ビジョナリー・カンパニー4 自分の意志で偉大になる

制作 : モートン・ハンセン共著  牧野洋 
  • 日経BP
4.13
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本棚登録 : 1217
レビュー : 97
  • Amazon.co.jp ・本 (490ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822249236

作品紹介・あらすじ

ピーター・ドラッカーの後継者とされるジム・コリンズ。コロラドの山中に研究ラボを設け、これまでに長い年月をかけて「偉大な企業」「偉大な指導者」の条件を追究してきた。
今回は初めて外部環境を変数に入れ、不確実でカオスのような時代に他を圧倒して成長している偉大な企業7社を導き出した。
10X型企業がそれだ。10X型企業とは同業よりも最低10倍以上のパフォーマンスを上げているスーパー・エクセレント・カンパニーのことだ。その10X型企業の特徴を同業の有力企業と比較する「一対比較法」で鮮明に描き出した

感想・レビュー・書評

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  • ジム・コリンズのシリーズ最新作。
    前作までの3冊でも、膨大なデータから引き出した丹念な考察には随分と魅了されてきたが今回も圧巻の一冊だった。
    ベンチャー、中小企業など不安定な状態の企業から、長い年月の間に着実に偉大に進化していった企業を、同様な条件にありながらも偉大になれなかった企業と比較しながら、何がこの差を作り上げたのかを分析している。

    今までの著作でもそうだったように、またまた独特の概念をひねり出している。

    ・10X型リーダー
    狂信的規律、実証的想像力、建設的パラノイア、第5水準野心を備えたリーダー

    ・20マイル行進
    米国大陸を横断するのには、調子が良い時も悪い時もそのペースを崩さず毎日20マイルずつ歩き続けた方が良い結果が出る。
    企業経営も同様に、ある程度の目標を継続的にずっと続けた方が良いという考え方。

    ・銃撃に続いて大砲発射
    最初から一点集中型で大きくやるのではなく、いくつも小さく試してみて、ここぞという分野を見つけたら集中して投資するというやり方。

    ・死線を避けるリーダーシップ
    慎重に慎重を重ねて事前準備をした上で進める経営

    ・ズームアウト・ズームイン
    何かの時にはさっと当事者意識から抜け出し、大きな視点で事象を捉えた上で改めてフォーカスして物事に取り組む。

    ・SMaC(Specific Methodical and Consistent)
    長年拘り続けることをリスト化しておき、内容変更も少なく押さえて遂行し続ける。

    ・ROL(Return On Luck)
    徹底的な準備をした上で、不可抗力で起きたイベント(運)が良運でも悪運でも、それを生かしてReturnを大きくする考え方。

    など、どれも具体例を上げながら比較対象企業に当てはめて詳細に説明しているが一々、納得させられる。
    例えば、MicrosoftとJobs復帰前のAppleなどは典型的な比較対象のペアだという。
    Bill Gatesのやり方を想像してみても、この本で上げている概念に沿うところが幾つも思い浮かべられるし、その時期のAppleはまさに正反対を行っている。
    IntelとAMDの比較も同様である。
    ムーアの法則に拘り続けてイノベーションを実施し続けたIntelと、数々の幸運をまったく活かしきれなかったAMDの差は、丹念に追っていくとまさにこれら概念に当てはまるか否かなのである。

    また、ひとつ、イノベーションに関する面白い考え方があった。
    偉大な企業となるべくにはイノベーションで突出している必要は無いと云うのだ。
    あくまで最低限のハードルであるイノベーションの閾値を超えれば良いのであり、それ以外の要素との組合せが偉大な企業への道筋をつけるのだと。
    確かに大きなイノベーションを一発やった企業が、本当に偉大な企業として残っているかと言われればそんなことはないなと改めて認識した。

    翻訳者の牧野洋氏があとがきで書いているが、ドラッカーの助言があったからコリンズは学者の道に進んだのだそうだ。
    圧倒的な洞察力で社会の将来を考察したドラッカーと、膨大なデータ分析から偉大な企業の本質をえぐり出し続けるコリンズと、アプローチはまったく異なるがこんなところに接点があるのは面白いものだ。

