アメリカが暴発する! 大恐慌か超インフレだ

制作 : 朝倉慶  渡辺博文 
  • ビジネス社 (2012年9月28日発売)
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  • Amazon.co.jp ・本 (284ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828416809

作品紹介・あらすじ

経済を悪くしたのはFRBをはじめとした中央銀行と保護政策を進めた政府そのもの。ケインズ政策も中央銀行もない方がいい。目からうろこの処方箋がここにある。これこそが自由主義アメリカの原点である。資産を守り、国家破綻を防ぐ方法。

アメリカが暴発する! 大恐慌か超インフレだの感想・レビュー・書評

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  • 筆者は2008年のリ-マンショックを予言した事で有名になった方です。
    その筆者がリ-マンショックは序章でしかなく、アメリカの大崩壊はいずれやってくると断定しています。

    理由はアメリカの借金はもう返せる水準のレベルではない点。もうひとつは、FRBが不換紙幣のドルを刷りまくる悪策を取ることでドルの価値は下がり、いずれそれはアメリカが世界の準備通貨の発行者としての役割を失うことに繋がるからだと言う点です。作者は悪い中央銀行が存在するとき、不換紙幣は危険になる断言し、FRBを解散させることがまずは第一優先課題だと主張しています。

    私自身はこの話は対岸のアメリカの話とは思えません。国の借金が空前の水準に及んでいるは日本も同様ですし、日銀が金融緩和を行い円の価値を下げてようとしている点などはそのまま日本にも通用する話です。

    崩壊が避けられないのであれば、崩壊の備えをするしかなく、作者の意見を見る限りでは「金」への投資と、成長が見込みる「外国」への投資が最適と判断されるようです。
    筆者はリ-マンショック崩壊の話もメディアに叩かれながらも1年近く主張し続けた方でもあります。本書の内容もかなり大胆な意見が書かれていますが、少数派の考えるシナリオのひとつとして読んでみる価値はあるかと思います。

  • アメリカで財政の崖の問題が解決して小康状態を保っているのかどうかわかりませんが、アメリカのダウ平均が連日値上がりと続けていて、とうとう先週金曜日(2013.3.8)には、サブプライム直前頃までのレベルに回復したというニュースを見ました。

    日本においても円安と株高が進み、この数カ月で経済状況がかなり変化してきていることを肌で感じます。このまま順調にアメリカ経済が回復して成長していけば、サブプライム後から今に引き続いている、お金を市場に投入するFRBのやり方は成功とみなされて、日本の失敗?とともに歴史に刻まれていくことになると思います。私たちは、結果までを実況で見ることができる幸運に恵まれているのかもしれませんね。

    さて、この本はこのようなアメリカのやり方に警鐘を鳴らしているもので、政府までもがマネーゲームをしたきたツケがきてアメリカが爆発(大恐慌か超インフレ)になると解説しています。アメリカがそのようになれば、日本も影響も受けるのは必至で、それに対して私たちも準備をしておく必要がありますね。

    最後の章で、今後はどの国に投資すべきかについて書かれていますが、日本はコメントさえもされていなかったのは残念でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・筆者の解決策は、救済・政府借入・FRBによる金利操作やドル安への誘導をやめるということ、政府の支出を減らせば、本当に生産的な業界への税を減らすことができる(p5)

    ・2011年度のアメリカ政府の支出は、3.6兆ドル、歳入は2.3兆ドル、残りは借入による(p23)

    ・消費者の負債合計は 2.5兆ドル、クレジットカードの未決済残高は 0.789兆ドル、政府保証付き奨学金は 1兆ドルで、2011年に初めてクレジットカードの未決済残高を超えた、1世帯当たりの貯蓄額は0.7万ドル(p27)

    ・アメリカが過去で借金を多くしたのは生産設備に対して、今は消費するために借金しているのが特徴、2009年は国内総生産14兆ドルのうち 1.1兆ドルが設備投資、10年前は 9.4に対して 0.965兆ドル、割合は20%も落ちている(p29、36)

    ・国際貿易の真実は、アメリカは海外に商品を売らないで、米国債を売っ
    ている、アメリカから中国への輸出の多くは、石炭・鉄鉱石、中国は製品を輸出する(p33)

    ・FRBが意図的に金利を低く抑えていたので、住宅価格が上昇しただけでなく、借入金や負債も増加した(p35)

    ・貯蓄している人、借金がなく農場・金・資源等の実物資産に投資している人は、マネーサプライが縮小することで大きなメリットを受けるだろう(p50)

    ・28代大統領のウィルソンは、第一次世界大戦に参戦したときに、政府が戦時国債を売却することで資金を得られるように、法律を変更した(p56)

    ・住宅購入における最大の助成は、家を借りた時の家賃は控除できないが、住宅ローンの金利を控除して税金を安くすることにあるが、本当に恩恵を受けるのは、高いインフレ価格で住宅を売却できる売主のみ(p75、77)

    ・2004年に「健全かつ重要で政府から独立している」とされた「ファニーメイとフレディマック」は、2007年には救済不要と言われていたが、2008年後半には、税金で救済される必要ありと言われた(p79)

