初歩的な疑問から答える NPOの教科書

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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822277635

作品紹介・あらすじ

「NPOと株式会社、役所とは何か違うの?」
「非営利なのに、職員の給与はどうやって支払っているの?」。
「支援するNPOは、どうやって決めればいいの?」

普段の生活の中でも、その名前や活動を目にすることが増えてきたNPO(非営利団体)。しかし案外、その意味すると

ころや、組織、運営の仕組み、社内の中での位置づけや評価については、正確に理解されていないことも多いのでは

ないでしょうか。本書では、NPOに関わるこうした基本的な疑問を解きほぐしていきます。

聞き手は、『五体不満足』の著書で知られ、最近NPOの経営に参加した「NPO初心者」の乙武洋匡です。友人であり、

すでに17年間にわたってNPO経営に携わっている佐藤大吾に対して、次々と質問を投げかけます。これまでの歩みを「

壁にぶち当たっては失敗することを繰り返し、気づき、学んできた」と振り返る佐藤は、素朴な疑問から法律的な裏

付けまで、よどみなく答えていきます。

「NPOに興味はあるが、まだよく分かっていない」「NPOの設立や、NPOへの就職・転職を考えている」「NPOの活動を

支援してみたい」といった方の羅針盤となる内容です。NPOを好きになるのも嫌いになるのも、支持するのも批判する

のも、すべてはありのままを理解してもらってから。「あー、なるほどねー、と納得してもらうところから始めても

らいたい」というのが二人からのメッセージです。

NPOに関する各分野の専門家のインタビューも収録。
・日本ファンドレイジング協会 代表理事 鵜尾雅隆氏
・脇坂税務会計事務所所長 税理士 脇坂誠也氏
・認定NPO法人フローレンス 代表理事 駒崎弘樹氏
・明治学院大学 教授 ボランティアセンター長 原田勝広氏

感想・レビュー・書評

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  • NPOの概要を知るのに良い。対談形式で分かりやすい。

    NPOとは、非営利団体。
    特徴は余剰金(利益)や残余財産(解散した後に残るお金)を寄付者達に分配するのではなく、新たな事業等に使う。

    「NPOと企業の違い」
    事業活動から生まれた利益を、株主や事業をやっている人たちで分けて良いのが企業、サービスを安価にするなど利用者に対して向けていくのがNPO

    「受益者負担からの考え方」
    受益者負担とは、利益を受けるものがその費用を負担する。世の中の活動の中には、利益を受ける人と費用を負担する人が異なるケースもある。(お金のある人が、お金を払えない人を負担する)。NPOは受益者負担の原則が成立しない事業でもある。

    「社団法人と財団法人」
    財団とは「お金の集まり」出資者が出したお金で、株や国債を買ったりすることで、運用利益が生まれ、その利益で活動する。一般財団法人と公益財団法人などがある。
    社団は「人の集まり」 人がたくさん集まり、会費を払ってその資金で活動する。株式会社、NPO法人、一般社団法人など

    「営利法人と非営利法人」
    営利法人は構成員へ利益の分配
    株式会社、合名会社、合資会社など
    非営利法人は構成員への利益分配以外
    NPO法人、一般社団法人、一般財団法人、社会福祉法人など

    「保険」
    NPOでも基本的には社会保険。けどその団体による場合もある。退職金は積み立てし退職時に返済するなど団体による。

    「海外のNPOの存在」
    アメリカでは就職ランキングの上位10位の中に、NPOが3つ入っている。日米英の中で、個人寄付の金額は日本が1番少ない。寄付税制が整ったが認知度が低く、うまく活用されていない。

    「NPOに寄付する場合」
    個人で寄付するよりは、会社で寄付した方が、税額控除の面で特になる。

    「ボランティア」
    ボランティアを扱うことはとても難しい。ボランティア側は無給だし、やりたいことだけやる!というスタンスの方も結構いる。それだとうまく回らないことも多い。あらかじめエントリーマネジメントとして、NPO側のニーズとボランティア側のニーズを理解する事が大事。

  • NPOで働いている方と会う機会があって、その前にと思って読みました。対話形式で読みやすいわかりやすいという反面、会話を追っていかなければいけないので、きちんと理解する、振り返って確認するとかにはもう少し図解とか整理されたページがある方がいいなぁと思いました。ただNPOを言葉ぐらいしか知らないという人にとっては、読みやすい要領を得た本です。

  • 小難しい本が多い中、とっつきやすかった。課題の解決に近づくため、PR力が重要と腹落ちしたb

  • NPOについてゼロから学べるとてもわかりやすい入門書。
    誤解していたことや知ったかぶりをしていたことがいかに多かったかが判明。これを多くの人が読んでくれたら、NPOへの偏見はなくなるかも。と同時に、NPOに関わっていてビジネスに偏見を持っている人にも読んでほしい。世の中、公共性の強い会社もあって、NPOとそう変わらないよってことがやさしく伝わるはず。

  • NPOに関する基本的な知識から身につく良書。佐藤大吾さんの実践的な回答から乙武さんの初歩的な質問がうまく構成されています。NPOって何?っていう人も勿論、知識の再確認する書としてもいいと思う。ただし誤植などの基本的なミスはなくして欲しかった。良書だけにもったいない。

  • NPOそのもの、NPOと社会の関わり、NPOの雇用、NPOの調べ方など、ざっくりとNPOについて知るのによいテキスト。まさしく教科書。NPOを立ち上げたい人より、NPOで働きたい人向けという印象。

  • 335.89

  • 初心者向けでわかりやすい。

  • 2017/12/02

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著者プロフィール

1976年東京都生まれ。早稲田大学在学中に出版した『五体不満足』(講談社)が600万部のベストセラーに。卒業後はスポーツライターとして活躍。その後、教育に強い関心を抱き、新宿区教育委員会非常勤職員「子どもの生き方パートナー」、杉並区立杉並第四小学校教諭を経て、2013年2月には東京都教育委員に就任。教員時代の経験をもとに書いた初の小説『だいじょうぶ3組』(講談社)は映画化され、自身も出演。現在は、執筆、講演活動のほか、インターネットテレビ「AbemaTV」の報道番組『AbemaPrime』の水曜MCとしても活躍している。『自分を愛する力』、『車輪の上』(以上、講談社)、『ただいま、日本』(扶桑社)、『ヒゲとナプキン』(小学館)など著書多数。

「2021年 『だから、みんなちがっていい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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