日本人はどう死ぬべきか?

  • 日経BP
3.74
  • (7)
  • (12)
  • (14)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 156
感想 : 17
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822250577

作品紹介・あらすじ

身体を見つめてきた解剖学者と世界を駆けまわる建築家が、現代日本の大問題、「死に方」について考える。

中高年男性の自殺率が世界でもトップレベルになった日本。
「死」が徹底的に排除された都市に住み、「死」について考えなくなった私たちは、
どのように「死」と向き合い、「その日」を迎えればいいのだろうか?

解剖学者と建築家という異色のコンビが、鴨長明の『方丈記』や、東京の歌舞伎座、
そして同じ学校で受けたキリスト教式の教育などをヒントに、ときにユーモアを交えながら、縦横無尽に語り合う。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 有名な二人の対談をまとめたもの。
    主題は表題の通りだったようだが、ふたを開けてみるとやはり建築の話に寄り道することが多かった。隈研吾氏の作品や、栄光学園時代のお話などは興味深いものではあるが、「日本人はどう死ぬべきか」という内容にはあまり関係のないものだった。

    特に4、5章は飛ばして読んでもそれほど問題にはならないだろうし、言ってしまえば1、6章を読めば両氏の考え方は概ね理解できる。

    隈研吾氏が舞台の重要性を主張していたのには共感できた。自分という存在が死んだあとでも精神的な存在として残り続けることが出来る場所の大切さ、それは都市化と共に空き家問題が顕在化している現在の日本に必要なものなのだろうと思った。

  • 養老孟司は相変わらず。
    二人とも同じ学校ということで納得。
    先輩後輩のいい感じで和気あいあいとした雰囲気で会話が進む。
    養老の毒気も後輩に抜かれて程良い感じ。
    一線で活躍する者同士の良い意味で余裕に満ちたやり取りがいい。

  • 914.6

  • 二人の対談本から、隈研吾さんのことを知ったのだった。
    「死」をテーマとしながら、話は違う方へ脱線していく。
    日本という自然災害の多い場所に住んでいる以上、
    家はずっと住み続けるものというよりも、
    変化して流れてやり直せるものであるほうが自然な気がする。
    「死」はつまるところ、2人称(近しい人)の死が一番の問題で
    自分は死んだらおしまいで自分にはわからないのだから、
    今ちゃんと楽しまないでどうすんの、今やることやらないでどうするの、
    という考えが底にあるので、読んでいると気持ちが上がっていく。

  • 図書館より。
    さらりと読了。意外にも面白かった!

    養老先生の語り口、読みやすくて好きです。
    隈研吾氏も建築の本で知っていたけど、こんな人だったとは。
    この二人の対談、他にもあるようなので読んでみたい。

  • やっぱりいい。すごくすごくためになった。

  • 農業の後継者問題で、田舎のじいさんが、「いやー、後継者がいなくて」と、こぼしているんだけれど、「お前がいるからだろう」って、おもわず画面にむかっていいたくなる

    スイス人は、冷蔵庫にいろいろなものをいつまでも貯蔵しておく、へんな人たちだ ジョーク

    マケドニア 1963 大地震 そのあとの復興の国際コンペ 丹下健三が当選 尊敬されている
    駅の地下に 、タンゲケンゾウというバーがある

    方丈記は原稿用紙で24,5枚

    歌舞伎座3階席 3FA 6000 3FB 4000 見通しがいい
    1F 座敷は2万円

  • 114

  • 死をテーマにしているが、どこか他人事で飄々としとしている二人。タイトルほど死について語っているだけではなく、森羅万象なんにでも話は及ぶ。つまりは人の死は宗教から離れたところではすべてどうでも良いことだらけである、というなんだか適当なところに話は落ち着き、それでいいんじゃないかとどこか安心できる。他人の死は悼むことができるけれども自分の死は悼みようがない。そんな根本的な諦観が意外に楽に生きられる秘訣なのかもしれない。

全17件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

養老 孟司(ようろう・たけし):1937年神奈川県鎌倉市生まれ。東京大学名誉教授。医学博士(解剖学)。『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞受賞。同書は450万部を超えるベストセラー。対談、共著、講演録を含め、著書は200冊近い。近著に『養老先生、病院へ行く』『養老先生、再び病院へ行く』(中川恵一共著、エクスナレッジ)『〈自分〉を知りたい君たちへ 読書の壁』(毎日新聞出版)、『ものがわかるということ』(祥伝社)など。

「2023年 『ヒトの幸福とはなにか』 で使われていた紹介文から引用しています。」

養老孟司の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×