ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階

制作 : 山岡 洋一 
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レビュー : 165
  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822248178

作品紹介・あらすじ

メルク、モトローラ、HP…。かつて取り上げた偉大な企業は、なぜ衰退したのか。転落を阻むポイントは何か。克明な調査・分析で明らかになった「偉大な企業」衰退の真実とは。シリーズ総括の書。

感想・レビュー・書評

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    ビジョナリーカンパニー3

  • おもしろかったです。
    前に1,2を読んでいて、4作目が最近発売したのでとりあえず3を読んでみました。
    本自体は分厚かったけど、今回は付録が多かったので正味の文量は少なめでした。

  • 強大な企業が衰退するステップとして、著者は以下を指摘して
    います。

     第一段階:成功から生まれる傲慢
     第二段階:規律なき拡大路線
     第三段階:リスクと問題の否認
     第四段階:一発逆転策の追求
     第五段階:屈服と凡庸な企業への転落か消滅

    このなかで、私が一番気になったのは「第三段階」。
    こんなふうに著者は表現しています。

     この段階には指導者は悪いデータを小さくみせ、良いデーター
    を強調し、曖昧なデーターは良く解釈する。上にたつものは
    後退の原因として外部要因を指摘するようになり、自分で
    責任を引き受けようとしない。業績が好調だったときの経営
    陣は、事実に基づいて活発な議論を戦わせていたが、そうした
    議論は低調になるか、まったくみられなくなる。

    ドキッとさせられます。おかしなこと、厳しい現実に目をそらし、
    他責にしていてはダメなんですね。
    我が社も気をつけなければいけませんね。。。

    著者は、上記の衰退ステップに陥った企業でも、その事実を
    理解し再建にむけて資源を活用すれば反転は可能と主張して
    います。

    この本の終盤で、著者が示した希望の言葉が下記。
    染みますね。。。

    ・真に偉大な組織がそこそこ成功を納めているにすぎない
     組織と違う点は、困難にぶつからないことではない。一時
     は後退しても、壊滅的な破局にぶつかったときですら、
     回復して以前より強くなる能力をもっていることである。
     (中略)
     完全に打ちのめされて退場するのではいかぎり、つねに
     希望がある。

    ・決して屈服してはならない。戦術は変える意志をもたなけれ
     ばならない。だが、基本目的をあきらめてはならない。
     たとえ自分が長く苦労した部門を閉鎖することになっても、
     失敗に終った事業アイデアは放棄する意志をもたなければ
     ならない。だが、偉大な企業を築くというアイディアは決して
     放棄してはならない。これまでとは重なる点がまったくなく
     なるとしても、違う事業構成へと進化していく意思をもたな
     ければならない。だが、自分の企業文化を特徴づける原則は
     決して放棄してはならない。創造的破壊が不可避であること
     を受け入れる意思をもたねばならない。だが、みずからの
     将来をみずから作り出す規律は決して放棄してはならない。
     損失を受け入れ、痛みに耐え、一時的に自由を失う意思を
     もたなければならない。だが、いずれかならず勝利するとの
     確信は決して放棄してはならない。過去の敵とも手をつなぎ、
     必要に応じて譲歩する意思をもたなければならない。だが、
     基本的価値観は決して、絶対に放棄してはならない。
     暗闇からの脱出の道は、このように腹立たしいほど頑固な
     人物、そもそも屈服することができない人物からはじまる。
     強烈な敗北を喫するのはやむをえない。永続する企業や社会
     団体なら、その歴史のなかでほぼかならずそういう時期が
     ある。だが、長期にわたって苦闘する価値があるのは価値観
     と目標があるからであり、これを放棄してはならない。失敗
     とは外的な状態ではなく、心の状態である。成功とは、
     倒れても倒れても起き上がる動きを果てしなく続けることで
     ある。