    ともあれ圧倒的な内容に今回も十分に惹き付けられた納得の一冊。
    お薦めの良書だが、やはり「1」から通じて読んだ方が理解がぐっと深まる。

  • このシリーズは、内容の濃さのわりに(だからこそ、か?)、読むと元気になることができるのが良いです。それに加えて、常識的と言えば常識的ながら、通説を微妙に覆してくれる深さ。④も相変わらず面白かった。

    外部の環境の変化に対し、20マイル行進:「良いときも悪い時も一定のペースを保つこと」、銃撃に続く大砲発射:「実証に基づく判断を行うこと」、建設的パラノイヤ:「常に突然の悪化に備えること」を備える必要がある。
    これに加えて、「運の利益率」の話が面白い。これは会社経営だけではなく、普通の人生にも当て嵌められる理論だと思った。

  • ビジョナリーカンパニーの4冊目。3冊目がでたのが2年くらいまえなので、かなり早いスピードだな。3冊目のなかでもこの本の話しがあったので、同時並行でプロジェクトをやっていたんだろう。
    それにしても、このシリーズのスゴさは、実証の方法論的なソフィスティケーションと徹底的な調査を踏まえつつ、事前の予想、当たり前の結論とはかなり違う答えを見つけ出す事だ。
    これは驚くべき事で、通常、調査を徹底的にやると訳が分からなくなって、調べなくても分かっていることしか言えないことになることが多いからだ。
    今回は、先行きが見えないなかで、企業はどうやって成長するか、というのがテーマ。これは今自分が直面している状況にぴったりフィット。とても参考になった。
    この本の答えは、外部環境とは関係なく、人間の意志によって、未来は創れるということ。
    くどいようだが、こういう結論が、徹底的に実証的な研究からでてくというのは本当にスゴいことだと思う。

  • 『世界最悪の旅』というタイトルで新潮社ノンフィクション全集にも収められている、南極探検のスコット隊とアムンゼン隊の比較が載っていると知り、そこだけでもと思って読みはじめたんだった気がするけど、結局面白くて全部読んだ。

    ビジョナリー・カンパニーは、1〜4まで刊行されているけど、なにをもって「ビジョナリー」とするかは、各刊毎にそれぞれ違っていて、
    4では、『逆境で輝く』ということを "ビジョナリー" の1つの大きな特徴としている。

    では、その「逆境で輝く」企業の条件とは何か?ということを、冒頭で上げた南極探検の2つの隊の比較をはじめ、多くのデータを用いて探っていくのが本書の内容となっている。
    しかし、膨大なデータを集めて解析したものの、出てきた結論は結構当たり前のことをいっている。たとえば、「準備が本当によくしっかりとなされている」とか。


    だから、この本の結論だけを読んでみると、「なんか当たり前のこと言ってるな」となるかもしれない。ただ、そこに至る経緯が面白い。

    たとえば、冒頭であげた南極大陸の2つのチームの準備を比較すると、本当に、準備の練り具合が一目瞭然に違う、ということがわかったりする。
    不幸にも帰還出来なかったスコット隊は、こうして後から客観的に書かれた読み物を読めば、誰でもわかるような致命的な準備不足を、しかも1つではなくいくつも重ねているし、南極に到達した上無事帰還したアムンゼン隊率いるアムンゼンは、準備に厳しく余念がないことが、やはり1点だけでなく多くの点にわたっていることが窺える。

    他に、同時刻にエベレストの頂上を目指した複数のチームのうち、ゴールを達成したチームと不幸な結末を迎えることになってしまったチームとの比較分析もある。
    また、九死に一生を得た人の体験を掘り下げ、分析し、個人においても「逆境で助かる」ことの条件を述べている。

    こういった、本書の最終目標に至る過程に興味があれば、本書はきっと面白いと思う。

    ただ、上述した南極探検やエベレスト登頂の悲劇については、ほかにも本がいろいろと出ているので、別で探して読むのもよいと思う。

  • 不確実な環境で飛躍する企業のリーダーは、「狂信的な規律」を持ち、良い時も悪い時も一貫した行動をとる。通例や常識に囚われず、「実証的創造力」を使って自分で観察・実験し検証する。もしこうなったらどうする?という問いを立てて周到に準備し、実際に不運が起きたときには落ち着いて状況判断して適切な対応策を打ち出す「建設パラノイア」である。
    卓越したリーダーは不可抗力に直面することを受け入れながら、自分の運命を制御するのは自分であるという考え方を持っている。人生には確かなことは何もない。しかし、不確実な未来に備えて戦略を立て行動することはできる。

