のではなく成功した企業と失敗した企業を比較して、そこから何が学べるかを提示している点で学べる事が本当に多い図書です。『日本の百年企業』末尾にも、この本を紹介してあります。特に評価できる調査結果は「リーダー1人が会社を成長させたり立ち直らせる事はできる訳ではないが、リーダー1人によって会社を潰す事が出来る」という点です。会社全体の業績や名声うんぬんよりも、リーダーとその人についてゆく幹部、彼らの言動を見極める必要がありそうですね。

  • 衰退には五段階ある。
    ①傲慢になる
    ②規律なき拡大戦略に走る
    ③リスクと問題の否認
    ④一発逆転を狙う
    ⑤屈服と凡庸な企業への転落・消滅

    成長時に衰退の種があり、衰退時に成長の種がある。
    成長するためには一発逆転はない。
    コツコツと積み重ねることが重要。そのために会社の文化が背骨になる。会社の文化を変革させ、成長軌道に乗せるにはどうしたらよいのだろうか?最初に定着させたものから変化させることは難しいのだろうか?

  • ビジョナリーカンパニーの3冊目で、偉大な会社がいかに衰退するか、というフォースの暗黒面を描いたもの。

    なんで、やっぱり、前2作にあった元気が出る感は、さすがに少ない。

    「そうだよなー」と思う事も多いが、そもそも「偉大な会社」でもないのに、衰退することを考えるのもリアリティは低いな。

    というのは、「普通の会社」の衰退パターンと「偉大な会社」の衰退パターンは違うんだと思うんですね。

    とまあ、ぶつぶつ文句いっているけど、このシリーズ特有の対照ケースとの比較をうまく使った調査設計やデータ分析など、方法論的な洗練と、それをすごくわかりやすい伝える語り口は健在で、思わず引き込まれてしまう。

    ビジョナリーカンパニーの4つめのプロジェクトは現在進行中のようで、そちらは、衰退する話しではなく、「波乱の環境のなかで成功を納めるためには何が必要か」という元気が出る話しみたいなんで、期待したい。

  • 偉大な企業が衰退した要因について前著2作品の結果から調査を行い、5つの段階を経て衰退していくことを書いた一冊。

    今作は衰退について書かれており、 前著2作品での適切な人材や第五水準のリーダーシップやBHAGを守れずに衰退していく企業が多いと読んでいて感じました。
    奢りや傲慢からくる慢心、根拠のない賭けに出るなど
    後継者の選択は外部からの招聘については前著2作品とも共通するところがある。
    そして、第4段階までいくとパニックから反射的にとってはいけない行動をするという心理は非常に興味深いものがありました。

    ただ第五段階にまで到達していなければ堅実に経営を行うことで逆転することは可能で、IBMやニューコアなどの事例をもとに紹介されていました。
    厳格に現実と向き合うというストックデールの逆説にも通じる部分が衰退してきた時にも必要であると感じました。
    そして、前著二作品の考えに綻びが出てきた時衰退の歯車が回り出すのではないかとも本書を読んで感じました。

  • 2を読んで以来、4ヶ月あけて読んだ3。
    偉大な企業への軌跡を描いていても、とる道を誤れば衰退へ進む。知らぬ間に傲慢になるのが第一歩。とにかく、自分たちの進む道を決めて地道にコツコツ、を推奨しており、それには同意する。
    2、の要素に触れて書かれており、2を読んでからがよい。
    まだ1は読んでませんが…。

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