  • 原題は「HOW THE MIGHTY FALL : AND WHY SOME COMPANIES NEVER GIVE IN」。2010年刊行。

    「ビジョナリー・カンパニー(BUILT TO LAST)」と「ビジョナリー・カンパニー2(GOOD TO GREAT)」の続編です。
    前2作で調査されたかつての偉大な企業のいくつかが衰退した原因に焦点をあて、衰退の段階を5つに分けて論じたものです。
    すべての企業が盛衰を繰り返しており、消滅と永続のいずれの道を分け隔てるものを見出すのが本書の目的とのこと。
    衰退への道から回復するには、変革や改革等の一発逆転でも何でもなく、厳格に規律ある経営慣行を守り続けるべきだと説きます。
    衰退がテーマなだけに、全体を通して整理や破産といった暗い話題が頻出しますが、本書の最後にて、チャーチルの言葉を引用しつつ希望の光を燈して締めくくっています。

  • いろいろと参考になったが、読書メモを残してないので内容を忘れてしまった。

    規律なき拡大はよくない。
    問題解決のための組織再編は解決にならない。

    という点ぐらいをおぼろげに覚えている。
    もう一度読み直したい、

  • 五段階評価で企業について評価している、そして成功した企業のみ調査する失敗した企業のみ調査する、のではなく成功した企業と失敗した企業を比較して、そこから何が学べるかを提示している点で学べる事が本当に多い図書です。『日本の百年企業』末尾にも、この本を紹介してあります。特に評価できる調査結果は「リーダー1人が会社を成長させたり立ち直らせる事はできる訳ではないが、リーダー1人によって会社を潰す事が出来る」という点です。会社全体の業績や名声うんぬんよりも、リーダーとその人についてゆく幹部、彼らの言動を見極める必要がありそうですね。

  • ・偉大な企業が衰退に向かう時、次の5段階を経ることが多い。

    ①第1段階「成功から生まれる傲慢」
    衰退への第1段階が始まるのは、企業が傲慢になった時。成功したことにより、自分たちの長所と能力を過大評価し、その結果、当初に成功をもたらした真の基礎的要
    因を見失ってしまう。

    ②第2段階「規律なき拡大路線」
    傲慢から生まれるのが、規律なき拡大路線である。規模を拡大し、成長率を高め、世間の評価を高めるなど、経営陣が「成功」の指標と見なすものは何でも貪欲に追求する。

    ③第3段階「リスクと問題の否認」
    拡大路線を続けていると、様々なリスクや問題が生じる。だが、外見的には業績が良いことから、良いデータを強調し、悪いデータを小さく見せたり、都合良く解釈したりする。つまり、問題を直視せず、リスクや問題を否認する。

    ④第4段階「一発逆転策の追求」
    衰退が誰の目にも明らかになった時、問題は、指導者がどう対応するかである。一発逆転狙いの救済策にすがろうとすると、衰退への道を急速に進むことになる。

    ⑤第5段階「屈服と凡庸な企業への転落か消滅」
    一発逆転狙いの方策に何度も頼るほど、悪循環に陥る。財務力が衰え、士気が低下していく。その結果、身売りを決める場合もあれば、衰退して凡庸な企業になる場合もある。極端な場合には企業が消滅する。

  • 衰退への五段階が怖い程、説得力があります。
    ただ、悲観ではなく大いなる教訓として読みたい本です

  • 優秀な経営者は教えるのでなく常に学ぼうとする
    信頼できるものは肩書きでなく、何の責任を負っているかで自らを説明する
    企業はイノベーション不足より、リスクを取りすぎて転落するほうが多い
    本業への熱意と回転が不足すると危険

  • 再読。

    私にとっての教科書は、この1つ前の『ビジョナリー・カンパニー② 飛躍の法則』

    「最初に人を選び、その後に目標を選ぶ」
    「まずはじめに、適切な人をバスに乗せ、不適切な人をバスから降ろし、つぎにどこへ向かうべきかを決めている」

    この格言が私の、座右の銘の1つ。

    逆に、何が企業を衰退に向かわせるのか、の逆説的な観点で、本書を再読。ここのところの、自分の周りの負のサイクルを象徴するような選び方だが。。。

    成功から生まれる傲慢、規律なき拡大路線、 リスクと問題の否認、 一発逆転策の追求、屈服と凡庸な企業への転落か消滅・・・

    どれも当たり前といえば当たり前のこと。それがどんなに一時は成功をおさめた有能な人でさえも、見えない環境になってしまう、ということが恐ろしいこと。。。

    決して目からうろこの示唆というわけではないのだが、この結論を導き出すために、多くの研究と検証から成り立っているのは、このシリーズのすごいところではある。

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