- Amazon.co.jp ・本 (215ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828420370
感想・レビュー・書評
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おもしろすぎる! では、真犯人はどこにいる? そこにいるのか?
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「文庫X」を興味深く読めた方なら(比べると薄味だけど)まず間違いなくおすすめです。「文庫X」にもあった杜撰な捜査、作られた証言・前歴、グラつく科学とこれで死刑になっちゃたまらないのオンパレード!真実は分からないものの、読んだ限りだと「よく判決でたなぁ」という感じです。ただ、真須美さんは保険金詐欺で数億円を不正に得ていたという過去があり、近隣住民および世間からの心証が最悪だったので、「文庫X」とは状況が全く違うわけですが。だからといって、ねぇ。とりあえず、最初に死因とされた青酸カリはどこにいったんでしょう。
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厳しい尋問中に刑事を殴って「こんな女は初めてだ、一生刑務所暮らしさせたる」と怒らせたとのことで、そんな感情的な刑事が司法に関わってるということだけでめちゃくちゃ恐ろしいです。 -
2018/8/24事実だと冤罪の可能性もある恐ろしい話。★4
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白黒はわからないし、それにはもちろん杜撰な捜査も関係したのだろう。騒ぎ立てすぎるマスコミもよくないのかもしれないし。だとしても、って感じが否めない。
普段から周りの評判があそこまで悪くならないように、生きようとおもった。 -
和歌山毒物カレー事件の冤罪性を告発する本。砒素を用いた保険金詐欺を繰り返していた被告人夫婦のメディアには伝えられなかった素顔に迫る。紛うことなき〈悪人〉がしかしどうして一銭の得にもならない地域の夏祭りに供されるカレーの中へ毒物を入れるのか——。確かに不思議である。
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気になっていた事件。当時のメディアの報道は過熱していた。まだ逮捕前でも、テレビ、週刊誌は犯人として扱っていた。物証検査結果の曖昧さが気になる。
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オウム真理教事件書籍に続き、前々から気になっていた和歌山カレー事件についてお勉強。確たる証拠がなくても死刑にされてしまうこの法治国家の恐ろしさ。確かに保険金詐欺はしているので、善良なる一市民ではないだろうが、イコールカレーに毒を盛ったかと言うと違うだろう。
最近のミステリーを読んでいると、スタイリッシュに理論詰めで真犯人を追い詰めており、昨今の科学捜査と併せて警察はとても優秀なんだろうと思ってしまうが、所詮はフィクション。優秀な人材も全都道府県の市町村に潤沢にいる訳でもないだろうし。令和の時代には少なくとも罪のでっち上げは根絶してほしい。 -
netflixでドキュメンタリードラマにしてほしい。
事件当時小学生だったから報道はよく覚えてる。それだけに衝撃 -
こういう本を読むと今度は林真須美は犯罪者ではないと盲目的に思いそうになるが、色んな意見を自分の考える材料とし、自分の考えを理論建てて持っていたい。
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「平成を振り返る」の映像の中で、久しぶりにカバー写真と同じ写真をみる機会がありました。
たしかに、そういうことがありました。
そして、いかにも怪しくて、いかにも恐ろしいひとが世の中にはいるものだ、と当時思った記憶がよみがえりました。
なぜいま、この題材なのか。
平成を振り返るというわけではなく、しばらくたち、何が真実なのか見直してみる本です。
すると。
えっ?
こんな流れだったっけ?
えっ?
これで証拠になっちゃうの?
えっ?
えっ?
えっ?
これでいいの???
国家権力を行使しているひとの本質も、
叩いていいとなったら、何がなんでも叩く人々も、
悪いヤツらの家だからと落書きをする心理も。
犯罪者の心理を解きあかすのかと思っていたら、ジェンダーの根深さも考えさせられました。
いろいろな意味で、とても恐ろしい本です。
でも、それでも。
「普段の素行」がひとの判断に影響することから自由になれるひとばかりではないことも、自戒を込めて自覚させられます。