ソフトウエア・クリエイティビティ

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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (350ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822283926

感想・レビュー・書評

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  • 高嶋さん翻訳、平鍋さん解説、ってことで邦訳品質は全然問題ないと思うんだけど、、、、私にはちょっと難しかった。ややアカデミックな感じだからかなぁ。

    平鍋さんの解説はさすがに分かりやすかったけど。

    レビューアの中に尊敬する金野さんの名前を見つけてちょっとビックリ。

  • 本書では、ソフトウェアの世界には、大きく分けて2種類の文化があると言っています。言語ゲームで本書を眺めると、

    一つは、

     規律、管理、形式的手法、最適化、定量的思考、プロセス、事務的作業、理論、学会、真剣さ、ローマ人、ヒトの体系化、プロジェクトを管理、グループの目標、ドキュメント最大化、大きな組織、ヒトを道具として使う、帝政、分析的、演繹的、論理的、職能主義、形式を重視、計画する、CMMI、機械主義

    という言語を話す世界で、もう一つは、

     柔軟性、発見的手法、満足化、定性的思考、製品、知的作業、実践、産業界、楽しさ、ギリシャ人、モノの体系化、プログラムを書く、目の前の問題、ドキュメント最小化、小さなグループ、モノを道具として使う、民主制、経験的、帰納的、直感的、実力主義、実質を重視、実行する、アジャイル、ロマン主義

    です。

    こうして、各々の世界で重視される言語を並べてみると、

     ・管理者主導:改善のために統制していくべきだ
     ・技術者主導:改善のために実験していくべきだ

    という規則(ルール)に従った、ふるまいをもつ組織に分かれていることが分かります。

    マイケル・A・クスマノは、
    個人の創造性や独立性に注目しすぎれば、開発コストや品質、長期的な保守の統制に、問題が生じかねない。一方、構造化や統制を強要しすぎれば、創造性やイノベーションや変革が抑圧されてしまうだろうし、管理者や開発者、顧客から反乱さえも招きかねない。
    といったそうで、著者のグラスもそれに同意しています。

    つまり、本書で述べられていることは、「この2つの文化のどちらがより優れているかという議論は不毛である」ということになります。

    どちらも、正しい。

    「場面によって使い分けていくことが大切なのだ」と何度もグラスは強調しています。

    トム・デマルコがまえがきで指摘しているように、
    両極の長所を組み合わせるという手法によって、極端な意見のどちらか強いほうをベースにするのではなく、実際のプロジェクトのありようをベースにして開発手法を導き出す。
    ことが重要なんだと納得させられる本でした。

    350ページとちょっと分量が多いですが、おもしろい話ばかりですので未読の方は是非読んでみてください。素晴らしい本です。

  • 2009/07/11 購入
    2009/07/18 読了 ★★
    2017/11/08 読了

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