FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289607

感想・レビュー・書評

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  • 世界的ベストセラーと話題の本。
    多くの人には世界のことにたいして間違った思い込みが多くあり、その原因と思われることを10種類の本能にわけて書かれてあり、そういう意味でこの本は心理学の本だともいえるのだろうなと思った。
    本書は最初に3択の世界に関する13のクイズから始まる。普通に考えたらどの問題も3分の1かそれ以上の確率で正解するはずだけど、正答率はほとんど3分の1以下となるらしい。これは、頭のいい学者でもそうらしく、人は世界の物事に関して全然分かっていないという。そういうわけで、著者のハンス・ロスリングはこの本を書いたらしい。てっきりアメリカか、はたまたイギリスかフランスあたりの人かと思ったら、北欧のスウェーデン人の人だった。その時点で、自分も思い込みがあるということが分かった。
    どうも多くの人が思っている世界観というのは数十年前のもののようで、今はほとんどの国はある程度の暮らしができており、途上国はほぼ存在しないという。著者は所得の違いで4段階にわけており、一番多いのはレベル2とレベル3の中間層の国だという。ただ、それでも日本人(大抵の人がレベル4)からしてみると貧相な生活だなとは思った。なんだかんだいって、日本で生まれただけでかなり幸せな生活を送れている気はする。
    ただ、それでも確かに言われてみるとそんなに大変な生活でもないのかもしれないとは思った。砂漠の国でも携帯電話は持っているときくし、インドは結構なIT立国だそうだし、今後はこのへんの国がもっと発展していくだろうから日本も協調していったほうがいいのだろうなと思う。
    ただ、逆にビックリなのがスウェーデンの生活。大学は学費無料でいけて博士毫も無料で取得できたらしい(これは、著者が優秀というのもあったかもしれないけど)。さらにいうと、人生で一度目のがんにかかったときは治療費が無料だったのだとか。その分、税金が高いのだろうけど、日本が消費税高くなってもそんな国になるとは思えない。
    第3章の直線本能の話は、10年ぐらい前にみたエグザイルのメンバー数がこの勢いで増え続けると数十年後に日本の人口を超えるという話を思い出した。世界の人口もここ数十年は急激に増えたけど、徐々に落ち着いていくだろうとのことだ(なぜなら、世界的にどの国も収入があがっていて、収入があがると一人の女性が産む子供の数は減るからだそう)。
    ガイジン病というコラムの諸外国の名前をつけた病気名の話が面白かった。梅毒という皮膚の病気だそうなのだけど、ロシアではポーランド病、ポーランドではドイツ病、ドイツではフランス病、フランスではイタリア病、イタリアではフランス病と呼んでいるらしい。国名がつく病気と言えば、この本にも何回か登場した「スペイン風邪」があるけど、スペインでもスペイン風邪というのだろうか?
    第10章の冒頭での、感染症かもしれないある地域で広まった病気について、そこから離れた市長から「バスを入れないようにするべきか?」と聞かれて「そのほうがいいと思います」と言ってしまったがために、バスが来ないからしかたなく小さなボートに乗って移動しようとした20人の女性と幼い子どもが波にさらわれて亡くなったエピソードは悲しい話だと思った。著者もそのことがトラウマになっていたらしく、35年間誰にも話せなかったらしい(病気自体は感染症ではなく、その町で食べられていた毒物が原因だったという)。

    ちなみにこの本、一応著者が3人いるのだけど、ほぼメインのハンス・ロンリングという方の話で、ほとんどの章はこのハンス氏のエピソードから始まるため、ほぼハンス氏一人の著作と考えてもいいのではないかと思った。
    そのうち日本にきて、「世界一受けたい授業」にでたりしそうだなと思っていたら、「おわりに」で、ハンス氏がこの本の完成を待たずして亡くなったと書いてあって驚いた。いろいろ世界の勘違いをただそうと真実を書いてあったけど、ここが一番驚いた。余命を宣告されたときは、他のすべての仕事を断ってこの本の執筆に尽力したそう。ある意味、世界中の人へむけた遺言みたいなもんなのかもしれない。

  • 直線本能についての記述が印象に残った。
    思うに直線本能は人と人、人と動物、人と環境、人と歴史などのあらゆる社会相互作用において洞察し抽出できる状況があり、必ずしも事実に沿って喜怒哀楽といった心身のゆらぎが起こるわけではないということを端的に表している。

    脳機能の働きと社会における意思決定との関わりにおいて関連性が深い。

  • 言われてみればその通り、の当たり前のことが書いてある本で、途中読み飛ばしたくなる^^。でもそこで立ち止まってデータに基づいて冷静に考えようと言われていると思うと何か有るたびに読みなおすべき本かもしれない。世界は良くなっていることと悪いところが両立する、という点は忘れないようにしよう。

  • データを冷静に見ることの大切さをわかりやすくおもしろく解説している本です。訳もよい。適度な自虐ネタも好感を覚えるし、たしかになあそうだよなあと思う部分も多かった。翻って、その「データ」が本当に信頼できるものなのか?という根本的な問題を抱えているのがどっかの国の昨今なんですよね。ねつ造とか改ざんとか忖度とか。バカみたい。使えねえデータ出してどうするってんだ国を誤るだろ。

