ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則

制作 : 山岡洋一 
  • 日経BP社
3.87
  • (676)
  • (567)
  • (816)
  • (44)
  • (15)
本棚登録 : 6782
レビュー : 560
  • Amazon.co.jp ・本 (475ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784822740313

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
  • ・長い年月に渡って繁栄を続けるのはどのような会社なのか?
    ・「理念を持ってそれを貫く」「柔軟かつ変化に対応する組織を作る」「創業者だけでなく未来の経営陣や従業員の全てが熱狂的になる」「現状に一切の満足と妥協をしない」などの特徴があげられる。
    ・本書で取り上げられているが2000年代以降に凋落してした企業(ソニーなど)は、それまでと直近10年間の違いを考えるのも面白い。

  • 少し古い本なので現実とそぐわないところがあるかもしれません。

    今までのビジョナリーカンパニーというのは宗教のような側面がたぶんにある、ということがわかった。

    理念は大事だが、往々にして排他的になりがち。
    最近はやりのダイバーシティを考え方、行動、働き方にも当てはめて、個々人のぶれの範囲内で会社理念に沿った仕事ができるような企業が増えれば、そのような働き方を社会的、経済的に許容できるような社会になればと思う。

    ベーシックインカムには何となく期待している。

    払ってもいい金額:1300円(上梓から年月が経っているため)

  • ビジョナリーカンパニーとは何か?
    サンプリングの条件設定として、単に成功しているとか、長続きしているといっただけではなく、その業界で長期にわたって超一流といわれる地位を確立している会社としている。
    著者は18社を選んで、同業種のナンバー2の会社と比較し、その違いを分析して、超一流企業の条件を洗い出している。最終的に、言っているのは次の4点。

    1.時を告げる予言者になるな。時計を作る設計者になれ。
    2.「ANDの才能」を重視しよう。
    3.基本理念を維持し、進歩を促す。
    4.一貫性を追求しよう。

    噛み砕いていえば、1.はカリスマ指導者に頼るな、ということ。特別な才能を持った経営者が在任中に業績を伸ばしても、その人がいなくなったら組織がガタガタになるのではビジョナリーカンパニーとはなり得ない。特別な才能で時を言い当てるのではなく、だれもが使える時計(組織・仕組み)を作ることに専念すべきということ。

    2.は、ビジョナリーカンパニーでは、「利益を超えた目的」と「現実的な利益」といった、一見相反する目標を同時に追及しているということ。要は、目的か利益かといった「OR」ではなく、目的も利益もという「AND」を追求している。ビジョナリーカンパニーでは、二兎を追って二兎を得ているということ。

    3.は、あくまでも基本理念にこだわることの重要性。時代や社会の環境が変化して、組織がそれに合わせて進化していっても、まるで遺伝子のように、その基本理念自体は変わらないということ。

    4.は、ことばの通りだが、いくら美しい基本理念を持っていても、実際の経営の場面で、それの精神が一貫して実現されていなければビジョナリーカンパニーとはなり得ないということ。

    この他にも、BHAG(Big Hairy Audacious Goals)を設定すること、すなわち、安定志向ではなく、社運を賭けた大胆な目標を掲げること。カルトのような文化をもち、基本理念に則った企業文化を形成すること。環境の変化に対応するために、ある程度の失敗は認め、数多くの試みから適者生存するものを作り出すこと。経営トップには生え抜きを据えること。以上のようなことが、例に挙げた18社に共通する傾向だったという。

    この中で一番困難なことが、一貫して理念を尊重しながら、環境の変化に合わせて事業を適応させていくことだと思う。そういった能力をもった組織を作るのに、多くのビジョナリーカンパニーが、トップの育成制度を設けているという指摘があった。それは、当然ながら経営を引き継ぐはるか以前から計画化されており、その中で、基本理念が継承され、次の世代、またその次の世代に受け継がれるように仕組化しているという点が、自社の弱点と照らし合わせて非常に興味深かった。

  • 企業人である以上、自分の会社をすばらしい会社にして、倒産の憂き目などに遭わないでほしいという想いは持っているはずである。市場の原則がここにあると知り、購入した。
    カリスマとか利益追求といったレベルではなく、確固たる企業理念、それを維持し続けながらも組織は常に激しく変化し続ける、到底達成できない目標を持ち、カルトのような文化を持っているのが原則であることが理解できた。
    上に行くに連れて必要になる考え方だと思うので、中間管理職としてこの考え方をしっかり踏襲して前進あるのみである。