  • この本を読んで印象残った事にひとつに、南極探検で成功したアムンゼンと全滅の憂き目にあったスコットの差は、現代の社会においてある業界で成功する一部の企業との違いにそのまま適用できるとの見方でした。

    その中の一つに「どんな状況でも20マイル進む」との考えがありました。アムンゼンは南極探検を計画する時に、日々20マイル進む事が出来れば計画は達成できると想定していました。その信念に従い、どんな時でも20マイル前進するとの信念を持っていたのです。

    南極の天候は激変します、晴れの日もあれば吹雪の日もあり吹雪の日に20マイル前進する事は至難の業ですが、それでもアムンゼン隊は進んだのです。これだけならよくある根性論に終わりがちですが、アムンゼン隊の優れていた所は、晴れて天候がよく隊員たちが20マイルどころか30マイルでも進めますよと言った時でも、20マイル進行に徹底し隊員を休ませたのです。

    アムンゼンは進もうと思えば進める事は理解していたですが、天候があてにならないものである事を理解していました。無茶をして体力を消耗しては、吹雪の日に進行するだけの体力を失ってしまうのが分かっていたので、晴れの時にも無茶をしていなかったそうです。

    一方のスコット隊はそれとは反対でした。天候のいい日は、30マイルでも40マイルでも疲労困憊するまで進撃をしたのですが、吹雪の日は休んでいたのです。スコットが6日連続で吹雪に会い、日記で自分の不幸を呪っている頃にアムンゼンはそんな日でも20マイル着実に進み、結局はスコットより早く南極点に到達する事が出来たのです。

    スコットのような態度は現代の企業でもよくあります。天気が晴れ(好況)の時は派手にM&Aを行い夢のような利益計画をぶちまけますが、吹雪(不況)になると環境が悪いと自分の不運を呪うのです。

    筆者はアムンゼンのような、どんな状況でも確実に前進する企業こそ最終的には大きな企業価値を生み出すと断言しています。そして不況の時に周りの状況の悪化にも関わらず着実に業績を上げる事も偉大であるが、好況時進もうと思えば進める時にも敢えて一定のペースで歩み続ける自己制御力こそ偉大さの源だと語っています。

    こう考えますと、中田の今いる会社は好況・不況に一喜一憂する会社である事は否めません。この本を読んで好況・不況に対する自分の考え方を変えなくてはいけないなと改めて思い知らされた次第です。

  • 121028 日経広告 4面

  • 会社でも人でも原則は同じ。後は、それをできるか、できないか。

  • ビジネス書の中でも世界的な大ベストセラーシリーズ、コリンズ本の続編。今回は不確実で波乱の時代に他を圧倒して成長するエクセレントカンパニーを、同業の有力企業と比較し普遍的な法則の考察をした内容。

    独特のキャッチーな概念が印象的で、どれも事例を交えて分かりやすく説明されていて、なるほどと思うばかり。特にマイクロソフトとappleの比較の話は、身近でもあり読みものとして楽しい。

    概念の中では「イノベーションは閾値を超えれば良い」という話と「運の利益率」という考え方が私は特に面白く感じました。偉大な企業の成功要因はイノベーションではなかった。

  • 今回も、いつもにも増して読み応えのある良書となっています。客観的立場から分析なので、その論の信ぴょう性があります。今回は、何より勇気や確信の裏付けを自分の中で持つことができました。10X型リーダーそのあるべき姿や特性、なんだか…。そればかりでなく、「二〇マイル行進」「銃撃に続いて大砲発射」「SMaCレシピ(具体的で整然とした一貫レシピ)」「運の利益率(ROL)」と新しいキャッチも印象的でした。また、最後に、これまでの3書との、相互関係性を説明してくれているあたりも、これまでの復習にもなりよかったです。

  • P.96 なぜ一定のペースで成長しなければならないのか
    これは一貫性の問題なのか。不確実な状況下であるから一定の規律を維持することが、成功の確率を高めるということか。P.102の記述をみるとそうらしい。一定の定量的な目標は文化や規律を維持せしめる。つまり、狂信的規律を具体化したものが二十マイル更新である
    若干ドルコスト平均法的な雰囲気がある


