ビジネス・フォー・パンクス

制作 : 楠木 建(解説)  高取 芳彦 
  • 日経BP社
4.03
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レビュー : 25
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822251703

作品紹介・あらすじ

これほど僕の喜びのツボを押しまくりやがってくる本は滅多にない。
――楠木建(解説より)

2007年に約300万円で始めたクラフトビールの会社が、
わずか7年で売上70億円を超える急成長を遂げる。

熱狂的なファンを世界中でどうやって獲得したのか?
どうやってクラウドファンディングで20億円も集めたのか?
スコットランド発祥のBrewDogの奇跡のマーケティングを、創業者本人が語る!

BrewDog(ブリュードッグ)の経営の根幹は、"パンクの哲学"にある。

・始めるのはビジネスじゃない。革命戦争だ
・人の話は聞くな。アドバイスは無視しろ
・事業計画なんか時間の無駄だ
・嫌われ者になれ
・永遠に青二才でいろ
・すべてがマーケティングだ
・顧客ではなく、ファンをつくれ

――著者の熱い言葉に加え、ジョニー・ラモーン、マルコム・マクラーレン、
カート・コバーンら、パンクの伝説をつくった先人たちの言葉も収録。

感想・レビュー・書評

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  • 自画自賛、武力の肯定、犬以外の動物の軽視など、自分にはちょっといただけない部分も多々あるが、それらを横に置いたとしてもとても面白い。社員の身分のままふわふわしたカイシャごっこ事業開発ごっこをやってる人間が大キライな自分としてはおおいに共感できる、いいことたくさん書いてある。

    [more]<blockquote>P26 自分の商売のことは他人にはわからないし、絶対に自分の方がよく考えている【中略】偽事業家は「失敗から学べ」と吹き込んでくる。だがそれは負け犬のやり方だ。

    P43 どんな手を使ってでも節約し、キャッシュを守って生き延びろ。資金は会社の血液であり酸素だ。

    P51 既存企業にも競争相手にも見知らぬ他人にも完璧に嫌われる必要がある。

    P57 小さいものの発想を保ちながら大胆に勇敢に勝負を続けなければならない。筋のいいリスクをとることで士気が高まる。

    P67 ビジネスにおけるパンク思考の決めてはとにかくルールを破ることだ。しかし財務に関してはルールを破ろうと考える前にルール通りのやり方を体得し、スターウォーズのヨーダの域まで高めなければならない。

    P89 いちばん大事なのは利益じゃない。利益はナンバー2ですらない。

    P138 「できる」ということは「すべきだ」ということをいみしない。じっさいには「すべきでない」ことがたいはんだ。ビジネスにおいては「いえす」よりずっとおおくの「のー」をいうことが賢い戦略だ。

    P230 文化は与えられるものではなく自らの手で積み上げるものだ。文化とはどんな行動をとるかであって何を言うかではない。

    P339 人脈づくりに精を出すのは間抜けのすることだ。幸いにもビジネスで人脈がものをいう時代は過ぎ去った。当然のことだが大事なのは自分自身がどれだけ優れているかだ。

    P351 (毎月の決算は)会社の健康診断のようなものだ。予防は緊急手術よりも体にいい。新しく生まれた企業の80%がつぶれている現実を考えれば、定期検診の重要性はいくら強要してもしすぎることはない。測定も記録もしないでうまく管理できるわけがない。
    「測定しない=報告されない=状況が見えない=誰も気づかない=最後には命もない」

    P380 パンクは実行と方法についての哲学でもある。(漢語でいうてきとうふぎ)

    P382 「皆ができることが自分もできる」はプロの世界ではゼロに等しい。ゼロから他の人にはできないようなプラスを作る。そのことにおいて「余人をもって代え難い」「この人にはちょっとかなわない」と思わせる。これをセンスと言う。</blockquote>

  • ビジネス・フォー・パンクス
    ジェームズ・ワット
    Amazonリンク: http://amzn.asia/0lq7bno

    僕が好きそうな本、革命を起こせ、言ってることぶっ飛んでる。

    起業家のための本、大企業サラリーマンには刺激的すぎる。世の中に新しいものを生み出す起業家のパンク過ぎる在り方が書かれている。
    だが大企業も新しいことに取り組まなければ生き残れない、特に経営層が持っているべきマインドセットが


