HARD THINGS

制作 : 小澤隆生 
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822250850

感想・レビュー・書評

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  • 起業家必読

  • 2015年、話題になったビジネス書。ちょっと時間が空いてしまいましたが、読んでみました。まえがきにヤフー小沢さんも書いてましたが、規模は違えどベンチャーあるあるが詰まった一冊。

    成功を高らかに語っている本はたくさんあるけど、地獄を見た話しをここまで赤裸々に語った本はそんなにないと思う。会社が瀕死の状態になり、能力の問題で親友に解雇を言い渡さないくらいの状態になったら、自分なら正常な気持ちでいられるだろうか。。。

    選択と集中。
    何をするべきかを選んで集中すると思いがち。でも、本当は「何をしないかを選択する」ことなんだな!と。

    久しぶりに読みながら、たくさん書き込みして、たくさん耳を作ったな。その部分だけを読み返すだけでも、意味がありそうだ!

  • SkypeやFacebookへの投資を成功させた著名なVenture Capitalistである筆者の、自らの起業経験をもとにした経営論
    。巷の経営書と大きく異なるのが、①「戦時」に焦点を当てている点、②具体性。組織のリーダーの多くが直面するきわめて具体的な「困難な問題」について、ホロウィッツが自らの体験から割り出した対応のヒントが書かれており、読んでいるだけでも冷や汗をかいてしまうような場面を筆者がどう切り抜けたか、そこからどういう示唆が得られたか、が語られており、何度も読み返そうと思っている本の一つ。

  •  

  • 読書メモ参照

  • 起業時の困難な状況のときにどう立ち向かうのか、部下を解雇するときに何に注意するのか、CEOとして必要とされる能力はは何か、等ほかの本では書かれていない項目が一杯記載されていた。現状を正しく把握する力、解雇時には1理由をはっきり、2明確な言葉で3退職金の準備を、社員教育はマネジャー自身で、その職に必要とされる能力を詳しく定義、CEOをパフォーマンス1目標に対する達成度2マネジメント3イノベーション4同僚との協調、事業売却には勇気が必要、苦闘を愛せ、新規事業のTIPSが満載だと感じた。道を切り開く参考にしたい。

  • CEOとしての孤独と苦悩を伝える本。
    ただ、たぶんCEOにしか正しく伝わらないんだろう。
    上位の管理職でも、CEOではない。
    正しく受け取るには、CEOになるしかない。
    CEOの苦悩とはそういうもんだ。
    ということを伝えようとしているように感じた。

    要するに、CEOに対する応援本。
    「苦闘を愛せ」

    今務めている会社、
    従業員として不満がないわけではないが、
    CEOに対する敬意は忘れちゃいけないな、
    という気分になった。

  • ベンチャーのCEOを経験した著者が、様々な困難を経験した実体験をもとに書いた教訓本。解雇や資金調達などCEO視点の話も多かったが、リーダーシップ論やコミュニケーションなど一般でも為になる話も盛り込まれており面白かった。偉大なCEOは一言で言うと総じて逃げ出さなかったというのがそのものなんだと思った。考えられないプレッシャーと戦いながらよい時も苦難も両方に対応できる人は希少な存在。ベンチャーを立ち上げる気はないが面白かった。

  • 正解のない問題や困難に直面した時,あなたはどうしますか?一人でもがくことも必要ですが,先人の経験を参考にするのも一つの手でしょう。起業家として次々と襲いくる難問に立ち向かってきた著者の経験と知恵が詰まったこの1冊が,あなたの道を開くかもしれません。

  • 起業してからどのような困難にぶつかり、どう判断、解決していったかを話した内容。起業の大変さがずしんと乗りかかったような感じで読み進めた。
    同じことを経験したときに、自分が乗り越えられるのか、、

    CEOは常にまわりに誠実でなければならない。
    信頼されなくなると何事も進まない。

    p286 CEOが心を静めるテクニック
    ・友達をつくる
    ・問題点を書き出す
    ・側壁ではなく、コースに意識を集中する
     レーシングカーの運転は壁に意識を向けるとそちらに車が行ってしまう。進むべきコースに集中する

    p294 ワン型CEOtツー型CEO
    ワン型
    会社の向かうべき方針を決めるのを得意とする
    ツー型
    決められた方針に沿って会社のパフォーマンスを最高にするのを得意とする

