FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822289607

感想・レビュー・書評

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  • この本を読んで学べる事は、事実に基づいて話そう語ろう考えようと言う事だけではなく、むしろ自分の思想や主張に対して批判的になることだと思う。
    1つ疑問に思った事は、この本の中ではたくさんの未来予想があるのだけれど、これらのいくつかはきっと外れることになる。でもそれはファクトフルネスと言えるのだろうか。データも結局は確からしいと言う事しか言えないし、そのデータに基づく推論にも誤謬が入る。僕たちに出来る事は、なるべく客観性の高いデータを根拠とし、論理矛盾のない推論を積み重ねること。そして何よりも自分が抱いている思想や主張を批判的に見続けることである

  • これは一早く読むべき本のひとつである。

    ビル・ゲイツが卒業生全員に本書を配布したのは,以上の言葉を体現してると言える。

    我々ヒトは,10の本能的な思い込みを有していると筆者は述べている。
    結果として,現代に生きるヒトの殆どは,如何に高い教養を有していても,世界的な影響力や権力を有していても,世界の事についてはチンパンジーより答えることが出来なかった。

    本書を読む前の段階で,私自身も本書の内容に関して心当たりのある場面が幾つかあった。

    それは,私の友人の多くが,「飛行機に乗る事が怖い」と言ってくることである。
    その理由は,飛行機が墜落したら高確率で生存できないということである。

    はたして,この理由を以て,飛行機を怖がる必要があるのであろうか。
    電車にしても,自動車にしても,事故の起きる確率は一定数存在する。
    それは自分自身の不注意から,外的要因の回避が難しいところまで,幅広い要因がある。

    以上の考え方は飛行機に関しても,当然当てはまる。むしろ,飛行機に関しては自身の不注意等の内的要因から事故が生まれる事はほぼ無いし,外的要因と言っても,車の様に対向車がビュンビュン通っているわけでもない。空路は至って快適だ。
    本書によると,2016年には約4000万の飛行機が一人の死者も出さずに目的地に到着し,死亡事故が起きたのは10機であった。事故確率はおよそ0.000025%である。
    これは,雷が落ちて死ぬ確率と同じくらいである。
    そのような低確率にストレスを起こす必要は全くないという事だ。

    メディアはドラマチックな事象のみ取り扱う習性がある事から,その数字ひとつで考え込んでしまう。
    その裏に隠れている,それを包含した数字をしっかりと理解し,割合として比較するべきであると本書は述べている。

    そして,最も大切な訴えは,
    ”世界は以前より良くなっている”
    ということである。

    しかし,それを鵜呑みにするのではなく,「良くなっている」事実と,「悪い」事実を両方理解しなければならない。

    筆者が造った,「可能主義者」の目線を良しくするべきである。

    可能主義者・・・根拠のない希望を持たず,根拠のない不安を持たず,いかなる時も「ドラマチックすぎる世界の見方」を持たない人の事。


    また本書を読んで刺激を受けたことは,もはや「途上国」「先進国」の括りでは世界を表すことが出来ない,不適切であるという事である。
    もはや途上国と先進国の間のギャップは無くなりつつある,という事実を知らなければならない。

    世界はこんなにも前進しているのに,世界に関して我々は何もアップデートできていない。

    これからビジネスマンとして生きていく上で,世界を良く知る事は急務である事,そして世界に関してもっと関心を持たなければならないという事を教えてくれた本書に感謝したい。

  • ここ近年、世界は平和になってきたのではと感じていた。テロや小規模な戦争はあるが大戦は起こっていないからそう思っていたのだけれど、この本を読んでやはりそうかと確信した。マスコミュニケーションでは悪いニュースばかりが流れているので、どんどん世界は悪くなっているように思わされているが、実際は全体的に裕福になってきているし、人口増加も徐々に収まりつつある。この本に書かれていることは、昔学んだことは時が経つにつれ古い情報になっているので、常に学んでいかなければならないということ。文中に出てくるマカンガの女性のように、偏見や思い込みなく人の話を聞き、きちんと状況を把握することが必要。

