ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822740313

作品紹介・あらすじ

時代を超え際立った存在であり続ける企業18社を選び出し、設立以来現在に至る歴史全体を徹底的に調査、ライバル企業と比較検討し、永続の源泉を「基本理念」にあると解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 経営者が本来読むような本なのだけど、そんなことは関係なくビジネスマンなら読んだほうがいいかもしれない。別に会社のトップがこの本に書かれていることを意識しているかはわからないけど、もし自分で会社を作ったり、なにかを始めるならこの本の考え方は必要になってくると思った。

    以下、印象的なシーン
    1. 長く続く組織を作り出すことに注力する。時を告げるのではなく、時計をつくる
    →qpmiサイクルの本にも書いてたなぁ。時を刻むことは人の心にも刻まれることかも
    2.明日にはどうすれば今日よりうまくやれるか
    →これはどんな人でも実践できるのでは。限られた時間の中で沢山の試行を回したい。もちろんちゃんとやったことは記録しないといけないけど。
    3.企業として早い時期に成功することと、ビジョナリーカンパニーとして成功することとは、逆相関している
    →すぐできたものほどすぐ役に立たなくなるに通じるものがあるなぁ
    4.理念をしっかりさせ、カルトのような同質性を求めることにより、企業は従業員に実験、変化、適応を促し、行動を促すことができる。
    →根幹は持たせつつもある程度は自由にやらせること。会社として芯は示してあげる必要があるのだろう。
    5.試してみよう。なるべく早く。じっとしていてはだめ
    →まずはなんかやれ的なことだけどコレが案外難しい。闇雲にやればいいってもんでもないし時間は有限だし。でもこの姿勢は大事だと思う。
    6.HPが何をやっているかと同じくらい重要な点は、何をやっていないか。
    →5と矛盾するような考え方だけど、おそらく大事なポイントは芯(目的、一貫性)があるかないかではないだろうか。それが芯を捉えたことであればたくさん試行すべきだと思う。
    7.オズの魔法使いの魔法使いは本当は魔法使いではなくただの手品師だった。ビジョナリーカンパニーを作り上げた人たちも必ずしも偉大な人だったわけではなく、ごく普通の人だった。単純さは安易さを意味するわけではない。
    →どんなときでも、どんなことでも自分を芯を大事にして進めってことなのかな。誰だって何かしら苦労したり嫌なことがあるから一喜一憂せずに現実と向き合っていこう、、、

  • ビジョナリーカンパニーを分析し、時代を超えて際立つ企業の本質を明らかにしている。
    カリスマ的指導者がそういった企業を作り上げ、継続していくものだという固定観念があったが、本書を通じてその考え方は誤っていると深く感じた。
    カリスマ的指導者が存命中はよいが、その後に迷走した企業は数知れない。(ディズニーはその例外であるが)

    重要であることは
    ①時計をつくること
    企業そのものを究極の作品にする、ひとりひとりが創造力を発揮できる環境をつくる。
    ②ANDの才能を活かす
    逆説的な考えを抑圧するのではなく、両方(変化と安定など)を追求する。
    ③基本理念を維持し、進歩を促す
    企業の存在意義(利益志向ではない)を掲げ、常に向上しようとする内部の力をもつ。
    ④一貫性の追求
    この方法がよいのか?ではなく、当社に合っているのか?という点で分析し、基本理念との矛盾を生じない。

    企業分析の本であるが故に、起業家や経営層が読むべきものであるように思っていたが、個人の考え方として学ぶべきことが多かった。
    主語「企業」を「自分」と置き換えて読むことで、自分にも応用できるのではないかと感じた。
    上の4つを含めて、個人の考え方・生き方を捉える上で非常に参考になった。

  • 学びの多い良本。金メダルと銀メダルの企業の違い、金メダルの企業のみが持つ特徴とはについて述べた本。丁寧な調査結果に基づいて示唆が書かれており、いつまで経っても陳腐化しない内容は、経営者だけではなく若いビジネスマンも繰り返し読むべき名作