    ワンは勉強、読書、思索のために週に丸一日充てるが、ツーの人はその時間の使い方では「仕事をしているような気になれない」

    リーダーに従いたくなる要因
    ・ビジョンをいきいきと描写する能力
    スティーブジョブス
    ・正しい野心を持つ
    ビルキャンベル
    「この人は自分のことより部下のことを優先して考えている」と感じさせる雰囲気をつくる
    ・ビジョンを実現する
    アンディ・グローブ
    「インテル経営の秘密」著者

    平時のCEOと戦時のCEOでやることが違う
    戦時のCEO
    ジョブズとグローブ
    平時のCEOは会社が現在持っている優位性をもっとも効果的に利用し、さらに拡大することが任務

    経営書はアンディグローブのもの以外はすべて平時のCEO向けの内容になっている

    p250 独自の企業文化を構築する
    従業員の満足度や会社の使命も重要だが、ここでいう企業文化は別の話。
    職場でヨガができたりするのは企業文化ではない

    企業文化があると、会社に望むことを実現する長期的な助けとなる

  • 起業家の精神に迫った本は他にない。
    後半が怒涛の体験談であり、その話にも普遍的な説得力がある。
    立場によって読み方が変わる本に思うのでタイミングを見つけて読み直したい。

    4年ぶりに読み直し。
    特に人材と評価の考え方に共感した6章あたりが刺激的だった。
    CEO視点。その上でげ経営者と従業員の違いに気をつけてフィードバックや個人面談の重要さが実感を伴って見えてくる。
    評価を柔道の黒帯のように形式ばったある程度のシステム化にしないと、そのシステムの不満さや納得さはさておき、実際の報酬や成長ギャップを埋めることは難しいと感じる。
    全てが主観になるため。
    あと組織デザインは必要悪という考えも良い。
    こうするとよいではなく、滞るプロセスに注目してその改善を遅らせないという考えがスケールアウト時は特に必要と学べた。

  • 会社にあった本。時間かけすぎてまとまった印象がないが、成功する人は皆悩んで、苦しんでるんだなと。苦闘を愛せ。最後のこと一言が最高。

  • ベンチャーあるあるがいっぱいあった

  • 2016年のビジネス書大賞受賞作。

    前年にピーター・ティール氏の『ZERO TO ONE』が大賞を受賞していて、
    その翌年にこれが大賞になるというのは、なんだか不思議なかんじがします。

    というのも、ZERO TO ONEの主要な主張の一つは
    「競争があるところでビジネスをやるのは悲惨だよ」
    ということで、この本はまさに、競争があるところでビジネスをやろうとした著者の悲惨な経験を語ったものです。

    あるいは、CEOとして名選手ではなかった著者が、いかにしてベンチャーキャピタルという形で名コーチになったかを描いた一冊だといってもいい。

    起業することに何かキラキラした憧れを持っている人が読むには、いい本かもしれません。

    (私自身は親が自営業だったこともあり、この本に書いてあることは「スタートアップのCEOの生々しい経験談」なんていう聞こえのいいものというより、ただの「自営業あるある」といった方がしっくりくる気がしました。)

    会社員が読む本というよりは起業を目指す人にとっての方が参考になる本、といえばその通りかもしれません。

    ただ、会社員である私も読んだからには、この本から何かしら学んで明日からの仕事に活かしたい。

    そういう観点で、気づきをもらった箇所は以下です。

    「職場でヨガができたりするのは企業文化ではない」(pp.256-257)
    →企業文化と福利厚生をちゃんと分けろという話。
     企業文化は会社がほしい能力を持った人を確実につなぎとめ、
     そうじゃない人が勝手に去っていく仕組みみたいなもの。
     やたらオシャレなオフィスとか、職場でヨガができるみたいなことは、
     そういう意味での「企業文化」と呼ぶに値しない、
     ただの「福利厚生」だという話でした。ナットク!

