毒蛇は急がない (乗り移り人生相談傑作選(2))

  • 日経BP
4.00
  • (2)
  • (1)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 19
感想 : 3
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822273347

作品紹介・あらすじ

柴田錬三郎「キミはやれ、俺がやらせる」、今東光「極道辻説法」、開高健「風に訊け」-。人生相談の三大名作を企画・担当したシマジが、三文豪から受け継いだ人生の奥義を悩める男女に伝授する。ふっと肩の力が抜け、じんわり幸せな気分になり、ちょっと冒険をしたくなる人生相談の決定版第二弾!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • なかなか興味深い。何を人生に求めるか、仕事と個人の時間が一致しない中、いろいろと考えさせられる。

  • 【生き方】毒蛇は急がない/島地勝彦/20160107(1/427)<254/29626>
    ◆きっかけ
    ・同著者の別の本を読んで。

    ◆感想
    ・ゆとりから生まれる遊び、遊びから生まれる恐ろしい連続の冗談。痛快。

    ◆引用
    ・心の奥底を知らなければならない。通り一遍の表面的な会話ではなく、その人の本質を知るための真剣な会話を。伝記を書くための取材。
    ・毒蛇は急がない。女の話をゆったり聴きながら、相手に向ける視線にそして相槌のときの笑顔にスケベ光線をしのばせる。
    ・明日はいらない、今夜が欲しい。
    ・イートン校(UK名門のパブリックスクール)の教育方針:勇敢たれ、楽天的たれ、そして、ムキになるな。ムキになるとちゃんと頭が働かなくなる。
    ・運命は授かりものだが、縁は自分で拓ける。
    ・やきもちを焼くより、焼かれる男になりなさい。
    ・ある分野に特化した素質があるなら、自由な環境で伸び伸びと才能を育てるのは手。祖平均より少し勉強ができるくらいなら、何度も受験を経験するほうがいい。どうせ就職するときは、試験を受けて狭き門をくぐりぬけなければならない故。早い時期から競争の厳しさを知るのは-にはならない。
    ・息子を荒波に送り出し、試練を乗り越えるように導くのは男親の役割。
    ・母親がわが子を危険から守ろうとするのは本能。だが、父親は、子どもの将来に待っているより大きなリスクに打ち勝てるように、幼い頃から試練を与え、それを乗り越える術を教える必要がある。慈しむ心は大切だがスポイルはダメ。
    ・地球上には35億人の女がいる。目の前の女がそのほかの35億人と比べて、自分の結婚相手として相応しいと確信する根拠なんてない。運と縁、それにハズミと勢いで人は結婚する。
    ・結婚はいわば未熟な男女が成熟と常識と安定を手に入れるフォーマット。それだけに、結婚生活は我慢や妥協がついて回る。してみれば、結婚は男のを常識人にする荒砥のようなもの。
    ・人と面白く交わるには心が吝嗇ではいけない。友情を得ようとすれば、自分がからまず友情を示せ。
    ・素敵なアイテムが向こうから買ってくれ、と訴えてくる。
    ・シマジ買い物哲学①美しいモノを見つけたら迷わず買え、②持ち合わせがないなら借金して買え、③どっちにしようか悩むなら、迷わず2つ買え
    ・ロールスロイスフレンドシップ:おれたちはこの人生の中でたがいに成功を手にしたな。
    ・浪費の愉しさは、貯蓄の愉しさより数段人生を豊かにする
    ・人が逞しく生きていくためには、やはり悪魔の微笑みが必要。ゴリオ爺さん。自分の欲望を充足させるために、じつにエレガントに悪を実行するその生命力こそ、恐ろしい冗談の連続のような人生を生き抜くために必要な要素。
    ・男女がたがいに求めあう恋情は激しくスパークする火花。だが、結婚はたがいに助け合って共同生活を営む長期契約。火花はいつか必ず消えるものであり、結婚というものは、継続を前提にする。つまり、2つは本来相容れないものであり、激しい炎上を弾みに結婚した後は、なるべく早く穏やかな温情に以降する必要がある。
    ・男女の愛は、誤解して始まり、理解して終わる。
    ・農閑期の田畑。そんな乾いた畑をカルチベートして潤いを取り戻させる熟練の納付のような男がいる。
    ・お願いだから、○○させてくれ。
    ・男も女も狩りに出るときは、山を2つ3つ越えてほしい。近場は安易。流れ弾を当てて負傷させてしまう危険がある。
    ・食の快楽が人生を豊かにするように、性の快楽も健全に生きていくために保障すべき基本的人権。

  • 受験勉強はくだらないが、社会の厳しさを知る機会になる。

全3件中 1 - 3件を表示

著者プロフィール

島地勝彦(しまじ・かつひこ)
1941年、東京・奥沢に生まれる。4歳で岩手県一関市に疎開し、一関第一高等学校を卒業。青山学院大学卒業後、集英社に入社。「週刊プレイボーイ」編集部に配属され、1983年に同誌編集長に就任、100万部雑誌に育て上げる。その後「PLAYBOY 日本版」「Bart」の編集長を歴任し、取締役を経て、集英社インターナショナルの代表取締役に。2008年に退任後、エッセイスト&バーマンに転向する。シングルモルトをこよなく愛し、現在、西麻布にて「サロン・ド・シマジ」を経営、毎日バーカウンターに立つ。
著書に『甘い生活』『知る悲しみ』『アカの他人の七光り』(いずれも講談社)『salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である』(CCCメディアハウス)など、多数がある。

「2023年 『時代を創った怪物たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

島地勝彦の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×