    ◯起業論
    ・人の意見は無視せよ、とにかく自分を信じる、自分が一番よく分かってる。失敗から学べるのは実力がないこと。没頭する。
    ・群で狩りに挑め、強く団結したチームが
    ・市場の隙間を狙うなんてクソ食らえ、全く新しい市場を作って、最初は一部の人だけが熱狂するものをつくれ。
    ・ハイスピードで進む中、事業計画は意味を成さない、財務に対する十分な理解をした上で、瞬間的に判断することが大事。
    ・立ち上げ期の仕事を外注するのは負け犬のやること。外注先は事業への熱意はない。現金が命、徹底的に価値の高いところにつぎ込む。
    ・「嫌われるのはいいことだ。人生のどこかで、何かのために立ち上がった証しなのだから」チャーチル


    ◯財務論
    ・財務を勉強する、基礎的財務スキル
    1. キャッシュフローモデルを作る
    2. 損益計算書と貸借対照表を読む
    3. 商品の原価を計算し、売上利益率と売上高純利益率を割り出す
    4. バーンレートを計算する
    5. 損益分岐点を計算する
    ・キャッシュは絶対、会社が潰れる理由は常に資金繰り
    ・キャッシュフローにおける重要事項
    1. 顧客の支払い条件を短く、できれば即日
    2. 仕入れ先の支払い期限を伸ばす
    3. 法人顧客を口座引き落とし
    4. 当座貸越枠を出来るだけ獲得
    5. 銀行預金残高調整を毎日実施
    6. 事前に口座に金を準備
    限界までキャッシュフローを高め、自分自身と限りある資金を限界まで使い倒す。
    ・銀行員に夢を語り、たらし込め、一枚噛んでおけば歴史的瞬間に立ち会え、出世に近づくと思わせる。
    ・自社でオンラインで販売するパンク株、様々な恩恵を受けられるが、何よりのメリットはファンを結束させ距離を縮めること。
    ・値下げはしない、必死で抵抗。大口顧客がいると交渉力が落ちるので分散する
    ・リソースは常に限られる。もしそれに注ぎ込まなかったら何ができるか?という機会費用を常に頭に置く。


    ◯マーケティング論
    ・自分や自社がやること全てマーケティング。ブランドは会社のものではなく顧客のもの。マーケティング活動は双方向の対話、安全重視の時代は終わり。
    ・会社の使命や価値観とズレたことをすれば自殺行為。一貫性が大事。
    ・マーケティングに力を与えるのは感情。
    ・従業員が愛着を感じない事業には顧客は見向きもしない。優秀な人間が望むものを用意する。でないと最高のスタッフは奪われる。
    ・販売活動のルール
    1. 商品に集中
    2. 隠さず、誠実に
    3. 価格競争はしない

    ◯チームビルディング
    ・企業の土台
    1. 企業文化
    2. 核となる商品の質
    3. 粗利
    ・企業文化
    1. 明確な使命 人は意味のあるものに参加したいし、誇れるものの一部でありたい
    2. リーダーがこだわりを通す、率先垂範
    3. 全員が意思決定の中心に関わり、それを自覚できるようにする。なぜ今それをすべきか、自分の使命との結びつけ。
    4. 人材への投資、最高の人材を呼び定着させ、生産性を上げるため。
    5. 文化作りを最優先にし、創業者と初期の社員がその源流となる。文化に会う人を採用。
    ・社内=社外、企業文化づくりがマーケティングで、文化はブランド。経営者が社員に尽くせば、社員は顧客に尽くす
    ・リーダーの資質
    1. 鳥肌を立たせる、魅力的なビジョンを掲げる
    2. わかりやすく頻繁に狂ったように褒める
    3. 最も大切なもの、時間を与える。大事に扱われていると感じるし、リーダーのために頑張ろうと思う。
    4. チームを守るセーフティネットになる。
    5. 優秀な人材を連れてくる
    6. 主体的でメンバーが優れた決断を下せるよう必要なサポートをし、結果に対する責任は全てとる。
    ・経営理念はたいていゴミ、似たり寄ったりな無意味な言葉の羅列でわざわざいうまでもないことや、使い回され価値のない言葉を組み合わせている。
    ・ブリュードッグ憲章
    We bleed craft beer 血管にクラフトビールが流れている
    We are uncompromising
    We blow shift up 全力を尽くす
    We are geeks
    Without us, we are nothing