    「組織デザインで第一に覚えておくべきルールは、すべての組織デザインは悪いということだ。」(p.262)
    →うちの会社の組織構造おかしいよね、って話は、
     社員同士の飲み会の話題としてなかなか盛り上がりますが、
     えてして愚痴大会に終わって建設的な議論にならない。
     (愚痴大会をやってる本人がどう思っているかは別にして。)
     組織デザインに「いいデザイン」があるなんていう幻想を捨てれば、
     そういう不毛な愚痴大会とサヨナラできるかもと思いました。

  • [技術書・ビジネス書大賞] 2016ビジネス書大賞

  • CEOとしてやるべきことを冷静に見つめていくとこのようになるのだろうと感じた。

    会社は投資家や銀行といった資金の出し手、クライアント、サプライヤー、アナリストなど様々な関係者と対峙しながら業績を上げていかなければいけないが、その中で最も重要なのは従業員の力をその目標に向かって結集していくことだと感じた。

    著者が繰り返し「人を大切にすること」、「会社が良い場所であること」の重要性を説くのも、きれいごとではなく、生き残るためにはそれが命綱になるということを経験の中で知ったからではないかと思う。

    スタートアップだけでなく、あらゆる企業の中の組織、部門において重要なことではないかと思う。

  • 帯の言葉にはあまり踊らされないつもりであるが、読んでおくべき最強投資家からのアドバイスだそうだ。へぇと思いながらページをめくる。前半は自叙伝。しかしそれはメインではない。メインはその後。自分がぶちあたったトラブルや究極の意思決定を下さなければならなかった事象に関しての考察の数々がある。この考察事例がCEOの教科書といわれる所以だろう。さて話は変わり、この本を読んでいて、CEOという役職は、アメリカ大統領制を企業に置き換えたものという理解が一番しっくりすると思い至ったのである。

  • 機内でようやく読了.Hard things about hard things の訳書.翻訳よかった.

  • 本書の後半で述べられるように、ピンチの経営について書かた著作です。テクノロジー系のスタートアップ企業でのストーリーと訓示で構成されているため、買収や売却に関するテーマも多いようです。また、解雇に関する事項についても多くの紙面が割かれています。

    私にとって、これらの教訓をそのまま適用できる場面はそう多くはないと思いますが、精神的な部分での示唆は有用だと思いました。

    創業から何十年も経過し、いわゆる平時にあって継続発展を目指す日本企業でCEOの職にない者が本書をどう読むか。単に視座を高めたり視点を変えたりするだけではもったいないようですが、共感しながら読み進めることは難しかったです。
    おかれた状況次第でマネジャーの役割が異なるように、必要となる資質も違うということです。それでは、平時と戦時、どちらかに対応した一本足でよいのか? それは当人のキャリアプランによって変わって来るのだと思います。しかし個人のキャリアのために働くマネジャーは不要だと本書は説きます。

    「なんのために働くのか?」
    はじめにこの問があって、これに対する回答が本書の入口になります。

  • 君主の心得的な内容。話はCEOというほとんどの人が就かない役職視点で進められるが、管理職にある人は人材や業務のマネジメントの点で参考になるし、それ以外の人にとっても上級者の立場を知ることによって複眼を得られる。ポイントが箇条書きに纏められてもいるので、自分の立場に合った教訓をそこから引き出す事が可能と思う。反面、著者がアメリカのIT業界の住人である点には留意。同じアメリカでもIT業界とその他業界では事情も異なり得るし、そのIT業界内でも企業のタイプあるいは状況によって、求められるCEOのスキルも変わってくる。さらに日本と較べた場合、例えば頻繁に解雇という単語が出るところなど、我国の企業慣習とかけ離れた部分があり、参考とする箇所の読み替えや取捨選択が必要になるだろう。その点、外資のIT企業に勤める人達には、思い当たるセンテンスをより多く見つける事が出来るかもしれない。

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著者プロフィール

ベン・ホロウィッツは次世代のテクノロジー企業のリーダーとなる起業家に投資するベンチャーキャピタル、アンドリーセン・ホロウィッツ(a16z)の共同創業者兼ゼネラル・パートナー。ニューヨーク・タイムズのベストセラー『HARD THINGS』(日経BP)の著者でもある。アンドリーセン・ホロウィッツを立ち上げる前はオプスウェア(旧ラウドクラウド)のCEO兼共同創業者を務めた。ラウドクラウドは2007年にヒューレット・パッカードから16億ドルで買収されている。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)でコンピューターサイエンスの修士号を取得。またコロンビア大学でコンピューターサイエンスの学士号を取得している。妻と3人の子供と共にサンフランシスコ・ベイエリアで暮らしている。

「2020年 『Who You Are(フーユーアー)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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