  • 特に印象に残った言葉

    ◇goodはgreatの敵である
    ◇orではなくand

  • 少し古い本なので現実とそぐわないところがあるかもしれません。

    今までのビジョナリーカンパニーというのは宗教のような側面がたぶんにある、ということがわかった。

    理念は大事だが、往々にして排他的になりがち。
    最近はやりのダイバーシティを考え方、行動、働き方にも当てはめて、個々人のぶれの範囲内で会社理念に沿った仕事ができるような企業が増えれば、そのような働き方を社会的、経済的に許容できるような社会になればと思う。

    ベーシックインカムには何となく期待している。

    払ってもいい金額:1300円(上梓から年月が経っているため)

  • 学者が書いたビジネス書は好きです。

    以下では若干ケチつけ気味のことを書いていますが、
    それだけ真剣に向き合って考えさせられた本だからこその感想です。

    ●ビジョナリーカンパニーとは●

    ビジョナリーカンパニーの定義は、
    短期的に爆発的な利益を上げて、業界一位になったことがある とかではなくて、
    ある業界において(あるいは業界を変えながらも) 不動の地位を保ち続けている企業 というようなイメージ。

    そういうビジョナリー・カンパニー(金メダル級の企業)と、
    完全な二流三流企業ではなく、短期的には利益を上げられるけど、業績が長続きしない会社(銀メダル級の企業)は何が違うのか?

    答えは、
    前者は短期的な利益よりも優先される、会社がが追求するべき永続的な価値をリーダーがきちんと定義していて、それが組織の末端まで浸透しているから。
    後者は短期的な利益を最優先するような戦略をリーダーが立てていて、組織もそういうふうに動いているから。

    ・・・って、なんだかトートロジカル(※)じゃないですか? という感じは最後まで拭い去れませんでしたが、
    目指すべきところをちゃんと目指す ってことは大切なことなんだなと思いました。

    ※トートロジーは、「AはAである」という論理のこと。
     論理的には常に真だけど、情報量はゼロです。

    ●BHAG●

    自己啓発系の本でよく引用されている「BHAG」(びーはぐ) の概念について。

    BHAGとは、

    Big 大きくて
    Hairy ぞっとするほど困難で
    Audacious 大胆な
    Goals 目標

    のこと。

    リーダーは、組織のメンバーがワクワクするような 「BHAG」 を発信し続け、
    その 「BHAG」 が達成されたら、また次の 「BHAG」 を提示して、
    常に組織が 「BHAG」 に向かって ワクワクして 一致団結している状態を作るべきだ!

    ビジョナリーカンパニーの共通点は、それができていることだ!

    …というのが本書の主張で、ここから先は私見です。

    「大きくて、ぞっとするほど困難で、大胆な目標」 を掲げることで 「ワクワク」 できるようなメンタリティーの人ばっかり集まった会社なら、

    そりゃ 「金メダル級」 になって 何の不思議もないのでは?と。

    金メダル級じゃない企業の社員のほとんどは、
    目標が高すぎると ワクワクするどころか それこそ ぞっとして 萎えてしまう人が多いと思う。

    そういう人たちをモチベートして、金メダル級じゃないところから金メダル級に持っていくのは、
    「BHAG」じゃなくて「SLIG」(←造語です)じゃないか? なんてことを考えました。

    Stretching 少し背伸びしたくらいのレベルで
    Likely 現実味があって
    Interesting 興味をかきたてるような
    Goals 目標

    でも、こんな生ぬるいことを言っているようじゃ、いつまでたっても金メダル級にはなれないのか・・・ うーん・・・

    金メダル級じゃない会社に勤める私が、私の会社を金メダル級に返り咲かせるには、どうしたら良いのか・・・
    ・・・探求は続く・・・

  • 仕組化の話とかすごく共感できた。ただ、参考例として挙げられている企業は大企業ばかりなので(もちろん、スタートアップの企業でも参考に出来る部分は多いと思うが)中小企業とかベンチャー企業にはちょっとリアルじゃないかも??

