ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

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  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822740313

感想・レビュー・書評

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  • ビジョナリーカンパニー (卓越した企業) の共通項を実例をもとに論じた本。「基本理念を作る」「大胆な目標」「カルトのような文化」「大量のものを試す」など,パッと見は当たり前だし,一見ドライな感じの米国企業の印象とは異なる気もするけど,普遍的なことは当たり前の中にあるのかもしれない。
    日本企業は,多少ひいき目かもしれないが,高度経済成長期は上記のような感じだったのではないか? 一方,最近になって事業を絞り込んだり,企業理念みたいなものが希薄化していて,本書の指摘から遠ざかって行っているような気がしてならない。

  • [ビジョナリー・カンパニーを作るための必須条件]
    1,自分なき後も組織が繁栄する仕組みを作る
    2,利益を超えた目的を見つける
    3,基本理念を見つけ、組織全体に浸透させる
    4,社運をかけた大胆な目標を設定する
    5,カルト的とも呼べる文化を作る
    6,多くのものを試し成功したものを残す
    7,生え抜きの経営陣で運営
    8,決して満足しないよう、不安を明文化する仕組みを作る

    [企業・個人にとって重要な一貫性を保つ為の指針]
    ①戦略・理念・具体的な行動の全体像を描く
    ②日々の小さなことにこだわる
    ③一つ一つのアクションの相乗効果を考える
    ④流行ではなく自分の基本理念に従う
    ⑤組織内・一つ一つの行動の矛盾をなくす
    ⑥基本理念は守りつつ、新しい方法をどんどん試す


  • p.14 競争に勝つことよりも、自らに勝つことを優先する。明日にはどうすれば今日よりも上手くやれるか。

    p.37 時を告げるのではなく、時計を作る。
    自分のスキルを自分だけのものとせずに、後世の者が使えるようにすることの方が価値がある。

    p.55 経営者がカリスマである必要はない。3M、ソニー、ボーイング、HP、メルクのような企業を築いた者たちもみな温和で目立つような立場ではなかったから。

    p.72 ORの抑圧をはねのけ、ANDの才能を活かす
    ▶︎どっちかしかできないじゃなくて、両立させる方法を考える。

    p.116 何を理念にするかじゃなくて、実際に大切にしているものはなにか?それはなんでもいいからそれを貫き通すことが大切

    p.138 今がどんなに順調であっても、決して満足しない限り常に進歩し続け、変化し続ける。

    p.156 目標は明確で説得力があるほうがいい。
    良い例(GE ):参入したすべての市場で1番か2番になる
    悪い例(ウェスチングハウス):トータルクオリティ、市場のリーダー、グローバル
    GEの方が、説得力があり進歩を促す。、

    p168まで読了

  • ・toppointで読む
    ・生え抜きの経営陣を持つ

  • ビジョナリーカンパニーとは、オリンピックで言えば金メダル級の企業のこと。多くの人から尊敬を集め、2位(銀メダル)とはダントツの差をつけている企業のこと。

    そうした企業は最初からそんな企業ではなかったことに驚きを禁じ得ない。

    基本理念を維持し
    大胆な目標(BHAG)
    カルトなような文化
    とにかく大量にチャレンジ
    生え抜きの経営陣
    決して満足しない
    始まりの終わり

    そういうことか!

  • ■感想
    最高の本。以上。恐れ入りました。という内容。
    僕なりのキーメッセージは「理屈を言わずに、やれ」ということだと思います。

    ■要諦
     本書の最重要項目
     本書が訴えるのは、基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みを整えることの大切さ。これが時計を作る考え方の真髄。↓がキーコンセプト。


     基本理念
    基本理念=基本的価値観+目的
     基本的価値観:組織にとって不可欠で不変の主義。いくつかの一般的な指導原理からなり、文化や経営手法と混同してはならず、利益の追求や目先の事情のために曲げてはならない。
     目的:単なるカネ儲けを超えた社会の根本的な存在理由。地平線の上に永遠に輝き続ける道標となる星であり、ここの目標や事業戦略と混同してはならない。
     基本理念は熱心に支持されるので、ビジョナリーカンパニーには、カルトのような文化がある。カルトは言い換えると、支える仕組みのこと。ただし、個人崇拝のカルトであってはならない。
     市場環境が変化した場合でも変えることはない。

