「バカの壁」をぶち壊せ!

  • ビジネス社
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本棚登録 : 103
レビュー : 10
  • Amazon.co.jp ・本 (238ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828410654

作品紹介・あらすじ

政府の経済統計、マスコミの情報、学者の学説を信じるな!世の中の裏も表も知り尽くす2人が語るバカにならないための正しい情報の読み方。

感想・レビュー・書評

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    ユダヤ人の歴史を振り返ってみると、古くはトルコのイスタンブール、そしてオーストリアのウィーン、オランダのアムステルダム、イギリスのロンドン、一番最近ではアメリカのニューヨークと、その時代、その時代の中心地を渡り歩いてきました。西へ西へと移動してきたのですから、次は日本に来る。一度、ユダヤ人に聞いたことがあったのですが、「そろそろ行きますよ。でも、その前に揺さぶって、それから買い叩きます」と言っていましたけど、見事にその通りになった。(日下) 71
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    人間は変わるものだという前提があるから、契約が成り立つ。人間が変わらなくなったら契約はいらないはずです。(養老)アメリカへ行って日本のマンガ、アニメを地方のテレビ局へコツコツと足で売り歩いて今日を築いた人の話ですが、向こうの人は、「日本のマンガ、アニメは主人公が年を取って変化するのが良くない」と言ったそうです。人格固定社会の考えですね。(日下) 81
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    生身の人間は情報じゃありません。不定形で、非常に変わりやすく、不潔で、不気味なものです。そういうものは医者ではなく、看護師が扱うことになっています。ところが、看護師の世界も看護学という学問になってきました。(…)手が汚れなくて清潔ですから、みんな情報医療のほうに行ってしまう。やはり人間はどうしても安きにつくんです。生身の人間を直に見たら、面倒くさくてしようがない。(養老) 88
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    自分の実力を知れと言いたい。日本にはソ連を崩壊に追い込んだくらいの力があるんです。(日下) 167
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  • エッセンスは以下の通り。
    今後、ユーロの時代が来る。
    マクロ経済は実態を反映していない。
    軍事力、石油エネルギーの裏付けがない通貨は力がない。
    肺がんはたばこよりも大気汚染の影響だ。
    マクロ経済は需要はあるが、資金がない時代の学問。今には合わない。
    統計も担当によって見方が違う。数%の誤差はある。
    役人に経済任せられない。なぜなら責任を負わないから。
    新聞を信じるな。
    ケインズは「供給が大きくなって、みんな満足すれば、経済学は死ぬ」
    国内で外国企業に負けない企業を育成することが大切。
    脳には入力と出力(体を動かす)大切。
    今後、土建時代は終わりイデオロギーの時代となる。たとえば仏教の時代とか。
    日本人は皆、参勤交代せよ。半年は仕事、半年はいなかで農業。

  • 僕はまだ理解力が不足し過ぎている、と実感させられた。

  • この本は一見ミリオンセラー「バカの壁」の姉妹本のようですが、実は結構違います。前半のほとんどを「マクロ経済学」の批判に費やしています。経済学部の自分としては、とてもおもしろかった。自分が勉強しているものを批判される気持ち良さ。批判内容の旨は、「マクロ経済学は、需要はいくらでもあったが金がないという時代の貧乏経済学。今のような供給過剰の時代になったら、通用しない」というもの。学問も理論も時代に対応していかないと腐敗するだけってことですね。良い教訓でした。

  • この本から、一番印象に残っていること。

    ・人間は変わる存在であるということ。
    ・情報は本来変わらないものであるということ。

    普通、人は、自己同一性を信じ、自分も変わらないし相手も変わらない、そういった部分を持っているが、細胞のレベルでも意識のレベルでも、昨日のものと今日のものでは違うものになっている。
    逆に情報は、発信された時点でフィックスされたものだ。情報に対し、常に変化しているように感じているのは、発信された情報事態がが変化しているのではなく、新たな情報が次々と生み出されているためそう錯覚しているだけなのだ。

    『実体は変わるのもだと認識しなければいけないのに、「私は私」という錯覚がいまだに支配している。それこそが意識がやっている詐欺なのです(養老)』

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著者プロフィール

養老孟司(ようろう たけし)
1937年、鎌倉生まれ。解剖学者。東京大学名誉教授。東京大学医学部を卒業後、解剖学教室に入る。1989年に『からだの見方』でサントリー学芸賞受賞。2003年に『バカの壁』(新潮社)で毎日出版文化賞特別賞を受賞。社会現象からアートまで、「ヒト」の心が引き起こすさまざまなテーマについて、脳科学や解剖学の見地から解説。その明快で説得力のある語りは、多くの読者の心を掴み続けている。

「2020年 『形を読む 生物の形態をめぐって』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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