  • ビジョナリーカンパニーとは何か?
    サンプリングの条件設定として、単に成功しているとか、長続きしているといっただけではなく、その業界で長期にわたって超一流といわれる地位を確立している会社としている。
    著者は18社を選んで、同業種のナンバー2の会社と比較し、その違いを分析して、超一流企業の条件を洗い出している。最終的に、言っているのは次の4点。

    1.時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ。
    2.「ANDの才能」を重視しよう。
    3.基本理念を維持し、進歩を促す。
    4.一貫性を追求しよう。

    噛み砕いていえば、1.はカリスマ指導者に頼るな、ということ。特別な才能を持った経営者が在任中に業績を伸ばしても、その人がいなくなったら組織がガタガタになるのではビジョナリーカンパニーとはなり得ない。特別な才能で時を言い当てるのではなく、だれもが使える時計(組織・仕組み)を作ることに専念すべきということ。

    2.は、ビジョナリーカンパニーでは、「利益を超えた目的」と「現実的な利益」といった、一見相反する目標を同時に追及しているということ。要は、目的か利益かといった「OR」ではなく、目的も利益もという「AND」を追求している。ビジョナリーカンパニーでは、二兎を追って二兎を得ているということ。

    3.は、あくまでも基本理念にこだわることの重要性。時代や社会の環境が変化して、組織がそれに合わせて進化していっても、まるで遺伝子のように、その基本理念自体は変わらないということ。

    4.は、ことばの通りだが、いくら美しい基本理念を持っていても、実際の経営の場面で、それの精神が一貫して実現されていなければビジョナリーカンパニーとはなり得ないということ。

    この他にも、BHAG(Big Hairy Audacious Goals)を設定すること、すなわち、安定志向ではなく、社運を賭けた大胆な目標を掲げること。カルトのような文化をもち、基本理念に則った企業文化を形成すること。環境の変化に対応するために、ある程度の失敗は認め、数多くの試みから適者生存するものを作り出すこと。経営トップには生え抜きを据えること。以上のようなことが、例に挙げた18社に共通する傾向だったという。

    この中で一番困難なことが、一貫して理念を尊重しながら、環境の変化に合わせて事業を適応させていくことだと思う。そういった能力をもった組織を作るのに、多くのビジョナリーカンパニーが、トップの育成制度を設けているという指摘があった。それは、当然ながら経営を引き継ぐはるか以前から計画化されており、その中で、基本理念が継承され、次の世代、またその次の世代に受け継がれるように仕組化しているという点が、自社の弱点と照らし合わせて非常に興味深かった。

  • 企業の軸というか、何を大切にしていますか?ということが大切と説く本。
    正直、自分が勤めている会社について、これに答えられない。
    これは、トップが変わっても、会社に残るものなので、組織の仕組みの問題なのだと思う。
    答えられないなら、まずは経営理念を文書化することから始める方が良いとのこと。で、この経営理念は、進歩について、含まれている方が良い。理念が決まれば、戦略、戦術、組織体系、構造、奨励制度、オフィスレイアウト、職務設計などに反映していくことが必要。
    ビジョナリーカンパニーのポイントは、不安感を作り出し、動きを生み出すこと。厳しい自制、猛烈な仕事、耐えざる努力があれば、到達できるらしい。

  • 企業が世代を超えて発展していくために必要な要件について書かれています。経営者であれば一度は読んだほうが良いと思うし、読んだことがない経営者は危ういとも言えるかもしれない。
    紹介されている企業のほとんどが米国企業なので、イメージしづらい読みづらさはあります。

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著者プロフィール

『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』(Built to Last、ジェリー・ポラスとの共著)をはじめとする世界で1000万部超のロングセラー『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの著者。米コロラド州ボールダーの研究ラボを拠点に四半世紀以上にわたって偉大な企業を研究、経営者から絶大な支持を集める。2017年にはフォーブス誌の『現代の経営学者100人』にも選出された。著書に『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(Good to Great)、『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(How the Mighty Fall)、『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意思で偉大になる』(Great by Choice、モートン・ハンセンとの共著)。

「2021年 『ビジョナリー・カンパニーZERO』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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