     2種類の進歩
     BHAG-Big Hairy Audacious Goals・・・具体的な目標
     BHAGは、「明確で説得力のある目標」で、ビジョナリーカンパニーは、進歩を促す強力な仕組みとして、時として大胆な目標を掲げる。
     BHAGは人々の意欲を引き出す。人々の心に訴え、心を動かす。具体的で、ワクワクさせられ、焦点が絞られている。誰でもすぐに理解でき、くどくど説明する必要はない。
     BHAGが有効なのは、それが達成されていない間だけである。企業がBHAGを達成して、別のBHAGを設定しなかった時、「目的達成症候群」にかかる。フォードが、自動車を大衆の手にという目標を達成した後、新たなBHAG設定しないうちに、フォードを追い抜くというBHAGを持ったGMに追い抜かれた。
     BHAGは社長個人の目標ではいけない。(チェースマンハッタンの例)
     進化による進歩を積極的に促している・・・抽象的な目標
     適者生存:繁殖し、変異し、強いものが生き残って弱いものが死に絶える(ダーウィン/進化論)
     進化の過程は、「枝分かれと剪定」に似ている。木が十分に枝分かれし(つまり、変異を起こし、)枯れた枝をうまく剪定すれば(つまり、淘汰の中で選択すれば)、変化を繰り返す環境の中でうまく成長していくのに適した健康な枝が十分に持つ木に進化してくだろう。
     環境に見事に適合したビジョナリーカンパニーは、主に賢明な洞察力と戦略的な計画の結果であると考えるよりも、主に以下の基本的な過程の結果だと考える方が、はるかに事実に合っていると思われる。つまり、多数の実験を行い、機会をうまく捉え、うまくいったもの(そして、基本理念に適合するもの)を残し、うまくいかなかったものを手直しするか捨てるという過程である。
    →基本理念がとても大事。
     経営者がすべきこと
     試してみよう、なるべく早く
     誤りは必ずあることを認める
     小さな一歩を踏み出す
     社員に必要なだけの自由を与えよう
     重要なのは仕組みである。着実に刻む時計を作るべきだ
    ・・・3Mの15%ルール(勤務時間の15%を自分の時間に)、25%ルール(25%を過去5年間の新商品で上げるように)など。
     基本理念を維持し進歩を促す
     エクセレントカンパニー(トム・ピーターズ)との違い
     本書は、機軸(既知の事業)ではなく、基本理念から外れるな、と言っている点

     教訓1:時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ。
     「時を告げること」:素晴らしいアイデアを持っていたり、素晴らしいビジョンを持ったカリスマ的指導者。
     「時計を作ること」:一人の指導者の時代を遥かに超えて、いくつもの商品ライフサイクルを通じて繁栄し続ける会社を築く。ビジョナリーカンパニーの創業者は時を告げるタイプではなく、時計を作るタイプである。時を刻む時計を作るとは、会社を築くことであり。建築家のようなやる方で、組織を築くことに力を注いでいる。

     教訓2:ANDの才能を重視しよう
     ORの抑圧を跳ね除け、ANDの才能を生かす。
     ビジョナリーカンパニーは一見矛盾する考え方であっても、両方を手に入れる方法を身につける。これは、中間点のバランスをとるのではなくて、 両方100%獲得しようとする発想である。
     例えば、
    利益を超えた目的 現実的な利益の追求
    揺るぎない基本理念と力強い変化 前進
    基本理念を核とする保守主義 リスクの大きい試みへの大胆な挑戦
    明確なビジョンと方向性 臨機応変の模索と実験
    社運をかけた大胆な目標 進化による進歩
    基本理念に忠実な経営者の選択 変化を起こす経営者の選択
    理念の管理 自主性の発揮
    カルトに近い極めて同質的な文化 変化し、前進し、適応する能力
    長期的な視野にたった投資 短期的な成果の要求
    哲学的で、先見的で、未来志向 日常業務での基本の徹底
    基本に忠実な組織 環境に適応する組織

     「一流の知性と言えるかどうかは、二つの相反する考え方を同時に受け入れながら、それぞれの機能を発揮させる能力があるかどうかで判断される」(F・スコット・フィッツジェラルド)、これこそ、ビジョナリーカンパニーが持っている能力。
     ビジョナリーカンパニーでは、基本理念を厳しく管理すると同時に、業務上、幅広い自主性を認めて、個々人の創意工夫を奨励している。ビジョナリーカンパニーは、カルトのような文化を持ちながら、比較対象企業に比べてはるかに権限分散が進み、業務上の自主性を幅広く認めている。

     教訓3:基本理念を維持し、進歩を促す
     BHAGだけでビジョナリーカンパニーができるわけではなく、BHAGを追求するにあたっては、基本理念を注意深く維持するべきである。
     例:ボーイング/信じがたいほどリスクが高いB747を開発するというBHAGの背景で、製品の安全性を最優先にするという基本理念を維持した。ディズニー/『白雪姫』『ディズニーランド』でいくら財政難に陥っても、細部にこだわるという基本理念は捨てなかった。


