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- Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
- / ISBN・EAN: 9784826219181
感想・レビュー・書評
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八木重吉は明治31年生まれ、昭和2年に30歳で没。その短い生涯の中で詩作をしていた6年の間に、2400編前後もの詩を残したとされている。敬虔なクリスチャンで詩を詠むことが信仰と結びついていたようで、素朴だが一途にキリストを信じる気持ちや妻子への思い、病の苦しみ、世の人々への慈しみが切々と綴られている。
同世代の他の詩人と比べて知名度は低いが、2013年に出版された木皿泉の『昨夜のカレー、明日のパン』(2014年本屋大賞2位、NHKドラマ化)の中で「うつくしいもの」という詩が引用されたことで一躍脚光を浴びた。大正14年に発表された詩でありながら、殺伐とした現代を生きる私たちの心に深く突き刺さる。
うつくしいもの
わたしみずからのなかでもいい
わたしの外の せかいでもいい
どこにか「ほんとうに 美しいもの」は ないのか
それが 敵であっても かまわない
及びがたくても よい
ただ 在るということが 分りさえすれば
ああ ひさしくも これを追うに つかれたこころ
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冬の詩がお気に入り。
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単語です
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