    ・そのうち内容をクイズレットに入れようと思う。

    読んでいると、
    失敗した企業も10exer 的な行動を避けるという意味で共通性が見出せる。
    では、なぜ彼らはそのような意思決定をしたのか。
    一定の合理性に基づいて行った判断が破滅へと繋がっている。

    両者は自身の合理性に基づいているという意味では同じなのだろうか。
    それとも、自身の規律を自身の合理性以外を事由に変えてしまったのだろうか。

    なんとなく、モデル企業の経営者は頑固そうだから、後者が理由になりそうだが。

    企業ではなく、経営者に焦点を当てた研究があっても面白いかもなぁ。

    ただ、内容は文句なく面白い。
    事例が多くするする読める。

    ★マイナス1は、目からウロコ感がなかったから。
    結構普通のことをみんなやっている。

    それが難しいということなんだろうが。

  • 今回は企業が偉大になる為の要素を、比較企業とともに分析している。
    前作が、企業の衰退へ向かう流れを分析し自分の立場と照らし合わせ暗い気持ちになったが、今回は同じような企業でありながら偉大になって飛躍する
    点にスコープがあたっていて、興味深い。


  • 環境認識、前提の置き方は非常に参考になるのだが、1, 2 ほどのインパクトが得られない...

  • 10X成長型企業の経営の在り方を紐解く第4弾。経験値を積み重ねていく中でいかに経営判断の精度を上げていく試行を小さく回していく習慣づけがあるか、がとにかく問われている様に感じた。継続的に新たな試行を繰り返すには、創造性と狂信的規律の両立が求められると。

  • 相変わらずすばらしい内容。特に今回は、南極探検のアムンゼンとスコットを例に挙げながら、完璧を目指した計画作りと、一定のリズムを守った堅実な企業経営の重要性を解く(他にも重要なプラクティスあり)。これは起業経営のみならず、どんな組織にも当てはまる重要なプラクティスだろうと思う。

  • 第1章 不確実性の時代に飛躍する
    第2章 10X型リーダー
    第3章 二十マイル行進
    第4章 銃撃に続いて大砲発射
    第5章 死線を避けるリーダーシップ
    第6章 具体的で整然とした一貫レシピ
    第7章 運の利益率
    エピローグ 自分の意志で偉大になる

  • 10x(テンエクサー)型リーダーの特徴
    1、狂信的規律
    一貫した価値観、一貫した目標、一貫した評価基準、一貫した方法をはじめ、徹底した「行動の一貫性」をします。
    長い時間を経ても行動がぶれない。
    2、実証的想像力
    不確定な状況に直面するとき、科学的に実証できる根拠を頼りにする。自らじかに観察し、実験を重ね、具体的な事実と向き合う。
    実証的な基盤をしっかりと築くからこそ、大胆で創造的に行動できる。
    3、建設的パラノイア
    良いときでも悪いときでもガードを崩さない。潜在的脅威や環境変化がないか監視するため、常に高感度なアンテナを張っている。
    警戒心や不安をテコに行動する。最悪な状況を想定して日頃から準備を怠らず、有事対応策を練り、衝撃緩和の仕組みをつくり、安全余裕率を高める。
    4、レベルファイブ野心
    1〜3を活性化させるのがやる気を起こす原動力「レベルファイブ野心」。
    自己を超越した大義を達成したり、偉大な企業に育てたりするのに不可欠な情熱である。


    狂信的規律(20マイル行進)
    良い20マイル行進の特徴
    ①明確な工程表
    ②自制心
    ③企業ごとの独自仕様
    ④他力本願ではなく自力達成型
    ⑤ゴールディロックス時間。無理がかからないほどゆっくり進むが、厳しさを伴うほど速く進む
    ⑥企業が自らに課す規律
    ⑦並外れた一貫性

    財務的指標である必要はない。良い行進の特徴を維持している限り、創造的行進、学力行進、サービス改善行進などの行進形態があってもいい。
    20マイル行進は自信を生み出す。どんな突発的ショックに見舞われても、20マイル行進を徹底する。
    こうすることで「成果を出せるかどうか決定づけるのは、自分が置かれた状況ではなく、自分が打ち出す行動」であると自ら証明できる。
    20マイル行進を実践すると、自分ではどうにもならない制御不能な環境下でも自制できる。

    Q.H&Gにとっての20マイル行進とは何か?