     教訓4:一貫性を追求しよう
     ビジョナリーカンパニーは経営理念を文書にしただけではダメ。
     ビジョナリーカンパニーの真髄は、基本理念と進歩への意欲を組織の隅々まで浸透させていることにある。目標、戦略、方針、過程、企業文化、経営陣の行動、オフィス・レイアウト、給与体系、会計システム、職務計画など、企業の動きの全てに浸透させていることにある。ビジョナリーカンパニーは一貫した職場環境を作り上げ、相互に矛盾がなく、相互に補強し合う大量のシグナルを送って、会社の理念と理想を誤解することはまずできないようにしている。
     ビジョン=基本理念+進歩のこと。ビジョンは、長期にわたって維持される基本理念と将来の理想に向けた進歩の組み合わせ。

     生え抜きの経営陣
     経営者の継続性をもたらす好循環
    経営幹部育成(後継計画)→社内の有力な後継候補→社内の人材による優秀な経営陣の継続性→「基本理念の維持・進歩の刺激」→経営幹部育成・・・
     上記のような循環を経ないと、経営者の断絶が起こり、経営の空白、救世主探しが必要になる。結果として、「基本理念の維持・進歩の刺激」が失敗してしまう。
     ビジョナリーカンパニーの延べ1,700年の歴史の中で、社外の人材が最高経営責任者になった例は4回しかなかった。
     決して満足しない
     ビジョナリーカンパニーにとって最も大切な問いは、「明日どうすれば、今日よりもうまくやれるか?」である。このように問いかける仕組みを作って、毎日習慣にして考え、行動している。
     そのために、昔ながらの厳しい自制、猛烈な仕事、正体のための努力が必要で、近道はないということ。
     不安をもたらす仕組みを作り、自己満足に陥らないようにし、内部から変化と改善をもたらしつつ、基本理念を維持していくことができるか。
     将来の投資をしつつ、今の収益を上げる
     不景気にはどのように対処し、投資をし続けるか
     安心感が目的ではなく、ビジョナリーカンパニーは働きやすい職場ではない、ということを社員は理解しているか。楽な生活を最終目標にすることを拒否し、いつも明日には今日より前進するという終わりのない修練の過程を重視しているか。
     ビジョナリーカンパニーになるためには、①基本理念がなくてはならない。また、②進歩への意欲を常に維持しなければならない。そして、基本理念を維持し、進歩を促すように、③全ての様相に一貫性が取れた組織でなければならない。
     ビジョナリーカンパニー何から始めれば良いか?
    基本理念を作ること。そして、基本理念は「探し出す」作業である。
     基本的な価値観を箇条書きにすること。
    項目が5・6つを超えていれば、煮詰まっていない可能性あり。
     会社の目的、存在理由を文書にすべき。
    今後100年間変わらないものである必要がある。

  • 具体例が多くボリュームのある本だったが、読んで良かったと思える本だった。
    「すばらしい会社=最初からすばらしいアイデアをもっている」という印象があったが、この本を読んで必ずしもそうである必要はないんだなと思った。
    細かい計画ではなく、大量のものをまずは試して、上手くいったら残すという姿勢を心がけていきたい。

    ■メモ
    ・時を告げる預言者ではなく、時計を作る設計者になる
    →カリスマ性や優れたアイデアではなく、組織づくり(仕組み化)の方が大切
    ・理念に不可欠な要素はない
    →お客様や従業員を柱にするなど企業によって異なり、大事なのは「理念の内容<理念を突き通しているか」
    ・基本理念は変わらず、文化・戦略・計画・方針は変わる(混同しない)
    →時間の経過とともに戦略は変えていくが理念だけは変えてはいけない

  • 長い!しかし読み応えたっぷり。経営者なら読むべき本。翻訳がとても読みやすかった。

  • ビジョナリー・カンパニーとはなんだろうか。ビジョンを持っている企業、未来志向の企業、先見的な企業であり、業界で卓越した企業、同業他社の間で広く尊敬を集め、大きなインパクトを世界に与え続けてきた企業である。

    ・業界で卓越した企業である。  
    ・見識のある経営者や企業幹部の間で、広く尊敬されている。  
    ・わたしたちが暮らす社会に、消えることのない足跡を残している。  
    ・最高経営責任者( CEO)が世代交代している。  
    ・当初の主力商品(またはサービス)のライフ
    ・サイクルを超えて繁栄している。  
    ・一九五〇年以前に設立されている(*)。

    ビジョナリー・カンパニーには、ずば抜けた回復力がある。
    つまり、逆境から立ち直る力がある。  

    決定的な点は、理念の内容ではなく、理念をいかに深く「信じて」いるか、そして、会社の一挙一動に、いかに一貫して理念が実践され、息づき、現れているか

    ビジョナリー・カンパニーは、基本理念を信仰に近いほどの情熱を持って維持しており、基本理念は変えることがあるとしても、まれである。
    ビジョナリー・カンパニーの基本的価値観は揺るぎなく、時代の流れや流行に左右されることはない。基本的価値観が百年をはるかに超えて変わっていないケースすらある。