  • 人は思い込みの中で生きている。便利なこともあるけれど、小さな世界から脱せられないし、その世界は、往々にして間違っている。
    「ファクトフル」に考えることの大切さに気づかされた。

  • チンパンジークイズは2問くらいしか正解できず。
    いかに世界について無知であるかがわかった。
    各章にてグラフや写真が裏付けとなり納得できることが多かった。

    ドルストリートでは、生活レベルを写真を用いて表現しており、この時点で私の持っているイメージとは違っていた。各レベルにどれくらいの人がいるのかも予想とはまったく違っていた。

    なんの裏付けもない本能で世界を見てしまっている事に気付かされたとともに、本当の世界を教えてくれる内容。

    以下、記録。

    【ネガティブ本能】

    私の持つ、日本以外の国のイメージは、人目をひくような内容のニュースから形成されていることを知らされた。
    たしかにメディアではプラスのとこよりもネガティブでショッキングな内容の方が注目を浴びる。

    【恐怖本能】

    恐ろしいものには自然と目がいってしまい、落ち着きがなくなる。
    世間は勝手に恐ろしく見えてしまうもの。現実をしっかり見て、リスクを正しく計算する。
    行動する前に落ち着くこと。難しいけど重要なこと。


    【過大視本能】

    目の前の数字が本当に正しいのか。
    大きい数字はそのままだと大きいが、ほかの数字と比較してどうか。
    割合でだすことも非常に役立つこと。

    【宿命本能】

    国や、宗教、文化が変わらないように見えるのは変化が少しずつ起きているから。
    小さな変化を追いかける。
    アフリカの方々の夢はこうだろうと勝手に上から決めてしまっていた。その人はその地域に生まれたひとだからという前提で。

    【犯人探し本能】

    犯人を探すのではなく、原因を探す。

    【焦り本能】

    ラスト一つ、この時間だけ!のような話は、ただ焦り本能を煽っているだけ。

  • これを読むと、目から鱗がボロボロ落ちます。世の中、悪いニュースは伝わりやすく、良いニュースは伝わりにくいのですが、ありふれた統計手法を用いることで、これまで見えていなかった良い面や物の見方が発見できることを、この本は教えてくれます。研究のデータ解析の予習にもなります。
    (教員 推薦)
    (特集:「先生と先輩がすすめる本」)

    ↓利用状況はこちらから↓
    http://mlib.nit.ac.jp/webopac/BB00548537

  • 備忘録。分断(分布に注目)ネガティヴ、直線(グラフは直線だけでない)、恐怖、過大視、パターン化、宿命、単純化、犯人探し、焦り本能を抑え正しく見よう。

    世の中は良くなっている。極度の貧困が「20年で半分」になったと認識はたったの7%。三択なのに。

    ドラマチック過ぎる世界観。危険回避本能。最低レベル10億人は1日2ドルで徒歩移動だが平均寿命62歳。意外に分断されていない。平均には分布が隠れ違いはピークのわずかなズレの場合が多い。10%が41%のブラジルでも大半はそこそこの生活。上から目線で下のレベルは同じに見える。世界の平均寿命は40年で10歳伸び70歳。

    悪いと良くなっているは両立するという見方。可能主義者。メディアや活動家がネガティヴ本能に訴えかけ利益を得ようとする。悪いニュースの方が広まり易いと心得るべし。

    感染症の世界的流行、金融危機、世界大戦、温暖化、極度の貧困。平和、教育、保険医療、電気、水、トイレ、避妊具、市場経済に参加する為のマイクロクレジット。やるべき事をやる。世界の暗証番号は1114。アメリカ、ヨーロッパ、アフリカ、アジアの人口。教育と避妊具で人口爆発は抑えられる。

  • 話題の本ということで、手に取ってみました。
    世界を4レベルに分ける考え方は目から鱗。本当に進歩のない固定観念に囚われているんだなぁと気付かされます。
    自分の生きてきた時代でさえ、中国は安い労働力というイメージから世界第2位の経済大国、莫大なマーケット市場という認識に変わっていってるし、世界の状況っていうのは刻々と変化するもんなんだなあと思います。

    大切なのは、ファクトフルを念頭に謙虚かつ好奇心を持って学ぶ姿勢なんだと勉強いたしました。

    後、日本にいるからかメディアに興味ないからか元々悲観的な考えではないと自認していたけど、おこがましいな。

  • 教育レベルの高い人でも事実に基づいて世界を見ることができていない。それは誰もが持っている10の本能による。
    世界を正しく認識できなければ社会問題も解決できない。

    10の本能に惑わされず、データを基に、データの裏の事実を考えて、正しく認識し判断しよう。

    わかりやすくて面白かったです。ご一読をおススメします。必読の書ではないかとも思います。

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著者プロフィール

ハンス・ロスリングは、医師、グローバルヘルスの教授、そして教育者としても著名である。世界保健機構やユニセフのアドバイザーを務め、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げたほか、ギャップマインダー財団を設立した。ハンスのTEDトークは延べ3500万回以上も再生されており、タイム誌が選ぶ世界で最も影響力の大きな100人に選ばれた。2017年に他界したが、人生最後の年は本書の執筆に捧げた。

「2019年 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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