  • 仕事柄、思考の際は「データを基に」「事実ベースで」ということが叩き込まれているが、データをどのように解釈するかは難しいと日々感じている。
    本書は私たちが事実を解釈する際につい掛けがちなフィルターを教えてくれる。公衆衛生学の観点から世界の問題を例に挙げられているが、国内でも同様の事例は見受けられると思った(食品添加物、放射線、首相批判etc…)。

    データの必要性や、それを自らの思い込みによって捻じ曲げずに解釈するための考え方は本書から知ることができる。しかし私が最も大切だと思ったのは、一度知った事実も変わりゆくものであり、アップデートする必要があると認識することだった。

    私はこれまでそれなりの教育から知識を身につけてきたと思っていたが、イントロダクションのクイズは15問中1問しか正解しなかった。
    振り返れば、世界の貧困や発展途上国(この言い方が適切かわからないが)について私が持つイメージは、小中学生の頃ちょうど流行っていた「世界がもし100人の村だったら」の本やテレビ番組から得たものが大きい。
    本・テレビとも初回が2001年であるため、これらの情報はすでに約20年前のものとなっている。その間に世界は着実に進歩していることに私は気づけなかった。自分がまだ30歳にも関わらず古い考えで物を見てしまっていたことに衝撃を受けた。

    さらにこれらの情報は、既にフィルターをかけられたものであることを忘れてはならない。
    上記のテレビ番組では、貧困にあえぐ子供たちの様子がドラマチックに描かれていた。このイメージが幼い私の心に深く残ったことが、世界を悪く捉える一因になってしまったと思う。

    これを機に「世界がもし100人の村だったら」を読み返したいと思い探すと、2016年のデータで作り直したものを見つけることができた。
    https://grapee.jp/180655
    ここで示されているデータそのものはファクトといえるだろう(出典が正しければ)。しかし示し方にフィルターがかかっている。「〇〇できる人は何人、できない人は何人」という二項対立の書き方が多く、これは本書で言う「分断本能」を引き起こし得る。また、この文章を読む人は「できる人」であると想定されるため、「できない人がたくさんいる」という衝撃から事実を過大視させるだろう。
    この記事の最後には2000年版との比較があり、その点は現状を理解する点で役に立つと思った。

    世界はますます複雑化し、情報社会が加速しているが、以下のことを心にとめて生きていきたい
    ・事実は変わるものと認識し柔軟に考える
    ・既知の情報のアップデートを行う
    ・ファクトにかけられたフィルターに気づき適切に捉える

  • 『FACTFULNESS』一気読み。早くも今年のベスト本かもしれない。曇りなくありのままに世界を見つめる技法が具体的にまとまってる。著者が人生の使命を魂とともに一冊にしたのが伝わる。ある意味で『ホモ・デウス』の副読本としても。だから読書はやめられない。

  • ここに書かれている本能は当てはまるものがあると感じるのがいくつかある。事実に基づき意思決定、アドバイスができるようになるためにも一次情報に触れるのを忘れずにしたい。

  • 読むだけなら「へーそうだったんだー」くらいな感覚で、サクッと読めてしまいます。
    正直感情的に揺さぶられるものはなかったため、最初は3点をつけました。


    しかし、読了後に世界を見るときに認識が変わっていることに気づきました。

    たとえば
    ・日本の観光客が年々増えてるけど、海外のオタクに人気なのかな?
    →レベル4の人々が増えるに従い、観光できる人口は増える。つまり日本が何もしなくても今後観光客は増えていく。

    ・自動翻訳の精度が上がれば、英語は勉強しなくてもなんとかなるだろう。
    →しっかり教育を受ける人口が増えていくに従って、労働市場における日本語人口の割合は今後減っていくに違いない。特に雑談における細かいニュアンスは自動翻訳で補えないので、英語力は必須になる。