    ビジョナリー・カンパニーは、その基本理念と高い要求にぴったりと「合う」者にとってだけ、すばらしい職場である。ビジョナリー・カンパニーで働くと、うまく適応して活躍するか(それ以上にないほど、幸せになるだろう)

    あとから見れば、じつに先見の明がある計画によるものに違いないと思えても、「大量のものを試し、うまくいったものを残す」方針の結果であることが多い。

    ビジョナリー・カンパニーの延べ千七百年の歴史のなかで、社外から CEOを迎えた例はわずか四回、それも二社だけだった。
    ビジョナリー・カンパニーは、自らに勝つことを第一に考えている。

    「ORの抑圧」とは、手に入れられるのは Aか Bのどちらかで、両方を手に入れることはできないという、いってみれば理性的な考え方である。

    ビジョナリー・カンパニーは、安定か前進か、集団としての文化か個人の自主性か、生え抜きの経営陣か根本的な変化か、保守的なやり方か社運を賭けた大胆な目標か、利益の追求か価値観と目的の尊重か、といった二者択一を拒否する。そして、「 ANDの才能」を大切にする。これは逆説的な考え方で、 Aと Bの両方を同時に追求できるとする考え方である。

    会社の成功とは、あるアイデアの成功だと考える起業家や経営幹部が多いが、こう考えていると、そのアイデアが失敗した場合、会社まであきらめる可能性が高くなる。そのアイデアが運よく成功した場合、そのアイデアにほれこんでしまい、会社が別の方向に進むべき時期がきても、そのアイデアに固執しすぎる可能性が高くなる。しかし、究極の作品は会社であり、あるアイデアを実現することでも、市場の機会をとらえることでもないと見ているのなら、善し悪しは別にして、ひとつのアイデアにこだわることなく、長く続くすばらしい組織をつくりあげることを目指して、ねばり抜くことができる。

    時を告げるために使う時間を減らし、時計をつくるために使う時間を増やすべきである。  

    ウェルチは生え抜きであり、 G Eの製品である。そのウェルチが G Eを変えた。

    ビジョナリー・カンパニーの草創期の重要な経営者は、指導者としてのスタイルに関係なく、比較対象企業の経営者より組織志向が強かった。事実、調査が進むにつれて、「指導者」という言葉がしだいにしっくりしなくなり、「建築家」や「時計をつくる人」という言葉を使うようになった(二つ目の重要な違いは、つくる時計の種類だが、これについてはのちに触れる)。以下に示す対照的な組み合わせを見れば、建築家のような方法、つまり、時計をつくる方法という言葉の意味がさらにはっきりするだろう。

    「ORの抑圧」とは、逆説的な考えは簡単に受け入れず、一見矛盾する力や考え方は同時に追求できないとする理性的な見方である。
    「 ORの抑圧」に屈していると、ものごとは Aか Bのどちらかでなければならず、 Aと Bの両方というわけにはいかないと考える。

    「ORの抑圧」に屈することなく、「 ANDの才能」によって、自由にものごとを考える。「 ANDの才能」とは、さまざまな側面の両極にあるものを同時に追求する能力である。 Aか Bのどちらかを選ぶのではなく、 Aと Bの両方を手に入れる方法を見つけ出すのだ。

    「バランス」とは、中間点をとり、五十対五十にし、半々にすることだ。
    ビジョナリー・カンパニーは、たとえば、短期と長期のバランスをとろうとはしない。
    短期的に大きな成果をあげ、かつ、長期的にも大きな成果をあげようとする。
    ビジョナリー・カンパニーは、理想主義と収益性のバランスをとろうとしているわけではない。
    高い理想を掲げ、かつ、高い収益性を追求する。
    ビジョナリー・カンパニーは、揺るぎない基本理念を守る方針と、力強い変化と前進を促す方針のバランスをとろうとしているわけではない。
    その両方を徹底させる。

    カネ儲けというのは、会社が存在していることの結果としては重要であるが、われわれはもっと深く考えて、われわれが存在している真の理由を見つけ出さなければならない」。
    ビジョナリー・カンパニーは、これと同様に問いかけて、目的をつかんでいる。  
    目的は、まったく独自のものである必要はない。ふたつの企業が、似通った目的を持っていても不思議ではない。これは基本的価値観として、二つの会社が誠実さを揺るぎない信念として掲げていても不思議ではないのと同じだ。目的の最大の役割は、指針となり、活力を与えることであって、ほかの企業との違いを明らかにすることである必要はない。

    マリオットは、 A& Wルートビアー・スタンドから、食品チェーンへ、機内食サービスへ、ホテルへと発展し、二十一世紀も未知の世界に向かっていくだろうが、「自宅から離れている人たちが、友人に囲まれ、心から歓迎されていると感じられるようにする」基本的な任務を捨て去ることは、絶対にない。

