- Amazon.co.jp ・本 (118ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828415741
感想・レビュー・書評
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日本の政治家や官僚が、いかに軍事に疎いか、分かった。
有事に、いかに戦うか、準備してないと、平和は守れない。平和は、ただではない!詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
鳩山元総理が辞任の引き金になった普天間問題。
Fact & Figure で考えようという著者の意見で、事実とは何かと言う点から、沖縄の意味、アメリカ軍の沖縄の地政学的な意味から、いろいろな陰謀論などを廃して論を進めている。
やはり戦略がないのが、日本の真の姿なのかと思わされた。 -
2013/5
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さっくりと読めてしまう本。
普天間問題の何が肝なのか、改めて学ぶ。
小川さんの論旨は明快で、いかに私がマスコミの情報に踊らされていたか気付かされる。
ただ一つ難点を言えば、沖縄振興策についてだけは少し主張が弱いように感じた。 -
政権交代し普天間飛行場をどこに移転するのかについて迷走する中、そもそも普天間について知ろうと思い読んだ1冊です。
普天間飛行場ができた経緯や、返還合意に至った背景などの説明
アメリカ軍の説明や、普天間に展開する海兵隊の説明
などがコンパクトに展開されており、問題の前提を知る上で役立ちます。
また、解決策として、著者は、嘉手納統合やグアム移設はできない。県内の他の米軍基地エリア(キャンプ・ハンセン)に普天間と同レベルの飛行場を設置し、そこに移転すべきとの主張がなされています。
ただ、それは単に普天間だけに限らず、米軍基地の整理・統合・縮小に向けた最初の重要なステップと位置付け、「日米関係を壊すことなく、沖縄の軍事基地すべてを廃止する」ことを最終目標にしたロードマップを、日本政府がきちんと作り取り組んでいく必要を主張しています。
その取り組みに際しては
・米軍基地の返還と整理・統合・縮小のさらなる実現
・沖縄の経済的自立を可能とする抜本的振興策の立案
・アメリカの軍事的プレゼンスの維持
を十分に検討することが必要だとのことです。
普天間については、とにかく表紙の写真にある通り、飛行場周辺には民家、学校、公民館が張り付き危険な状態にあることから、まずは緊急の危険除去を行うことを訴えていました。本格的な移設先が決まるまでの間、固定翼機・ヘリそれぞれの仮の移駐先を決めて、まずは普天間を使わない状況(ただ、本格的な移設先が完成するまでは普天間飛行場自身は確保)にするべきだということでした。
返還合意は、自民党政権下、1996年になされたとはいえ、今や14年が経過しています。この責任として著者は、政治の不在、政治の無責任をあげていました。返還は合意したにもかかわらず、危険な状態はそのままに進んだのは、政治の不在、政治の無責任であるというのは、まさにその通りなんだと思います。
民主党政権に代わり、政治の過剰でこじれていくことに警鐘を鳴らし、その解決にために3つの条件と4つの作業を掲げ、これらを首相が沖縄県民に示した上で、県民に詫びて、県民の理解を得るように求めるべきとの見解が示されています。確かにそうだと思うですが、今やこじれすぎていて、恐らくこの手は手遅れの可能性が高いのではないかと思います。
<3つの条件>
①普天間からの危険性の除去
②日米地位協定の改定
③沖縄経済の活性化
<4つの作業>
①普天間飛行場の航空機を「仮の移駐先」に移動
②日米同盟はベターな選択であることを沖縄県民と確認
③沖縄が米軍基地問題を解決する条件を沖縄県民と確認
④普天間返還を突破口に、沖縄の未来を展望し、その自立を実現する構想を描き、本格的な移設先を決定
民主党がどういった結論を出すかは、今後の推移を見守るしかないのですが、普天間について報道の過熱ぶりに惑わされずに、一度冷静になって、現状や歴史、アメリカ軍の関係などを知る必要があると思います。