    ニュースや海外滞在中の思考が明らかに変化していました。
    そしてその思考に合わせて行動にも良い変化が起きていると実感できたため、人生が変わる良書でした。

  • 世界は、少しずついい方向に変化している。
    だから変に悲観的にならなくていい。思い込みを乗り越えて、世界を正しく見て、もっとよくするために自分にできることを考え、実践しよう。
    こんなに世界に対して希望を抱ける本を他に知らない。

  • この本から、
    【事実に基づく「世界の見方」と「自分の見方」】
    を教えてもらいました。

    この本を読んだ理由は、
    世界のことを何も知らない自分が恥ずかしかったからです。
    いつも自分の身の周りのことばかり考えていて、
    世界に思いを馳せることはほとんどありませんでした。

    もっと「自分の身の周りのことだけじゃなく、世界に目を向けたい」と思ったので、この本を読むことにしました。


    この本から、
    ・「先進国」や「途上国」という分類はもはや存在しないこと
    ・人々の生活は文化や宗教よりも所得が関係していること
    ・世界は変わり続けていること
    などを学びました。


    また、わたしたち人間は10の本能に支配されると
    勘違いや過ちを犯してしまうことがあって、
    本能に負けてしまいそうな自分に気付いて
    「ちょっと待てよ」とブレーキをかけることの大切さを教えてくれました。

    そうやって本能ではなく事実に基づいて世界と自分を見ることが人生の役に立つし、何より心が穏やかになるとのことです。


    10の本能のうち、自分が特に気を付けたいと思ったのは
    「犯人捜し本能」です。

    物事が上手くいかないときに、ついつい誰かを責めてしまいそうになる。
    でも、そんなときはこの「犯人捜し本能」が働いていることを思い出して、「犯人」ではなく「原因」を探す。
    なぜなら、犯人を見つけたとたん、考えるのをやめてしまい、ほかの原因に目が向かなくなってしまうから。
    誰かを責めることに気持ちが向くと、学びが止まってしまい、正しいことに力を注げなくなってしまうから。


    本能にブレーキをかけ、謙虚になり、事実に基づいて世界と自分を見ること。
    その大切さを、この本から学ぶことができました。



    最後に、この本の著者の1人であるハンス・ロスリングさんは、亡くなる前の数ヶ月間をこの本の執筆に注いだそうです。
    ほかの仕事を全てキャンセルし、残りの人生をかけて「事実に基づく世界の見方」を広めるためにこの本を書いてくださったということを知りました。

    そんな「おわりに」を読んで、ハンス・ロスリングさんの情熱に改めて感動しました。
    この本に出会えたこと、ハンス・ロスリングさんの思いに触れられたことに感謝して、この本での学びを今後に活かしていきたいです。

  • ヘルスケアの医師が自分の経験から生まれた疑問を解決すべくデータに基づいて歩んできた内情を披露している。
    マスメディアの偏った報道や嘘で固まった偏見を認識させてくれる。目に見えるものの表面だけをみて全て理解したと思うな。本質を追求せよ。というメッセージ。
    話の展開の仕方も受け入れやすい。なぜなら、著者自身も含め的確な失敗談がふんだんに取り入れられているからだ。

    個人的には第10章の焦り本能(今すぐ手を打たないと大変なことになるという思い込み)に興味があってここから読んだところ、興味が湧いて全ての章を読みすすめた。

    人間の本質、性質をよく知り、誤りやすいことを認識させてくれる。

著者プロフィール

ハンス・ロスリングは、医師、グローバルヘルスの教授、そして教育者としても著名である。世界保健機構やユニセフのアドバイザーを務め、スウェーデンで国境なき医師団を立ち上げたほか、ギャップマインダー財団を設立した。ハンスのTEDトークは延べ3500万回以上も再生されており、タイム誌が選ぶ世界で最も影響力の大きな100人に選ばれた。2017年に他界したが、人生最後の年は本書の執筆に捧げた。

「2019年 『FACTFULNESS(ファクトフルネス)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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