    ソニーは、炊飯器や粗雑な電気座布団から、テープレコーダー、トランジスター・ラジオ、トリニトロン・カラーテレビ、家庭用ビデオ、ウォークマン、ロボット・システムへと発展し、二十一世紀も未知の世界に向かっていくだろうが、「〔日本の〕文化向上のために」技術革新を応用する真の喜びを感じる基本的な目的の追求が終わることは、絶対にない。

    ビジョナリー・カンパニーには、胸がおどるような新しい事業分野へと発展しながら、基本的な目的を指針として守る能力があり、その能力を発揮しているのだ。

    サム・ウォルトンはこう指摘している。「一度成功したからといって、それを続けていてはいけない。周囲の状況は常に変化しているからだ。成功するためには、その変化の一歩先をいく必要がある」。

    時間の経過とともに、文化の規範は変わる。戦略は変わる。製品ラインは変わる。目標は変わる。能力は変わる。業務方針は変わる。組織構造は変わる。報酬体系は変わる。あらゆるものが変わらなければならない。その中でただひとつ、変えてはならないものがある。それが基本理念である。少なくともビジョナリー・カンパニーになりたいのであれば、基本理念だけは変えてはならない。

    概念とは、「基本理念を維持しながら、進歩を促す」であり、これこそが、ビジョナリー・カンパニーの真髄である。

    進歩を求める内部の力があるからだ。ビジョナリー・カンパニーは、進歩し、向上し、新たな可能性を切り開こうとするとき、外部の理由を必要としない。

    ビジョナリー・カンパニーは基本理念を持ち、進歩への意欲を持っている。しかし、ただそれだけではなく、基本理念を維持し、進歩を促す具体的な仕組みも整えている。

    ボーイングはその典型とも言えるが、ビジョナリー・カンパニーは進歩を促す強力な仕組みとして、ときとして大胆な目標を掲げる。このような目標を、わたしたちは社運を賭けた大胆な目標( Big Hairy Audacious Goals)の頭文字をとって、 BHAGと呼ぶことにした。これは、進歩を促す唯一の方法ではないし、ビジョナリー・カンパニーのすべてがよく使っているわけでもない

    第一に、これは軽視すべきでない点だが、女性向けに販売していたがほとんど知られていなかったマルボロが、位置付けを一般向けの商品に変え、カウボーイをあしらったデザインで大成功を収めるようになる。そして第二に、フィリップ・モリスには目標になる相手がいた。

    しかし、皮肉なもので、自動車を大衆の手に届けるという大胆な目標を達成したとき、フォードは新たな BHAGを設定せず、自己満足に陥って、 GMがフォードを追い抜くというやはり大胆な目標を掲げてそれを達成するのを、なすすべなく見守るようになった。この点から、 BHAGが組織にとって有益なのは、それが達成されていない間だけであることを強調しておくべきだろう。

    BHAGと呼べるのは、その目標を達成する決意がきわめて固い場合だけである。

    基本理念の章でも見てきたように、企業がきわめて未来志向の動きをとるのは、収益性を最大限に高めること以外の点に事業の究極的な目標があると見ているときなのである。

    最大の違いは、……任務を定め、適切なターゲットを設定していることにある。技術者に完全な自由を与えている企業が多いが、当社ではそうしていない。目的を決め、具体的ではっきりしたターゲットを決め、それを達成するために必要なチームをつくる。井深会長は、ターゲットを決めて研究をはじめたら、絶対にあきらめるなと教えている。この教えが、ソニーの研究開発陣全体に浸透している。

    ・ BHAGはきわめて明確で説得力があり、説明する必要もないほどでなければならない。 BHAGは目標であり(たとえば、登るべき山や、宇宙旅行の目的地としての月のようなもので)、「声明」ではないことを忘れてはならない。それで組織内に活力がみなぎらないのであれば、それは B H A Gではない。  
    ・ BHAGは気楽に達成できるようなものであってはならない。 IBM 360や、ボーイング 747のように、組織内の人々が、なんとか達成できるだろうが、それには英雄的な努力とある程度の幸運が必要だと思えるものでなければならない。  
    ・ BHAGはきわめて大胆で、それ自体が興奮を呼び起こすものでなければならず、シティ・バンクやウォルマートの例にみられるように、達成する前に組織の指導者が去ったとしても、進歩を促し続けるものでなければならない。  
    ・ BHAGには、それを達成したのち、「目標達成症候群」にかかって組織の動きが止まり、停滞する危険がつきまとっている。フォードが一九二〇年代に陥ったこの問題を避けるには、次の BHAGを準備しておくべきだ。また、 BHAG以外にも、進歩を促す方法を持っておくべきである。  
    ・最後に、もっとも重要な点として、 BHAGは会社の基本理念に沿ったものでなければならない。

