あと3年で、世界は江戸になる!-新「風流」経済学

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  • ビジネス社
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828414003

作品紹介・あらすじ

日本人は江戸時代という驚くべき平和な共生社会をつくっている。人口三〇〇〇万人という当時は世界最大級の規模でこれだけの平和で安定した国家をつくっていた。素直に見れば、日本は世界の最先進国である。過去の実績がそうだし、未来を拓く底力においても最先進国である。世界がこれから平和と共生の時代へと進むとすれば、日本はその模範である。アメリカ、中国、ロシアが対立して戦国時代へ逆戻りするとすれば、日本に江戸時代をよき先例として世界に教えねばならない。日下「日本学」の集大成。

感想・レビュー・書評

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  • 平和で豊かな世界の未来は「江戸」にあった!

    世界が平和と共生の時代へ進むのならば

    日本はその模範である。

    参勤交代で地方格差をなくそう。

    江戸に学んで治安をよくしたニューヨーク。


    日本人って、本当に素晴らしいなぁ。多くのことに

    共感しながら読みました。

    私たちはこんなに素晴らしい遺伝子に恵まれています。

    自信がふつふつとわいてきました。

  • 平和と繁栄が長く続く国の典型は、江戸時代と今の日本であると著者はいう。江戸時代と、ここ50年ほどに日本が築いてきた文化は、世界に受け入れられる普遍性がある。江戸時代に創造され流行した文化は現在に受け継がれ、そして世界の人々が憧れるものとなった。寿司、天ぷら、サムライ文化、和服などがそうだ。が、それだけではなく、現代日本のマンガやアニメ、JPOPなどにも、日本の伝統的な精神が反映され、それが世界に受け入れられている。

    世界が受け入れたオタクやカワイイといった言葉は、単なる表現ではなく、そこに日本人の精神性が反映されており、日本的な文化への憧れが含まれている。著者は、「自分で働く」「他人と協力する」「はかないものを愛する」「自由奔放に表現する」「宗教的な規制がない」「イデオロギーに縛られない」などの日本的な特質が日本マンガの底流に流れているという。近年、世界で放送されるアニメの70%から80%が日本製だともいわれ、そうした媒体を通して日本的なものがかなりの勢いで受け入れられていく現実がある。

    著者の予想によれば、工業国として登場したのち文化産業が栄えるには30〜40年のタイムラグがあるから、日本が今後、世界の最先端の文化国となるのは、2010年からだという。そのとき日本は、江戸的なものがより復興しているから、世界は「エドナイゼーション」に向かっていくだろうというのだ。

    確かに、フランスで10万人規模で毎年行われるJAPAN EXPOや、YouTubeなどで日本アニメに寄せられる世界規模の関心(コメントの多さ)などを考えると、著者の主張もあながち荒唐無稽とは思えない。日本人は、日本が世界でどれほど憧れられているかを知らなすぎる面がある。今、世界で日本文化についてどのようなことが起っているかを正確に把握しておくことは、今後の日本を考える上でも非常に大切である。

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著者プロフィール

1930年、兵庫県生まれ。三谷産業株式会社監査役。日本ラッド株式会社監査役。東京大学経済学部卒。日本長期信用銀行取締役、(社)ソフト化経済センター理事長を経て東京財団会長を務める。ソフト化・サービス化の時代をいち早く予見し、日本経済の名ナビゲーターとして活躍。未来予測の正確なことには定評がある。『いよいよ、日本の時代がやってきた!』 『日本人への遺言』(渡部昇一氏共著)『日本人への遺言partⅡ 「和の国のかたち」』(渡部昇一氏共著)『反核愚問』他多数有り。

「2018年 『「発想」の極意 人生80年の総括』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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