  • これはやっぱり名著としか、言えないな。まずは読んでほしい。

    内容の素晴らしさは実際に読んでもらうとして、方法論とプレゼンテーションの素晴らしさについてだけコメントしたい。この本は、納得性のあるケースセレクション、インタビューや定量分析を組み合わせた調査設計の厳密性と言った点で、極めて高い学術的な基準をクリアーしていると同時に、本の全体の構成の分かりやすさ、そしてあまり学術的な書き方ではなく、生の経営者の言葉などを引用した生き生きとした文章になっている。きわめて、アメリカ的な実証科学と説得技術が高度に融合した本だと思う。

  • 以下の四点をしっかり肝に銘じておきたい。
    ・時を告げる預言者になるな。時計をつくる設計者になれ
    ・「AND の才能」を重視しよう
    ・基本理念を維持し、進歩を促す
    ・一貫性を追求しよう

  • 素晴らしい内容でした。もっと早く読めばよかった。
    経営に関係する人はもちろん、全てのビジネスマンにとっても有用な本です。

  • 会社とは何か、自らは何のために働くのか、どう働くのかを考えさせられる本。
    【引用】の文がすばらしい
    「失敗することがあっても、大きなことに取り組んで栄誉ある勝利を獲得するほうが、たいした苦労もない代わりにたいした喜びもない臆病者の群れに加わるより、はるかにいい。臆病者は、勝利も知らなければ、敗北も知らない灰色の生活を送っているのだから。」
    " ... his place shall never be with those cold and timid souls who knew neither victory nor defeat ... " Theodore Roosevelt

  • 経営者だけでなく組織のリーダーであれば必ず知っておいた方がよいことが多い。また必要な時期に読み直そう。また、ビジョナリーカンパニーはなぜ成功したのかの理由を、超成功企業と成功企業を比較しながら説明しているため説得力がある。

    ■基本理念を文書にしている p.119
    ・基本理念=基本的価値観+目標
    ・基本的価値観とは、組織にとって不可欠で不変の主義。いくつかの一般的な指導原理からなり、文化や経営手法と混同してはならず、利益の追求や目先の事情のために曲げてはならない。
    ・目標とは、単なるカネもうけを超えた会社の根本的な存在理由地平線の上に永遠に輝き続ける道しるべとなる星であり、個々の目標や事業戦略と混同してはならない

    ■基本理念を維持し、進歩を促す p.146

    ■社運をかけた大胆な目標 p.155
    BANGは人々の意欲を引き出す。人々の心に訴え、心を動かす。具体的で、わくわくさせられ、焦点が絞られている。だれでもすぐに理解でき、くどくど説明する必要はない。

    ■カルトのような文化 p.203
    先見性とは、やさしさではなく、自由奔放を許すことでもなかった。事実はまったく逆であった。ビジョナリーカンパニーは自分たちの性格、存在意義、達成すべきことをはっきりさせているので、自社の厳しい基準に合わない社員や合わせようとしない社員が働ける余地は少なくなる傾向がある。

    ■大量のものを試して、上手くいったものを残す p.249
    システムができあがった主因は、経営の天才が戦略計画を立てたことにあるわけはない。変異と選択という進化の過程にこそある。繁殖し、変異し、強いものが生き残り、弱いものが死に絶えた結果なのである。

  •  読み応えのある本だった。つまり、読むのに時間がかかった。それでも、手に取り、ページをめくる価値は十分にある。経営に対する考え方が変わった。
     実在するいくつもの企業を分析し、そこから時代を超えて生き残る企業の条件を導き出している。P&G、ウォルマート、3Mなどが登場する。「カリスマ的な指導者は必要ない」「無謀としか思えない戦略が有効な時がある」「基本理念を堅持すれば、あとは柔軟に変化させてよい」など、ぶっ飛んだことが書いてあるので最初は驚くが、読み進めていくうちに納得出来る。重要そうな所が多過ぎて、大量に線を引いてしまった。

ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則のその他の作品

ジム・コリンズの作品

ツイートする