     経営者としてとりわけ重要と考える責任のひとつは、有能な経営陣が継続するようにすることである。われわれは常に、いつでも後を継げる有能な候補者を用意し、とくに優秀な候補者のために移行研修制度を設け、〔後継計画について〕きわめてオープンにすることで、成功を収めてきた。……経営陣の継続性はきわめて重要だとわれわれは考えている。

    ジョーンズは第一の段階として、「 CEO引き継ぎの道筋」という文書をつくった。一九七四年、つまり、ウェルチが CEOになる七年前のことである。同社の経営人材委員会の全面的な支援を受けて、ジョーンズは二年間をかけて、当初、生え抜きばかり九十六人にのぼった候補者を十二人に絞り込み、次に、ウェルチらの六人まで絞り込んだ。この六人をテストし、見きわめるために、全員を「事業部門責任者」にし、経営委員会の直属にした。それから三年間、ジョーンズは徐々に的を絞っていき、候補者に厳しい課題を与え、面接し、エッセー・コンテストを行い、評価していった。この過程のひとつに、「飛行機事故問題」があり、ジョーンズが候補者のひとりひとりに同じ質問をした。「きみとわたしが社用機に乗っていて、墜落したとしよう。ふたりとも死亡したら、だれをゼネラル・エレクトリックの会長にすればいいのか」(ジョーンズはこの方法を、前任者のフレッド・ボーチから学んでいる)。このように息切れしそうな耐久レースで厳しい道のりを走り抜き、後継者の座を獲得したのがウェルチであった。最後まで残った候補者も、 GTE、ラバーメード、アポロ・コンピューター、 RCAなどの社長や CEOになっている。ついでながら、アメリカ企業の経営者のなかには、どの企業の出身者よりも G E出身者が多い。

     ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業よりはるかに、社内の人材を育成し、昇進させ、経営者としての資質を持った人材を注意深く選択している。後継者の育成を、基本理念を維持する努力の柱にしている。

    デプリーは会社の性格を守り、それを次の世代に伝えていくうえで、決定的な役割を果たした。デプリーは、プロクター&ギャンブルが株式会社になった一八九〇年からでは、わずか三代目の CEOであり、前任者の二人を知っていて、二人から学んできた。そして、自分のあとに CEOになった四人を知っていて、四人を教える役割を担った。わたしもその一人であり、株式会社になってからほぼ百年で、わずか七人目の CEOになった。

    モトローラはこの「執行室」制度を経営トップだけでなく、中間管理職のレベルにまで広げ、通常、二人か三人のチームで管理にあたる体制をとって、会社全体で経営幹部を育成し、経営の継続性を保証する仕組みの中心にしている。

    ディズニーの事例から、重要な教訓を学べる。経営者を外部から招かなければならなくなった場合には、基本理念にぴったり合った候補者を探すべきなのだ。そういう人物なら、経営のスタイルは違っていても、基本的な価値観を心から信じているだろう。

    ビジョナリー・カンパニーでは、もっとも大切なことは、「どこまでうまくいっているのか」でも、「どうすればもっとうまくやれるのか」でも、「競争に対応するために、どこまでやらなければならないのか」でもない。もっとも大切な問いは、「明日にはどうすれば、今日よりうまくやれるのか」である。ビジョナリー・カンパニーでは、このように問いかける仕組みをつくっており、毎日の習慣にして考え、行動している。これら企業がすばらしい行動をとり、実績をあげているのは、最終目標を達成しているからというより、常に改善を進め、将来のために投資する終わりのない過程の結果、自然に成果が生まれてくるからなのである。

    ビジョナリー・カンパニーが飛び抜けた地位を獲得しているのは、将来を見通す力が優れているからでも、成功のための特別な「秘密」があるからでもなく、主に、自分自身に対する要求がきわめて高いという単純な事実のためなのである。

    世の中でいちばん大切なものは、自己を律することである。自己を律することがなければ、人格は形成されない。人格が形成されなければ、進歩はない。……逆境は成長への機会になる。そして、なんのために働くのかで、成果は変わってくる。問題があり、それを克服できれば、人格が養われ、成功をもたらす質を獲得できる。

    ここまで読んで、ビジョナリー・カンパニーというのは、安心のできる職場ではないという印象を持ったのではないだろうか。まさにその通り、安心できる職場ではないのだ。    
    安心感は、ビジョナリー・カンパニーにとっての目標ではない。それどころか、ビジョナリー・カンパニーは不安感をつくり出し(言い換えれば、自己満足に陥らないようにし)、それによって外部の世界に強いられる前に変化し、改善するよう促す強力な仕組みを設けている。

    比較対象企業ではどうだろうか。今回の調査では、ビジョナリー・カンパニーと同じ程度に不安感を生み出す仕組みをつくっていることを示す証拠は見つからなかった。設立以来、一貫して、厳しく自己を律している企業はなかった。逆に、比較対象企業のうちいくつかは、意識的に楽な道を選び、ときとして、長期的な将来を犠牲にして、短期的な利益を追求している。

