- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822250577
作品紹介・あらすじ
身体を見つめてきた解剖学者と世界を駆けまわる建築家が、現代日本の大問題、「死に方」について考える。
中高年男性の自殺率が世界でもトップレベルになった日本。
「死」が徹底的に排除された都市に住み、「死」について考えなくなった私たちは、
どのように「死」と向き合い、「その日」を迎えればいいのだろうか?
解剖学者と建築家という異色のコンビが、鴨長明の『方丈記』や、東京の歌舞伎座、
そして同じ学校で受けたキリスト教式の教育などをヒントに、ときにユーモアを交えながら、縦横無尽に語り合う。
感想・レビュー・書評
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養老孟司は相変わらず。
二人とも同じ学校ということで納得。
先輩後輩のいい感じで和気あいあいとした雰囲気で会話が進む。
養老の毒気も後輩に抜かれて程良い感じ。
一線で活躍する者同士の良い意味で余裕に満ちたやり取りがいい。 -
914.6
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二人の対談本から、隈研吾さんのことを知ったのだった。
「死」をテーマとしながら、話は違う方へ脱線していく。
日本という自然災害の多い場所に住んでいる以上、
家はずっと住み続けるものというよりも、
変化して流れてやり直せるものであるほうが自然な気がする。
「死」はつまるところ、2人称(近しい人)の死が一番の問題で
自分は死んだらおしまいで自分にはわからないのだから、
今ちゃんと楽しまないでどうすんの、今やることやらないでどうするの、
という考えが底にあるので、読んでいると気持ちが上がっていく。 -
やっぱりいい。すごくすごくためになった。
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農業の後継者問題で、田舎のじいさんが、「いやー、後継者がいなくて」と、こぼしているんだけれど、「お前がいるからだろう」って、おもわず画面にむかっていいたくなる
スイス人は、冷蔵庫にいろいろなものをいつまでも貯蔵しておく、へんな人たちだ ジョーク
マケドニア 1963 大地震 そのあとの復興の国際コンペ 丹下健三が当選 尊敬されている
駅の地下に 、タンゲケンゾウというバーがある
方丈記は原稿用紙で24,5枚
歌舞伎座3階席 3FA 6000 3FB 4000 見通しがいい
1F 座敷は2万円 -
114
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死をテーマにしているが、どこか他人事で飄々としとしている二人。タイトルほど死について語っているだけではなく、森羅万象なんにでも話は及ぶ。つまりは人の死は宗教から離れたところではすべてどうでも良いことだらけである、というなんだか適当なところに話は落ち着き、それでいいんじゃないかとどこか安心できる。他人の死は悼むことができるけれども自分の死は悼みようがない。そんな根本的な諦観が意外に楽に生きられる秘訣なのかもしれない。