    実証的想像力(銃撃に続いて大砲発射)
    10x型成功の要因は「銃撃に続いて大砲発射」であり、飛躍的なイノベーションや天才的予測能力ではない。
    銃撃とは「低コスト」「低リスク」「低ディストラクション(気の散ること)」の3条件を満たす実証的テストのこと。
    実証的な有効性を確認した上で大砲を発射し、そこに経営資源を集中させる。このように大きな賭けに出ることで大きな成果を狙う。
    10x型企業は標的に命中しない銃弾を大量に撃つ。どの銃弾が命中するのかは事前に分からないからだ。
    精度調整をしたにもかかわらず砲撃に入らないでいると、平凡な結果しか出せない。重要なのは銃撃に続いて大砲を発射すること。銃弾か砲弾のどちらかを選ぶということではない。
    難しいのは厳格な規律と創造力をうまく融合させること。そのことで並外れた一貫性を持ってイノベーションを展開できる。大きく賭けて創造的に飛躍するというのは神話に過ぎない。

    Q.H&Gにとっての「十分な銃弾」とは何か?

    建設的パラノイア(死線を避けるリーダーシップ)
    ①前もって突発的出来事と悪運に備えるために、十分な手元資金を積み上げ「バッファー」を用意する
    ②リスクを抑える
     死線リスク
     非対称リスク
     制御不能リスク
    ③「ズームアウト」に続いて「ズームイン」。状況変化を察知し、効果的に対応するために徹頭徹尾用心深くなる
    10x型リーダーはスピードに特別な思い入れを持っていない。リスクの性質(リスクプロファイル)が変わるまでの限られた時間を使って、用心深く厳格に判断する

    Q.H&Gにとっての想定されるリスクとはどんなものがあるのか?

    SMaCレシピ
    具体的である(Specific)
    整然としている(Methodical)
    そして(and)
    一貫している(Consistent)
    SMaCレシピは永続性のある実践法一式であり、着実な成功を可能とする基盤になる。
    レシピ内容は明確・具体的。
    「何をやるべきか」「何をやってはならないのか」について明示しており、会社全体が一丸となって業務改善に取り組めるように作られている。
    いったんSMaCレシピを手に入れたら、10x型k業はレシピをたまにしか変更しない。

    Q.H&GにとってのSMaCレシピは何か。レシピ変更は必要か。

  • 不確実・カオス的な環境下に置かれながら、業界平均と比べ10倍以上の成果を長期に出し続けている企業である10X型企業がどのようにして生まれたのか調査結果を書いた一冊。

    どんな状況下でも着実に歩みを進める20マイル行進、確実に精度調整済みの大砲を放てるだけの裏付けをとったり、リスクには直面しているが、それに対応できるだけのバッファーを準備していることやSMaCレシピをつくることなど前3作同様に著者ならではの表現で書かれており、非常に勉強になりました。
    また比較対象企業としてアップルが挙げられていますが、スティーブ・ジョブズ以後の戦略についても解説されているところも興味深いものがありました。

    本書では南極探検家のアムンゼンとスコットや登山家のデビッド・ブリーシャーズの話から各企業の話に展開しておりその点も理解が深まる一助となりました。
    あと、巻末の訳者の著者とドラッガーとの比較も非常に興味深いものでした。

    本書では前3作で紹介された概念との比較に関しては本書ではあまり出てこないのですが、SMaCレシピを守り抜くところや運に対する考え方は前3作に繋がるものがあるとも感じました。

    本書の調査対象期間以後にも9.11テロやリーマンショックなど未曾有の出来事が起き、平穏な時代が永続することがない世の中で、本書を含む全4作の概念を守っていき、失敗してもそこから教訓を得て、そして自分の意志で偉大なる道を選ぶことが生きていくうえで重要であると感じました。

  • 良い。希望が持てる。どんな嵐がこようとも、どんな不運に見舞われたとしても、それを理由に衰退・没落するのではない。嵐が来る前から嵐のことを案じ、運不運ともに最終的には良いきっかけになったといえる状態にするのは自分達自身だという事が立証された。ビジョナリーカンパニーは全て読んでいるが、最も好き。

  • 不況だった
    とか、
    不運だった
    とう要素に関係なく成功する企業がある。そういった外的要因の大きな変化も全ておりこんで準備したものだけが到達できる"偉大さ"についての話。