    ビジョナリー・カンパニーで「長期」というのは、五年や十年を意味しているわけではない。何十年かを意味しており、五十年を意味していることが多い。しかし同時に、長期的な視野を口実に、短期的な利益の追求の手を緩めたりはしない。

    ビジョナリー・カンパニーは比較対象企業に比べて、売上高に対する設備投資の比率が一貫して高いことがわかった(十五組(*)のうち十三組でこう言える)。
    また、配当性向が低く、毎年の利益のうち、会社に留保する部分の比率が高い(十五組(*)のうち十二組でそうであり、一組は差がなかった)。

    J・ウィラード・マリオット・ジュニアは、かなり質素な暮らしぶりであり、本人の言葉を借りれば「モルモン教の勤労観」に導かれて、週に七十時間働き、自社の施設を年に二百カ所訪問し、ほかの経営幹部にも同じように各地を飛び回るよう求めていた。  
    もっと重要な点は、常に進歩を求める経営者の意向が活かされるように、会社組織のなかに具体的な仕組みをつくっていったことだ。この時期のマリオットにみられる進歩を促す仕組みのうち、ハワード・ジョンソンにはなかったものをあげていこう。

    ビジョナリー・カンパニーの真髄は、基本理念と進歩への意欲を、組織のすみずみにまで浸透させていることにある。目標、戦略、方針、過程、企業文化、経営陣の行動、オフィス・レイアウト、給与体系、会計システム、職務計画など、企業の動きのすべてに浸透させていることにある。

    「一貫性」というのは、基本理念と目標とする進歩のために、会社の動きのすべての部分が協力し合っていることを意味する(基本理念と進歩をビジョンと言い換えてもいい。
    ビジョンとは、長期にわたって維持される基本理念と、将来の理想に向けた進歩の二つの組み合わせだとわたしたちは考えている)。一貫性がとくに保たれている以下の三社の例を考えてみよう。

    全体像を描く  
    フォード、メルク、 HPが細かな手段を積み重ねてきたことを読んで、圧倒される思いがしたのではないだろうか。まさにそうで、この点こそが重要な指針になる。    
    ビジョナリー・カンパニーは基本理念を維持し、進歩を促すために、ひとつの制度、ひとつの戦略、ひとつの戦術、ひとつの仕組み、ひとつの文化規範、ひとつの象徴的な動き、 CEOの一回の発言に頼ったりはしない。
    重要なのは、これらすべてを繰り返すことである。  

    重要なのは、驚くほど広範囲に、驚くほどの一貫性を、長期にわたって保っていくことである。ビジョナリー・カンパニーになるには、圧倒的とも言えそうな数のシグナルと行動によって、常に基本理念を強化し、進歩を促していくことが必要である。

    二  小さなことにこだわる  
    従業員は日々の仕事で、「大きな全体像」に取り組んでいるわけではない。会社とその事業のなかの、ごくごく小さな細部に取り組んでいるのだ。
    大きな全体像が役に立たないと言うのではない。そうではなく、従業員に強い印象を与え、力強いシグナルを送るのは、ごく小さなことであり、この点を確認しておくべきなのだ。

    ビジョナリー・カンパニーはいくつもの仕組みや過程をばらばらにつくっているわけではない。それぞれが互いを強化し合い、全体として強力な連続パンチになるように、仕組みや過程を集中している。いくつもの要素が相乗効果を持ち、連携し合うようにしている。

    四  流行に逆らっても、自分自身の流れに従う  
    メルクと HPが経営の常識に逆らって、自らの立場を守り抜いたことを考えてみるべきだ。
    一貫性というのは何よりもまず、自分自身の方向感覚に従うことを意味し、外部の世界の標準や慣行、慣習、力、トレンド、気まぐれ、流行、はやり言葉に押し流されないことを意味する。

    正しい問いの立て方は、「これはよい方法なのか」ではなく、「この方法は当社に合っているのか、当社の基本理念と理想に合っているのか」である。

    五  矛盾をなくす  
    たったいま、自分の会社を見わたしてみると、基本理念との一貫性がとれていなかったり、進歩を妨げているものが少なくとも十以上は見つかるはずだ。
    こうした「不適切な」ものが、どこからともなく入り込んでいるのである。
    報奨制度は基本的価値観と矛盾する行動に報いるものになっていないだろうか。組織構造は進歩を妨げるものになっていないだろうか。目標と戦略は基本的な目的と矛盾したものになっていないだろうか。会社の方針は変化と改善を禁ずるものになっていないだろうか。オフィスやビルのレイアウトは、進歩を妨げるものになっていないだろうか。

