お店のバイトはなぜ1週間で辞めるのか?

制作 : 日経レストラン 
  • 日経BP
3.18
  • (1)
  • (4)
  • (9)
  • (3)
  • (0)
本棚登録 : 74
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822273095

作品紹介・あらすじ

飲食店やコンビニをはじめとする「お店」のアルバイトの定着率は極めて低い。大卒新入社員も、外食、生活サービス・娯楽、小売業では、3年以内に4〜5割が退職していく。やっぱり彼らはダメなのか?いいえ、ルールと目標で彼らはデキるスタッフに変わる!-。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • shiro

  • 概要
    店舗型接客業では、アルバイトの短期間での離職率が非常に高く、特に1週間での離職率が9%に達する。本書では「 「いい人材がいない」のは社長と店長のせいです」として、この原因を店長、経営者のあり様に求めている。本書で特に強調されるのが、仕事の有意味性である。同じ業務内容であっても、その結果が人の役に立っていると思えるのか否かがが仕事を継続するか否かの分かれ目という。
    したがって、いかにアルバイターの業務内容に意味を持たせるか、アルバイターに役に立っている感を感じさせるかが、特に店長に求められるスキルとなる。
    また、店長や経営者の行動が経営理念に基づき一貫したものであることの重要性も説いている。そのためにも店長や経営者は経営理念を腹に落とす必要があるし、言動不一致となるあらゆる行動をやめ、矛盾するルールの見直しが必要になる。店舗型接客業では”お客様が満足する”ことを経営理念にすることが普通であり、たとえアルバイトを含む従業員にとって居心地がよい和気あいあいとした職場であっても、そこに”お客様不在”の行動、ルールがあればいつか、その会社や店舗は自壊することになる。

  • 主に飲食・接客業の店長をターゲットにした本だけれども、
    それ以外の業務でも応用が利きそうな内容だった。

    教育なんて飲食店に限った話じゃないし、
    そういう風な持っていき方もあるのねと参考になった。

  • チェック項目13箇所。「いい人材がいない」が口癖の経営者や店長は、例外なく、人の使い方と育て方を知らないということです、いい人材が集まるようにする、スタッフの能力を生かしきる工夫をする、彼らが学び成長しようとする動機を与える、それが経営者や店長の仕事です、そのために何をすべきなのかの答えがこの本にあると確信しています。4万3000人もの人を採用して、1年後も働いてくれているのは半数以下の2万人に過ぎないのです、「飲食店の仕事は激務だから」、「最近の若い人はこらえ性がないから」というのはよく聞く理由です、ですが、著者は、本当の理由は別のところにあると考えています、アルバイトが早々と辞めていくのは特定の店に偏った現象だからです。会話だけでなく、ちょっとした”反応テスト”なども、応募者の人間性を推し量るのに使えます、面接中にさりげなく、机の上の消しゴムを
    落としてみます、そのときピクッと体が反応し、消しゴムを取ろうとするかどうかを見るのです、動けば合格、「誰だって動くでしょ」と思うかもしれませんが、微動だにしない人は結構いるものです。採用が決まって初めての出勤日、当人はとても緊張しています、と同時にワクワクもしています、期待と不安で胸を一杯にして出勤したのに、「あなた誰?」「あっ、今日からだっけ」などという対応をすれば、どう感じるか想像するまでっもないでしょう。何よりも先に伝えなければならないのは、店の理念、コンセプトであり、方向性や理想といった、すべての軸になる部分です、これを面接の時点でしっかりと伝え、それに賛同してくれた人を採用することが大切です。急用ができて出勤できなくなった場合は、どうすればいいのか、このルールは重要です、誰にどう相談し、どのように対処するのかルールを決めておかないと、店とスタッフの両者にとって不幸なことになります。会社は目標を達成するために、指揮命令する権利を買い、その対価として従業員に給料を支払っています、そうである以上、スタッフに何かを指揮命令するときには、主語が自分の会社でなくてはなりません。店を預かり、大勢のスタッフの上に立つ店長は感情のまま動くわけにはいきません、少なくとも、好き嫌いをうまく隠すことができず、それが部下に伝わってしまうようでは、店の運営に大きな支障を来します。好き嫌いがスタッフに伝わってしまう店長の店の雰囲気は暗く淀んでいきます、そうならないためにはどうすべきか、いくつかの簡単なコミュニケーションを毎日
    続けていけば、スタッフ全員との人間関係は確実によくなります、その第一は「挨拶」です、ただ声を出すだけではなく、相手の目を見て笑顔を向けることが重要です。スタッフに指示を与えるときには「ちょっといい?」ではなく、「◯◯さん、ちょっといい?」と必ず相手の名前を呼ぶようにしましょう、スタッフに何かをしてもらったときや、報告を聞いたときなどは、必ず感謝の気持ちを込めて「ありがとう」と言いましょう、挨拶、名前、ありがとうは、スタッフとの会話を生むきっかけにもなります。人は論理ではなく感情で動く動物です、苦言も好意を持つ相手から言われれば素直に聞けますが、嫌いな人からだと反感を覚えてしまう、これはチームを作るうえでも、人材育成をするうえでも非常に大切な前提です。正社員であれ、アルバイトであれ、指揮命令に沿って働いてもらい、給与を支払うということに変わりはありません、会社が両者の間に必要以上の壁を作るのは、「私たちはアルバイトと違う」あるいは「どうせアルバイトだから」という意識をわざわざ生み出す手助けをしているようなものです。「店の機器や備品を持ち帰りません」などと書かれた誓約書に署名を求められたら、まともな神経の持ち主は、この会社は大丈夫かと不安になるはずです、スタッフをそんなふうに見ている会社なのか、あるいは、こんなことまで言わなければならないほど非常識な人が働いているのか……、いずれにせよ、そんな会社に長くいるべきではないと思うのが普通です。

  • とりあえず、最後まで読みました。
    細かい事を徹底する事が大事ということかな。そして、その細かい事には、何故そうしなきゃいけないのか、理由を意識した運営をするという事のようです。

  • 理念をオペレーションに落とし込まないと暗唱してるだけでは浸透しない。社長がウンコだとハエが集まる。電話応対マニュアルあり。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1927~2015年。名古屋市生まれ。欧州問題研究家。東京大学法学部卒業後、NHK入局。NHKベオグラード、ボン支局長、解説委員。著書に『図説ヨーロッパの王朝』など多数。

「2018年 『図説 ハプスブルク帝国』 で使われていた紹介文から引用しています。」

加藤雅彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×