破天荒弁護士クボリ伝

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  • Amazon.co.jp ・本 (260ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822255480

作品紹介・あらすじ

「闘うビジネス弁護士」の代表格で、人気弁護士ランキングの常連だった著者(久保英明)の自伝的ノンフィクション。
 埼玉県大宮市(現・さいたま市大宮区)の質屋の息子に生まれた正義漢あふれる少年が、弁護士を目指し、企業と癒着していた総会屋や暴力団との修羅場を乗り越えてトップ弁護士になり、現在は東電原発被害賠償請求や国を相手取った1票の格差訴訟、第三者委員会調査報告書格付け、医療法人や社会福祉法人のガバナンス改革など多彩な活動に注力する姿を描く。牛島信、河合弘之、中村直人各弁護士などの証言「私のクボリ論」を多数収録。

 以下は本書からの引用。

「日本一黒い顔の弁護士」
 「日本一派手なネクタイと派手なスーツを着た弁護士」

 もちろん、これは私のことだ。記者会見に同席する私の様子をテレビで観た人は、
その発言よりも、まず容姿に強烈な印象を受けるようだ。ヤクザ相手の債権回収や総
会屋相手の株主総会指導などを手掛けていたから、こうなったというわけではない。
ただ、総会屋が記憶に刻まれた私の顔を見て「あいつがいる」と逃げ腰になったこと
は事実。株主総会の場に私がいるだけで、魔除け、総会屋除けになった。
 このスタイルのまま、私は1995年に日経ビジネス誌の「第1回企業が選ぶ人気弁護士ランキング」で1位に選ばれた。 96年、98年、2000年もトップを維持した。だが、それが私の自慢ではない。
 私の称号としては、「日本一訪問した国が多い弁護士」(2017年8月で170カ国)と「日本一著作の多い弁護士」(2017年の本書で76冊)のほうが気に入っている。私の生活信条である「よく働き、よく遊べ」、ワーク・ライフ・シナジーを象徴しているからだ。弁護士になってから土日もなく、他人より短い睡眠時間で働き、休暇中は仕事をしないと宣言をして、「久保利は死にました」という張り紙をデスクに残して、毎年、夏3週間、冬2 週間、の長期休暇を取り、海外へ逃亡してきた。
 常に大義のために何かと闘ってきた。相手を説得するまで決して諦めない。依頼者のために全体力と全脳みそを使ってきた。自分にとって弁護士は天職であり、自分は「全身、これ弁護士」なのだと思っている。

感想・レビュー・書評

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  • 文章があまりに下手で、ライターさんつけてるのにこんなに稚拙なのはなんで?構成も練られておらず、同じエピソードが違う文脈で複数回出てきたりして、全く整理されていない印象。急ぎだったのか、そうでなければすごく適当な仕事をしている。その辺全く納得いかない。
    反面、内容は非常に面白かった。音楽でいえばパンクのような先生だと思う。今の時代にパンクファッションを着ることは全然パンクではないのと似ていて、先駆者なんだなあと感嘆する。
    何より感銘を受けたのは、私自身のガバナンスはわたしにはできないからだ。という一文。インテリでかつエスタブリッシュメントだと全てを自分でコントロールできるような錯覚に陥る人が多々見られるが、自分を統治できないということを見失っていないというのは、本当にすごい。心から尊敬する。

  • 型破りな弁護士の自伝なので楽しみにして読んだが、全く面白くなかった。魅力的な人物なのはわかるのだが、書かれている内容が拡大版履歴書で無味無臭。最後まで読むのが辛かった。意味合いは違うが、政治家の「私の自叙伝」のようでした。

  • 日経ビジネスの弁護士ランキングや企業を取り巻く重大な法務事例で著名な久保利弁護士の自伝。
    本書に同僚弁護士の”イノベーター”という言葉があった。企業法務、ガバナンス、そこに法律・弁護士がどのように寄与できるのかを、先駆者として全身全霊で向き合ったことがよくわかる。
    本書は、日経新聞や日経ビジネスで記者や編集を務めたジャーナリストが共著なようだ。久保利氏の実績や仕事への姿勢は称賛するものの、本書の作りは氏のスタイルそのものなのかもしれないが、自己宣伝が強く残念であった。法務の視点からの日本社会や企業の弱さ、それがどのように変遷したのかを合わせて記述出来たらもっと良い本になったのに。折角の共著であるのにもったいない。

  • 話題の一冊、読みました。非常に面白かったのですが、今、弁護士生活22年目の自分を振り返り、考えさせられることもたくさんあります。

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著者プロフィール

日比谷パーク法律事務所代表弁護士、桐蔭法科大学院教授。 1944年生まれ。67年司法試験合格、68年東京大学法学部卒業。 71年弁護士登録、森綜合法律事務所入所。98年日比谷パーク法律事務所を開設。2001年度第二東京弁護士会会長、日本弁護士連合会副会長。現在、日本取引所グループ社外取締役、農林中央金庫経営管理委員、ソースネクスト社外取締役、1人1票実現国民会議共同代表。著作(共著・分担執筆を含む)は『会社更生最前線』(1980年)を皮切りに現在まで75冊。

「2017年 『破天荒弁護士クボリ伝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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