    ビジョナリー・カンパニーになるためには、
    基本理念がなくてはならない。
    また、進歩への意欲を常に維持しなければならない。
    そして、もうひとつ、基本理念を維持し、進歩を促すように、すべての要素に一貫性がとれた組織でなければならない。
    以上の三点は、どのビジョナリー・カンパニーにも言える一般的な原則である。


    一  時を告げる予言者になるな。時計をつくる設計者になれ。  
    二  「 ANDの才能」を重視しよう。  
    三  基本理念を維持し、進歩を促す。  
    四  一貫性を追求しよう。


    最後に、たぶんもっとも重要な点として、
    社会のなかで重要な役割を担う伝統ある機関としての会社に、
    常に心からの敬意を払って自分の仕事に取り組むことになるだろう。
    会社は、政府組織や伝統ある大学と変わらぬほど、
    大切にし、関心を向けるべきものなのだ。
    この世界で、とくに優れた仕事のうちかなりの部分は、組織に力によって、
    共通の理念のために多数の人たちが協力する集団の力によって、
    成し遂げられているのだから。

  • ○ビジョナリーカンパニーとは
    * 業界で卓越した企業である
    * 見識のある経営者や企業幹部の間で広く尊敬されている
    * 私たちが暮らした街に消えることのない足跡を残している
    * CEOが世代交代している
    * 当社の主力商品のライフサイクルを超えて繁栄している
    * 1950年以前に設立されている

    ○ビジョナリーカンパニーはこれまで困難を乗り越えてきた。
    ・ビジョナリーカンパニーの優れているところは回復力が抜群であること

    12の崩れた神話

    1.すばらしい会社を始めるには素晴らしいアイデアが必要である
    ビジョナリーカンパニーはスタートでは遅れをとるが長距離レースには勝つことが多い。

    ・時を告げるのではなく、時計を作る
    仕組み、組織、思想をつくることが重要

    ・最高の製品があるから最高の組織になるのではなく、最高の組織があるから最高の製品が生まれる。組織に作りに時間を費やすべし。

    2.ビジョナリーカンパニーにはビジョンを持った偉大なカリスマ的指導者が必要である
    偉大な指導者になることよりも長く続く組織を作り出すことに力を注いだ。

    3.特に成功している企業は利益の追求を最大の目的としている、
    利益の追求だけでなく基本理念も同じように大切にされている。その結果、ビジョナリーカンパニーの方が利益を上げている。

    4.ビジョナリーカンパニーの共通した正しい基本的価値観がある。
    理念に正解は無い。理念をいかに深く信じているかそして会社の一挙一動にいかに一貫して理念ざ実践され息づき、現れているかが重要。

    基本的理念は5-6個以下が良い。
    これはあくまで基本的であるからだ。

    5.変わらない点は変わり続けることだけである。
    基本理念が変わる事は多くはないが事業内容が変わる事は多くある。

    6.優良企業は危険を犯さない
    胸躍るような大冒険だからこそ人を引きつけられる気になる前進への勢いが生まれる。

    7.ビジョナリーカンパニーは誰にとっても素晴らしい職場である。
    基本理念と高い要求にぴったりと会う者にとってだけ素晴らしい職場である。ある意味カルト的。

    8.大きく成功している企業は緻密で複雑な戦略を立てて最善の動きを取る。
    うまくいった間の中にも偶然によって生まれたものが多くある。大量のものを試しうまくいったものを残すと言う方針。ダーウィンの進化論にもあるように強いものが残るのではなく変化し続けるものが残る。

    9.根本的な変化を促すためには社会からCEOを迎えるべきだ。
    根本的な変化と斬新なアイデアは社内から生まれないと言う一般常識は何度も繰り返し崩されている。

    10.最も成功している企業は競争に勝つことを第一に考えている。
    ビジョナリーカンパニーは自らに勝つことを第一に考えている。昨日より成長しているか。

    11. 2つの相反する事は同時に獲得することができない。
    ORではなくAND。

    12.ビジョナリーカンパニーになるのは主に経営者が先見的な発言をしているからだ。
    基本的理念を生かすために何千もの手段を使う終わりのない過程をとっており、これはほんの第一歩に過ぎない。

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著者プロフィール

『ビジョナリー・カンパニー 時代を超える生存の原則』(Built to Last、ジェリー・ポラスとの共著)をはじめとする世界で1000万部超のロングセラー『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの著者。米コロラド州ボールダーの研究ラボを拠点に四半世紀以上にわたって偉大な企業を研究、経営者から絶大な支持を集める。2017年にはフォーブス誌の『現代の経営学者100人』にも選出された。著書に『ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則』(Good to Great)、『ビジョナリー・カンパニー3 衰退の五段階』(How the Mighty Fall)、『ビジョナリー・カンパニー4 自分の意思で偉大になる』(Great by Choice、モートン・ハンセンとの共著)。

「2021年 『ビジョナリー・カンパニーZERO』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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