    予測できない要素があるのは当たり前、良いときがあれば悪いときもあるのも当たり前。良いときに自分のキャパシティを越えて守備範囲を拡張しすぎない、良いときにこそ悪いときの備えを怠らない。

    当たり前なのだけれども、それができる人とできない人がいるから大きな差がつく

  • ・外部環境のせいにしない
    ・きたる不運に備える。人生不確定
    ・自分の意思で偉大になる

    ・一貫した価値観を持つ
    ・外部環境の変化に影響されない、マイペース
    ・常に備える、リスクヘッジを考える。動くと決めたら迅速に。アムンゼンのように準備を怠らない
    ・幸不幸は成功と関係ない
    ・大胆、未来を予測する力入らない。ビジョナリはいらない。未来を予測し備えよ、はうまくいかない。ビル・ゲイツはos2がうまくいくかどうかは自分に予測できないことを理解するほど頭がよかったからwindowsで成功した
    ・イノベーションは必須ではない。イノベーションが起きたときにそれをスケールさせることが大事
    ・死なないことは必須
    ・大砲を打つ前に鉄砲で低リスクで試してから大きく投資

  • 偉大な企業とそうでない企業の違いは何か、という一貫したテーマを追求し続ける著者の最新作。より不確実性が増した今日の経営環境においても揺らぎない高業績を長年維持している7つの企業と、同業種・同環境において成功しなかった企業との比較により、偉大な企業(10x型企業)に共通する要素を新たに導出している。

    本書によれば、突出したイノベーション力をテコに、果敢にリスクテイクし、猛スピードで突っ走るという成功企業のイメージは、実は一時的・限定的な側面に過ぎず、より長期的・多面的な分析から浮かび上がる真に偉大な企業は、むしろ強い自制や地道な実験、周到な準備などによって可能な限りリスクを最小化した上で、確実に勝てるゲームにのみ投資しているという。

    ただし、単に保守的な経営が成功するということではない。守るにせよ攻めるにせよ、常に最適な行動ができる偉大な企業の根本にあるのが、本書の副題でもある「自らの意志」、つまり主体性である。偉大な企業は長年にわたり、どのような状況下でも常に主体的に考え、非常に高い次元において様々なトレードオフを解決し続けている。言われてみれば当たり前のように聞こえるが、結局のところ、偉大な企業をそう簡単に模倣できない要因はそこにあるのだろう。

  • 企業だけでなく、自身が「10X」テンエクサーになるための方法がまなべる良書

  • 20150103
    [Great by Choice] by Jim Collins and Morten T. Hansen: 2011

    ビジョナリーカンパニーシリーズ4部作の完結編。圧巻は「運の分析」の章で、不確実性の中での飛躍という本書テーマの核心をついている。第1作初出から17年、主要75社を対象にのべ六千年以上にわたる企業史を網羅する骨太の分析に脱帽、それを人間味溢れるエピソードで楽しく綴る筆致に心躍る。論旨に一貫してぶれるところなく、完結編に相応しくシリーズの整合性、相互補完性にも言及した。美しい。推薦して下さった中西さんに感謝したい。

    ー「われわれは未来については絶対に何も分からない」経済学史研究家ピーター・L・バーンスタイン

    ー未来を予測する最高の方法(ひょっとしたら唯一の方法)は、自ら未来を創造することなのだ (ピーター・F・ドラッカー)

    ー「あらゆる状況を想定して準備しておけば勝利が訪れる。これを人々は幸運と呼ぶ。事前に必要な予防策を講じるのを怠れば失敗は確実だ。これを人々は不運と呼ぶ」ロアルド・アムンゼン著 「南極点征服」

    ー狂信的規律、実証的創造力、建設的パラノイア。これに命を吹き込む、レベルファイブ野心。

    ー規律とは、本質的には「行動の一貫性」である。

    ー「常に恐怖を感じて経営すべきだ。ただし、恐怖を表に出してはならない。個人的にはいつも失敗した場合のことを考えている」ビル・ゲイツ

    ー死線にぶつかったら旅は終わり、ゲームオーバーだ。

    ー「早く行動すべきか、それとも遅く行動すべきか」ではない(中略)「リスク許容度が変わるまでどのくらいの時間があるか?」が鍵。

    ー決定的な瞬間を認識する能力: 状況が変化すればそれが好機であれ危機であれ、当初計画を破棄したり、仕事の焦点を変えたり、優先順位を入れ替えたりしなければならない。変化察知のためのズームアウトと、行動のためのズームイン。

