- Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784822284930
作品紹介・あらすじ
わたしたちの日常で実際に役立っている、9のアルゴリズムのアイデアを解説。
扱っている9のアルゴリズムのテーマは、検索エンジンのインデクシング、ページランク、公開鍵暗号、誤り訂正符号、パターン認識、データ圧縮、データベース、デジタル署名、計算不能性。
感想・レビュー・書評
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読んでいてとても眠くなりました。
アルゴリズムがどのように動いているのかを説明しているだけの本です。
誕生秘話的な物語を期待していたのですが、当てが外れました。
仕組みを理解したい人が読むべきですね。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
3つの基準から9つの重要なアルゴリズム(正確にはコンピュータが行なう9種類の仕事に役立つ9種類のアルゴリズムグループ)を取り上げ、それがどういう理屈で機能しているかを、巧みな比喩を使って非専門家に説明した本。
《9種類のアルゴリズムグループ》
・インデクシング
・ページランク
・公開鍵暗号法
・誤り訂正符合
・パターン認識
・データ圧縮
・データベース
・デジタル署名
・クラッシュ検出(ただし、この9つめは、存在し得ない不可能なアルゴリズムであることの説明)
《本書が採用した3つの基準》
・普通のコンピュータユーザーが毎日使っているアルゴリズム
・現実の世界の具体的な問題を解決するアルゴリズム
・コンピュータ科学理論に関係のあるアルゴリズム(この基準により、ハードウェアを対象とするもの、インターネットなどのインフラ設計に関わるものは除外される)
だいたいのところは私でも理解できた(公開鍵暗号法とデジタル署名はちょっと難解で読み飛ばしましたが)。だとしても、それで、たとえばエクセルで行なう仕事の質とスピードが上がるわけではないし、多数のメールを効率よく処理できるようになるわけではない。
では、この本の目的は何か?著者の説明はこうだ。コンピュータを使う時に、背後で動いているブラックボックスについての知識があることで、読者が驚きや満足を味わえるようにすることである。天文学の知識ゆえに、夜空を眺める体験が多少なりとも深みを増すのと同じである。なるほど。なんとなくわかる気がする。 -
普段何気なくパソコン/スマホを触っていても意識しないが、言われてみれば「なるほど、こういう仕組みだったのか」と素人にも分かるよう噛み砕いてアルゴリズムを説明してくれている。
この本を読んで、基本情報の勉強を頑張ろうと思った。 -
日頃意識することなくお世話になっているアルゴリズムについて、数式など専門的な用語は一切使用せず平易な例を駆使して私のようなど素人にその偉大さを丁寧に説明してくれております。
アマゾンのページランクなんてのはかじった程度の理解だったのが、少し具体的な仕組みまでイメージできるようになったし、公開鍵暗号法やデータ圧縮など日々ネット注文や仕事上でのデータ送付で利用している仕組みが、どういったものなのかを窺い知ることもできた気がする。
著者も述べているが、この本の目論見はこういったアルゴリズムが日常に潜んでいることを意識し、実際に触れるタイミングで気づき思考できる感度を上げることである。何の気なしに受け入れていることに対して、その裏側まで想像を広げることができるきっかけになればよいなと思うし、その興味を十分に湧きたてくれる魅力的な作品です。
コンピュータの偉大さを順々に紹介してくれる最後に、決定不能性を提示することで盲信することから引き揚げてくれる。完璧無欠のものではないこと、その行く末の不明瞭さを明示することで読者に今後の世界のありよううを考えることを問いている。コンピュータ科学とは、プログラミング、ソフトウェアエンジニアリングではなく、それを駆使するためのアルゴリズムを発明、修正、理解することなのだ。テクニカルではなく本質を感じ取ってほしいという著者の思いを感じる言葉。 -
コンピュータの世界で長く使われているアルゴリズムを、分かりやすい説明でまとめられている一冊。
対象は検索エンジンのページランクや公開鍵暗号、誤り訂正、データ圧縮など。
時に優しい言い回しすぎて、まわりくどく感じる部分もあるけど、全体的に分かりやすいと思う。 -
気になってたのがなぜか今頃本屋に並んでたからパラパラと立ち読み。翻訳が読みにくいような…。この本以外で読んだことある内容だったので買わずにスルー。
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#図書館員の推し事(おしごと)企画/「ゆるコンピュータ科学ラジオ」を推す!
金沢大学附属図書館所在情報
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https://www1.lib.kanazawa-u.ac.jp/recordID/catalog.bib/BB09738570?caller=xc-search -
メターワードトリックで検索エンジンがインデックスを作る。
Googleはページランキングというアルゴリズムでランクを作る。関連性の低いページから浮き立たせられる方法。
公開鍵による暗号。方法がわかっても簡単には計算できない。
冗長性トリック。
反復トリック。
チェックサムトリック。
最近傍法。
決定木でスパムメールを割り出す。
不可能性の証明はできる。
MD5というハッシュ関数は欠陥が見つかり消えた。
量子コンピュータが実用化するとRSAデジタル署名はクラックできるようになる。しかしアルゴリズムは消えない。 -
図書館で借りた。
原題は「9 Algorithms that Changed the Future - The Ingenious Ideas that Drive Today's Computers」
現在世界を動かしている技術において、非常に重要なテーマを集めた一般向けの「コンピュータサイエンス読み物」と言える。
9つとは、「検索エンジン」「ページランク」「公開鍵暗号」「誤り訂正」「パターン認識」「データ圧縮」「データベース」「デジタル署名」「決定不能性(存在しないアルゴリズム)」だ。ほとんどが一般の方も(気付かずに?)触れている技術ばかりで、読むことで裏側の理解ができるようになっている。
エンジニアや情報系大学生も、いくつかは学んでいるだろうが、補完的に役立つ読み物だと思われる。広くお薦めできる本。
尚、タイトルの訳は間違いではないが、扱いには注意が必要と思う。というのも、本の最初に書かれているように、「プロが使っているアルゴリズム」「大学生が学ぶアルゴリズム」は意図的に外している。結果として、専門家界隈で呼ばれる「アルゴリズム」の言葉認識とはズレが生じている。
また、「データベース」と言っておいて、「データベースの基礎となる3つのアルゴリズムを紹介しよう」という構成だったりする。(データベースがアルゴリズムの1つじゃないんかい、とツッコミたい。)
なので、大学生やプロのエンジニアに対して、この本を読んだ人が例えば「すげぇアルゴリズム9つ、知ってるか?」などと言っても、「はぁ?(間違いではないけども…)」となってしまう。