- Amazon.co.jp ・本 (280ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822249137
感想・レビュー・書評
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自分にとって中国は唯一海外での駐在生活をしたことがある国で、そういう意味でも特別な国のひとつです。
不幸な出来事もあり、必ずしも満足できる日々ではありませんでしたが、あれから数年経って中国ビジネスから離れた今でも未だに自分を魅了し続け、気になって仕方ない存在です。
そんなわけで、中国関連の情報収集は訪問や書籍を通じて続けているのですが、現在中国で最も有名な日本人と言われる加藤嘉一氏による著作に勝るものはそうありません。
自分の広報経験から言っても、マスコミの報道は初めに結論ありきの裏付け取材が基本だと思いますし、物事のある一面は言い当てているかもしれないですが、それ以上ではない。
その点、加藤氏は共産党の要人から大学や企業の首脳、さらには学生から街角のおばちゃんまで幅広いネットワークを通じて情報収集や議論を行い、考察と発信を続けている方なので、視点の幅広さと奥深さが全く違うわけです。
そんな加藤氏が、高校卒業後に単身で北京大学に留学し、苦労を重ねながら現在の地位に至るまでの経験を通じて語る「日本人が中国とうまく付き合うための56のテーゼ」が面白くないはずがないですよね。
中国ビジネスに関わる方から、留学を考えている学生の方まで、ぜひ手にとっていただきたい一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
単身中国に乗り込んだ著者。
北京大学での学生生活以降に、見聞き、経験してきた中から、
現在の中国と、日本人の抱く中国との齟齬を述べる内容。
この類いの本を読むといつも思うが、
中国に限らず海外のことは、決して日本にいては分からないということ。
現地に乗り込んで自身が経験し、感じることが必要。
その意味では本書に書かれた内容を、自分が現地でどう感じるか?が大事。
中国の見方が変わると同時に、これからどう付き合っていくのがよいのか。
グローバル世界が更に進む中、隣の国としても避けては通れない道だと思う。 -
にわかに自分の中で中国付いて来たので購入。
はっきり言って無茶苦茶な国だと思うが、それでもその混沌としたエネルギーにそそられずにいられない。
著者は若くして自身のステータスを築いており、相当努力したと思うし、たいしたものだと思う。ただ映像もネット上で幾度も見たことがあるが、時々?と思う発言が無きにしも非ず。
とはいえ今の中国を色々な側面からよく見ているように見受けられます。面白かった。 -
2012/12/2
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・簡単に「入党」ができること
・13億分の3億
・中国人の学生のレベルの高さ
・加藤さんが私の5個上ということ
これには驚くし、悔しい。
チャイナ・リスク
・中国の体制崩壊
・日本に特有のリスク
・誤認リスク
党員とは「普通につきあうのが一番である」
など学ぶことがおおくあった。
今後も加藤さんの本は読んでいこう。 -
これ読んだら中国行きたくなった。
と思うのは少数かもしれません。私はその少数派ですが。 -
加藤嘉一氏の本で読んだ二冊目。「われ日本海の」よりも更に深く突っ込んだ現代中国社会の現実と未来の予測。多岐にわたる着眼点と一貫した姿勢に磨きがかかった内容。ただ、中国に一度も触れた事が無い人に取っては、なかなか信じがたい内容もあると思う。実際に住んだり、旅行したりして、現地と触れた事のある人なら、「あぁ、分かる、分かる」と共感しながら、「なるほど、そう考えるべきか」と納得の行く部分が多い。
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前作に比べてより中国の全体的な部分に焦点を当てている気がする。内容は見たことあるものが時折でてくる程度で、新しい内容もある。とりあえず読みやすい文章なのですぐ読み終わる。
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加藤さんの本を読んでみたかったので、購入。現場感覚に満ちた話ばかりで、面白かった。中国も特別視する必要はなくて、ポイントを押さえてゆけば、理解できる、と言う感じ? ポイントとは、政治制度と文化。これは中国に限ったことではなく、現場の場数を踏んだ人ならではのバランス感覚が面白くて勉強になる。「ぼくは、中国を好きとか嫌いとかいう基準で見たことはない。」という一文が、意外でありつつ、腑に落ちた。