    ーSMaCは、具体的である(Specific)整然としている(Methodical)そして(and)一貫している(Consistent)。戦略上の概念を現実の世界へ適用するための業務手順であり、単なる戦術以上に永続性のある実践法一式ともいえる。

    ー登山に付き物のリスクに対する最大の備えは良きパートナーと組むことだ。

    ー成功をもたらすのは運ではなく人間である。基本的な質問は「あなたは強運の持ち主か」ではなく「あなたは高い運の利益率を達成しているか?」であるべきだ。

    ー「わたしを殺さないものは、わたしをいっそう強くする(what does not kill me, makes me stronger)」ニーチェ

    ー「絶望的な状況に置かれても、そこから希望を見出すよう固く決意すべきである」作家F・スコット・フィッツジェラルド

    ーわれわれは結局、目の前で起きる出来事のほんの一部に対してしか影響を及ぼせない。しかしわれわれには、どのように決断・行動するのか選択の自由がある。自分の意思で偉大になる自由がある。

    ーどんな大恐慌がいつ訪れるのか、誰も確信を持って予測できない。しかしわれわれは、「何らかの大恐慌がいつか訪れる」と確信を持って予測できる。

  • 読み物としても面白くビジョナリカンパニーがどのような特徴を持っているかを実例や登山や冒険も引き合いに出しわかりやすく述べられている。
    1作目から3作目との整合性についても触れられておりより理解が深まる。

  • このシリーズは経営者のみならず、事業家になりたいひとは必読の本と言えます。是非蔵書に加えて下さい。

  • 自分の利益のためじゃなくっていう、自分の考え方は大丈夫っぽい。
    あとは、行動を伴い続けられるかだなぁ。

  • VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。
    シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。

    --------------------

    偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。
    イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。

    10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。
    1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。
    2.実証的想像力:不確実な状況にある時、科学的に実証できる根拠に頼る。観察・実験し、事実と向き合う。
    3.建設的パラノイア:常に最悪の状況を想定し、準備・有事対応策を怠らず、安全余裕率を高める。

    それに伴い、企業が取る行動パターンは以下のようにまとめられる。
    1.「20マイル行進」:状況が悪い時も良い時も着実に同じ距離を前進する
    2.「銃撃に続いて大砲」:小さな実験を積み重ねてから大きな勝負に出る
    3.「死線を避けるリーダーシップ」:常時「もしこうなったら?」と(ズームアウト、ズームインしながら)自問する
    4.「SMaCレシピ」:具体的であり、整然、そして一貫した姿勢をとり続ける

    これらの行動パターンの実行する上で不可欠となるのが「レベルファイブ野心」である。
    人を魅きつける野心を持ち、世界を変革しようとする大きな目標を持っているリーダーであることが、混沌とした現代社会の中で秀でた企業になるための条件となる。

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    成功の秘訣は環境でも、運でもなく、結局は「人」ということでしょう。
    企業経営、起業だけではなく、VCシリーズは個人の生き方にも大きな示唆を与えてくれます。

    4冊を一通りを読んでみて、各巻を評価するなら(好きな順番を付けるとするなら)「2>1>>>4>3」という感じでしょうか。1&2があまりにも良すぎました。

  • どんな企業にも(そして、人生にも)幸運と悪運がある。
    幸運を最大化し、悪運の影響を最小化するために必要なことは?を述べたほん。

    突出した天才がいても、ただの天才で終わるパターンは多く、非凡な凡才が成功するパターンも多い。

    なにをみて、なにを軸にしてコツコツやるかが重要であって、コツコツやることそのものに価値があるわけではない。

  • 不確実で容赦ない環境に置かれているとき、確実に負ける良い方法がある。付和雷同である。

    20マイル行進を実践すると、「平均以下の成果しか出せない」組織から、「平均以上の成果を出せる」組織へ転換できる。「いまから20マイル行進を始めても遅すぎる」とあきらめる必要はない。あなたが生きていて、目標を達成する意志がある限り、いつでも20マイル行進を始められる。
    第二に、「ネクスト・ビッグ・シング」を探し求めてもそれだけで偉大な企業になれるわけではない。たとえ「ネクスト・ビッグ・シング」を発見したとしてもやはり同じこと。

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