    ・給料総額が 1000ドルのとき、年金保険・健康保険料をあわせた 75ドルが差し引かれるが、雇用者でも同額を払っている、つまり雇用者は 1075ドル払っているが、従業員は925ドルしかもらえない、差額の 16.5%が採用税である(p104)

    ・最低賃金制度の良くないところは、雇用者が最低賃金よりも価値が低いと思う仕事を労働市場から排除してしまうことにある(p108)

    ・1930-1933年までに 9100の銀行(全体の13.3%を占める)で19%分の預金が失われた、つまり倒産した銀行によって 2.5%が失われた。その程度は、インフレだけでドルの価値が失われている、その間に消費者物価が24.4%下がったので、残った97.5%で20%多くの商品を買えた(p117)

    ・多くの人が塩を支払い手段として使い始めたのは、塩の価値は支払手段だけでなく、塩としても使えるから、冷凍技術が発達する前は、塩は素晴らしい通貨であった、なのでローマ人は塩を通過として使った(p153)

    ・ローマは海水面の上昇によって、塩を得るのが難しくなり、代わりとして、金が使われた(p155)

    ・法定通貨を人々は受け取る必要があるので、政府はコインの金含有量を減らすだけで20%近くの利益を得られる(p157)

    ・FRBがバンカメ銀行からアメリカ国債を買いたいと思えば、FRBはバンカメ銀行の口座に新しい資金を書き加えるのみ、そして新しいドルが誕生する、マネーを支出したのではなく創造した(p160)

    ・1912年のドルの価値は、1800年比較で75%上昇していた、1900年に10セントで買えたものは、1875年には 15セント、1800年には20セント、1912年以来(1913年FRB創設)、ドルは95%以上も価値を下げてきた、FRB創設から58年かけて 75%を失った、金本位制がなくなってさらに75%失うのに 26年、恐ろしいのは次の75%は5年以内に失われる(p164)

    ・携帯や液晶テレビを初期に購入した人は、後に購入する人に対して効果的に助成金を与えた(p170)

    ・独立戦争後に議会は所得税を廃止したが、1894年に復活した、憲法修正により所得税が可能になった、最初は現在価値で 1000万ドル(当時50万ドル)の所得に対して 7%、いまでは連邦政府の 40%は個人の所得税(p182)

    ・年金制度とネズミ講の異なる唯一の点は、ネズミ講は投資するかは決められるが、年金制度は無いということ(p205)

    ・典型的なアメリカ人は負債に溺れているが、アジア人は貯金をしている、中国では90%の自動車は現金購入、アメリカでは85%はローンを組まれて購入(p257)

    ・オーストラリアはアメリカが参考にすべき国、強力な銀行制度と輸出市場を把握しているのが強い(p260)

    ・シンガポールも世界一自由な経済、世界中に輸出している点が強い(p260)

    2013年3月10日作成

  • ピーター・シフ (著), 朝倉慶 (監修), 渡辺博文 (翻訳)
    人びとは何もかも上手くいっていると考えるかもしれない。株式相場は上昇し、雇用は増え続け、最悪の時期は終わった、と。でも、それは間違いだ。ニューヨーク・タイムズのベストセラー作家であるピーター・D・シフは著書『リアル・クラッシュ』で次のように述べている。今のアメリカは政府が引き起こしたインフレ・バブルを楽しんでいるが、現実的にはこれからバブルは破裂し、経済や我々にとっては悲惨な結末が待っている。刺激策として実施された何十億ドルのマネー注入が経済にとってはどのような問題であったかについて、シフは豊富な具体例を通じて解説する。アメリカ合衆国政府は、単に支出するばかりであり、負債を返済するための資金を回収しようとしない。その結果、アメリカでは全ての人びとが大崩壊に直面する。我々は中国に借金している。自分の所有する家を買い切る資金もない。しかも、ドルがアメリカへの信頼と信用力で裏打ちされた通貨という前提は間違いだ。シフが言うには、我々の仕組みは壊れており、もはや二つの選択肢しかない。我々が現在採用している選択肢では、通貨と国家は危機に陥り、完全に経済は崩壊して誰もが貧乏になる。けれども、進むべき方向を変えて、もう一つの選択肢を選べば、最初は困難が多いかもしれないが、最終的にたどり着くのは非常に魅力的なところだ。もし完全な崩壊を避けたいならば、政府の支出を劇的に縮小しなければならない。全ての政府関係の機関を解体し、資金のかかる外国へのアメリカ軍派遣は中止して国内での防衛に専念する。学生ローンは取り扱わず、住宅ローンの金利控除は廃止する。銀行や企業の救済策も止める。さらには、今まで政治家や学者が誰も主張してこなかったことを我々はやらなければならない。すなわち、アメリカは破産宣言をして負債を再編成し、新しい仕組みを一から作り直せ、と提言する。

  • 大恐慌か超インフレだ!非常に面白く、勉強になる1冊です。今まで読んできたこの手の本と比較して、内容が深く、そして独特の切り口からの説明があり勉強になります!!

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