楽しい読書生活: 本読みの達人による知的読書のすすめ

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  • ビジネス社
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  • Amazon.co.jp ・本 (231ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828413785

作品紹介・あらすじ

本は最高の食事、ネット情報はサプリメント。食事は楽しい、サプリは味気ない。知的生活の第一人者が語る読書家のための読書術決定版。

感想・レビュー・書評

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    著者、渡部昇一さん、どのような方か、ウィキペディアで、再確認しておきます。

    ---引用開始

    渡部 昇一(わたなべ しょういち、1930年〈昭和5年〉10月15日 - 2017年〈平成29年〉4月17日)は、日本の英語学者、評論家。上智大学名誉教授。専攻は英語文法史。学位はミュンスター大学(ヴェストファーレン・ヴィルヘルム大学)哲学博士。ミュンスター大学名誉哲学博士。公益財団法人日本財団評議員。

    ---引用終了

    86歳にて亡くなっています。


    本作の内容は、次のとおり。

    ---引用開始

    週間あたりの活字媒体読書時間は日本は約4時間と、対象30カ国中で29位です。世界平均は6.5時間でした。これはインターネットの普及により、読書時間がどんどん減ってきているからです。そこで、子ども時代から本を読むのが大好きで書庫まで建てた著者が、本の魅力も語りながら「読書」について語ります。

    ---引用終了


    本作の13ページに、次のように書かれています。

    ---引用開始

    私は子供時代から本を読むことが好きでした。もちろんいまでも大好きです。ですから最近も「老いの愚」を発揮して、若いころから集めてきた本を全部ズラッと並べ、わが蔵書すべてに対面してから死にたいと考えたので、大きな借金をしてまで新しい書庫を建てました。広さは百坪ぐらい(百平方メートルではありません)。七十七歳(喜寿)にもなってなんという「愚」であろうかと、われながら情けなくなるような思いがこみ上げてくることが無くもありません。

    ---引用終了

    著者が、高齢になって書庫を建てたということは、どこかで読んで、知っていました。
    最初にその記事を読んだ時は、何で今更~と思ったものですが、今は、死ぬ前に、好きなことをするのはありだなあ、と思います。
    それだけ、私が歳を重ねたということでしょうか。

  • 渡辺昇一さんの歩んできた書物との付き合い方。ときどきこのような本を読むことで、読書との付き合い方を見直しします。

  • フォトリーディング&高速リーディング。
    以後熟読。
    3時間ほどで読了。ビジネス書などではなく古典を読みたくなった。

    音読の効用は他の本意もあったのを思いだした。コミュニケーションスキルが向上するとあった。本書にも人間の喉という期間を使うので、感性が磨かれると主張されていた。著者も英文を毎日音読している(2-3ページ)とのこと。また暗記にも挑戦し続けていると書いてあった。私も暗唱聖句を再びはじめようかと思った。

    小説は再読で感動しなくなることはあっても、和歌や詩は別といっている。「永遠のいのちを持っている」という記述には失笑したが、いいたいことは分る。キリスト者の意識無し。進化論を当然のこととしているし、仏陀がどうだとも書いてあった。そこはがっかり。

  • 読書は「精神の食べ物」である マンガでもいいから本に親しむ 本は買うべし 読書のスピードは本次第 読書は最も人間的な営みである 読書で知った「新しい世界」  刀の目利きになるいちばん確実な方法は、自分の所有物として持ってみる わたしを離さないで 人間この未知なるもの 人生、報われる生き方、日の名残りを予約

  • 昔から読ませてもらっている渡部氏の読書論について書かれた本です、蔵書されている本の質及び量に脱帽の感で、知的生活をされている渡部氏の日常生活を垣間見ることができた気分です。蔵書を保存するために100坪の家(倉庫)を建てられたとか、私はそれについては当分の間は真似が出来ないので、読んだ本を近くの図書館に寄付してそこで保存してもらおうと思っています。

    百科事典を初版から改定される毎に全セット揃えているとのことでしたが、その種の本は時代背景により、解説される内容が異なったり削除されたりするために、全ての版を保存しておく必要性を初めて認識できました。最後に無人島に持っていく10冊が挙げられていましたが、どの本も何度読み返しても味が出る本のように思います。私も、そろそろ何度でも読みたくなる10冊を選ぶ準備をしたいと思いました。

    以下はためになったポイントです。

    ・グレープフルーツを食べてビタミンCを摂取するのと、サプリメントで摂取することの差が、読書とインターネット情報の差に相当する(p14)

    ・絵であれば見ればすぐイメージできるが、文字は自分の頭のなかで作る必要がある、これは自分の好きなように空想力の翼を広げることができることを意味する(p28)

    ・愛読書とは、繰り返し読む本のこと、それがわかればその人がどんな人かを言い当てることができる(p74)

    ・愛読書の作り方は、面白いと感じた本を、1年後に読み返して再度面白かったものを候補にする(p75)

    ・本を読むスピードは本次第である、早く読める本もあれば、ゆっくり読まざるを得ない本もある(p102)

    ・言語の3要素は、1)子音と母音を自由に組合わせられる、2)音と意味のあいだには必ずしも必然的な関係がない、である(p119)

    ・戦前の日本にあって重要な地位を占めていた人たち20万人以上の人たちを公職から追放して一切の発言を封じ、それ代わって左翼的な人物を後釜にすえた、これを「公職追放令」という(p127)

    ・戦前大学を追放された人たちが、戦後は大学に復帰して総長や重要な地位を占めた(p133)

    ・戦前のイギリスに世界に誇れるべきものとして、1)ブリタニカ百科事典、2)大英人名辞典、3)オックスフォード英語辞典、である(p180)

    ・小説は社会を映す、つまり、源氏と平氏の戦いについて知ろうと思って歴史家が書いた本をいくら読んでも当時の人たちの心情は実感できない、平家物語を読むとそれがわかる(p205)

    ・滞在期間を1年間、10年間にわけて、無人島へ持っていく10冊を決めるのも面白い(p224)

  • 20100424

  • 参考になる部分

    ○読書メモの取り方
    ・普通の読書をする時はわざわざメモするのではなく、気づいたことを
    本の欄外に書く(重要な箇所に線を引く、○や◎をつけておく)

  • 色々わかるが....しんどそう。

  • この人の訳書を読んだことがあったので書店で目に付いて買ってしまった。「本は精神の食べ物」名言です。読書の習慣が国力にもなるという徹底した教養主義の渡部さんが読書の楽しさを語ります。音読の大切さや、若いうちの自己投資の重要性もよく伝わってくる。渡部さんが選ぶ名著10選は「さすが学者…。」という感じです。

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著者プロフィール

上智大学名誉教授。英語学、言語学専攻。1930年、山形県鶴岡市生まれ。1955年、上智大学大学院修士課程修了後、ドイツ・ミュンスター大学、イギリス・オックスフォード大学へ留学。ミュンスター大学における学位論文「英文法史」で発生期の英文法に関する研究を発表。ミュンスター大学より、1958年に哲学博士号(Dr.Phil.)、1994年に名誉哲学博士号(Dr.Phil.h.c.)を授与される。文明、歴史批評の分野でも幅広い活動を行ない、ベストセラーとなった『知的生活の技術』をはじめ、『日本そして日本人』『日本史から見た日本人』『アメリカ史の真実(監修)』など多数の著作、監修がある。2017年4月、逝去。

「2022年 『60歳からの人生を楽しむ技術〈新装版〉』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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