    ◯自由人のための時空論
    ・スピードは肝心だが混乱が付きものであり、ある程度のカオスが必要。
    ・脳内にスペースが無いと思考は広がらない、周囲の雑音から自由な環境を作り、そこで過ごす。
    ・リアクション型ワークフローの悪循環、リアクションにリアクションするだけで手一杯。忙しいと言って大事な仕事を蔑ろにし、何がそんなに忙しいのか立ち止まって考えようとしない。
    ・抜け出すのは難しい、自分が忙しくなるのが気持ちよく、ヘロインのようなもの。
    ・50-50ルールを定め、業務の問題対処、改善成長発展の方法を考えるのにきっちり分けている
    ・止まれと言う奴は無視、何もわかってない。行動すれば状況が見え、先を見ることで戦略が見え、進むことで道がわかる。
    ・長期計画はリソース知力の無駄遣い、行動せずリスクを冒さなければ破綻する。
    ・まず試す、考えるのは後にして迷わない。戦略の鉄則は使命の枠の中にあること。
    ・スピードは最強の武器
    ・許可なんかクソ喰らえ、罪は寛容によって許される。ルールや役人は適当に受け流すくらいがちょうどいい。

    ◯パンク起業家の頭の中
    ・問題の根本に当たれ、自分の尻尾を追いかける犬になるな。本当の問題のありかは自分で行動を起こせず、何も生み出せない人間の心の中だ。
    ・交流イベントは間抜けの集まり。自社を良くすることに時間を使おう。
    ・パンクの魂の本質は、日常的なものを芸術にまで高める精神。既存の権威は役に立たない、世界を変えるのは桁外れなことをやってやろうという度胸とビジョンを持った庶民だ。

  • 浮島ブルーイング
    石垣読んでる

  • PUNK IPAで有名なブリュードックの創業者がその起業から財務、マーケティング、営業、人事そして経営者のリーダーシップを語ります。
    ビール造りの経営を通してパンクを体現しているのが、その語り口も相まって熱いビートで伝わってくる好著です。
    パンクと言いつつBonJoviなど一般的なロックも多数引用していてロックファンなら思わずニヤリとしながら読めること請け合いです。
    パンクなら信念を曲げるなとBonJoviの「Keep the Faith」を引用してますが、あらためてQueenの「Keep Yourself Alive 」と並ぶ座右の銘にしたくなる良い言葉だと思いました。
    ところで、著者の名前がジェームズ・ワットなのは本名なのだろうか。

  • 事業家・経営者=パンクな生き方をしている。
    イギリスのクラフトビール会社の創業者であるジェームス・ワット氏は上記のような斬新な切り口でビジネス、経営について語っています。
    主体性と当事者意識、これこそパンクの中核を成す価値観であると著者は綴っています。
    その他、経営者にとってなくてはならない価値観などが濃厚に書かれている本作。是非皆さんに読んでいただきたいです。

  • 開始数ページから目が覚める。自分の成し遂げたいことを何より大事にすべきで、それを突き詰めることこそパンク。最近仕事に熱が入らない人、起業を考えてる人におススメです。

  • 読み物として面白い内容はいくつかあったが、実際にどこまで実務に役立つかは不明。

  • この本最高だな。久々に星5つだ。
    図書館で借りて読んだけど、自分でも買おっと。

  • 少なからずマーケティングに関わるものとして、出来ることは全てやって行きたい。
    「すべてがマーケティングだ。内と外を分ける壁はずっと昔に崩れ去った。そうなれば必然的に、会社内部の文化が、外部のブランドイメージとシンクロする。」

    デジタルに引っ張られすぎて、本当にやるべき仕事が全くできていない。「リアクション型ワークフローに没頭すればその分だけ、自分の手でリアクション型ワークフローを生み出すことになる。…未来をつくりたければ、先のことを考えるための時間と場所を作らなければならない」

    MBA型の思考、行動は今の時代に合わなくなっているのかもしれない。「行動は行動から生まれる。動きのないところからは何も生まれない。」

  • ビジネス=堅苦しい

    嘘つけ!

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著者プロフィール

イギリスで最も飲まれているクラフトビール「BrewDog(ブリュードッグ)」の共同創業者。2007年にマーティン・ディッキー(および犬1匹)とともに創業。イギリスでクラフトビールブームの先がけとなる。その後、瞬く間に世界進出を果たし、その経営手腕や社内文化が注目を集める。2010年、スコットランド・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤーを最年少で受賞。2014年、グレート・ブリティッシュ・アントレプレナー・オブ・ザ・イヤー受賞。

「2016年 『ビジネス・フォー・パンクス ルールを破り熱狂を生むマーケティング』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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