不思議の国 ニッポン

  • ビジネス社
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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828424941

作品紹介・あらすじ

『鉄腕アトム』『宇宙戦艦ヤマト』などアニメの制作に携わった作家・豊田有恒と、『テルマエ・ロマエ』で知られる漫画家のヤマザキマリが、日本の独自性について語り合う。

感想・レビュー・書評

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  • 同調圧力や空気を読むなどの日本の独自性、国民性がどこからやって来るのか、はぁーなるほどねー思うことばかり。

    第1章「信じる」は美徳なのだろうか?
    日本だと、「信じる」という言葉が美徳として捉えられています。「信じています」という言葉は、一見精神性があふれ、素晴らしい姿勢を示しているように聞こえますが、相手に判断と責任を丸投げしているも同然です。と同時に信用というのは、考えることを放棄した人間の統治には持ってこいの手段でもあるわけです。「信じる」ということほど、怠惰かつ危険な行為はないことを、私はこれまでの生活のなかで散々痛い思いをしながら学んできました。

  • ヤマザキマリさんが大好きで、
    共著翻訳等含めこれで40冊となりました。

    豊田有恒さんのことは初めて知りました。
    作家、大学教授、アニメの脚本もされたとか
    Wikipediaでちょっと見たら
    なかなかユニークな経歴をお持ちの方です。

    だからいつも通り、この本もとても面白かったです。
    またヤマザキマリさんの本で面白いのは
    毎回少しずつご家族の変化がわかるところです。

    デルスくんが、昨年秋に読んだ『歩きながら考える』では
    日本で就活したとありましたが
    この本で結果がバツと知りました。
    でも本人はますます日本での就職にこだわるようになったと!
    また楽しみ。

    ●「信じる」は美徳なのだろうか?

    〈「疑念を持つ」こと自体、本来とてもエネルギーがいることです。(略)
    日本だと、「信じる」という言葉が美徳として捉えられています。
    「信じています」という言葉は、一見精神性があふれ、
    素晴らしい姿勢を示しているように聞こえますが、
    相手に判断と責任を丸投げしているも同然です。
    と同時に信用というのは、
    考えることを放棄した人間の統治には
    持ってこいの手段でもあるわけです。
    「信じる」ということほど、
    怠惰かつ危険な行為はないことを、
    私は自分のこれまでの生活のなかで
    散々痛い思いをしながら学んできました〉

  • T図書室
    世界の中での日本の独自性、国民性について語り合う
    豊田氏はSF小説家
    ※ご冥福をお祈り致します

    1章 信じるは美徳なのだろうか
    2章 国境を超えるということ
    3章 日本人のバックボーン=神童は多神教
    4章 宗教とエンターテイメントと政治を考える
    5章 水木しげると手塚治虫

    《感想》
    豊田氏は戦争中の体験と歴史を中心に、ヤマザキ氏はイタリア在住の経験と安部公房、イタリアの歴史を中心に、それぞれ日本人の見解を述べている
    おニ人共、SFが好きだし似たような考えのようだ
    歴史ネタから日本は平和ボケだと言っていた

    《内容》
    ・変わり身が早い
    戦前戦後、明治維新前と明治維新
    ・信じるは美徳、日本の文化はどこか無防備
    島国で孤立した歴史だったから皆同じ日本人という意識が強い
    私は均質性の高い社会(ホモジーニアス)だからと表現している
    ・無難に巻かれていた方がよく生活は保障される
    出る杭を打つ方が安寧でいられる
    ・言論の制約を感じている 私がバカもだめ
    世間体という戒律がある、圧倒的な力がある
    ・山本七平の「空気の研究」
    日本社会にまとわりつく 空気を絶対的な権威として 鋭く捉えた本
    ・優先すべきは社会で、家庭内で独自の価値観を共有ができなくなっている
    ・日本文化は昔からコピー文化
    物事の心眼ということにはこだわらない
    ・日本は新車や新築好き
    島国という大陸とは異なる地質条件の中で生まれた、新しいもの好きという傾向を示していたかもしれない
    ・日本はエンタメが溢れている
    それだけストレス社会で、発散ツールひとつ

  • ●なぜ気になったか
    僕自身日本人だけど、日本人って不思議だなぁ、と思う。戦国時代や終戦の恨みつらみなど持ち続けていないし。著者たちが感じている不思議が同じか確認したい

    ●読了感想
    そうだよなぁ、と共感させられることが多々あり、自分の感じていることが間違いでないとわかった。特異な島国だから不思議な国になってしまっていることは、必然なのだと思った

    #不思議の国ニッポン
    #ヤマザキマリ
    #豊田有恒
    23/2/17出版

    #読書好きな人と繋がりたい
    #読書
    #本好き

    https://amzn.to/3EacwXt

  • ヤマザキマリさんが好きで、これまでの著書もたくさん読んでいます。近年多数の本を出してますが、言ってること、内容はほとんど同じだなと思います。海外経験豊富なヤマザキさんが日本と海外を比較して論ずるというような。
    ご本人も他の著書でなんでこんなに本を出すのかとご自身で言ってたので出版社側の意向だとは思うのですが、もうお腹いっぱいなので、他の切り口での内容を期待したいです。
    とはいえ小さい書店でもヤマザキさんの著書・新刊が沢山並んでいるのを見ると、それだけ需要があるのだなと思います。

  • 不思議の国ニッポンという言い方は、決して「日本スゲ〜」という系統の本ではないことくらいは察せられる。たぶんそういう本なら、俺、読んでないから。豊田有恒氏というと、SF系の作家さんと認識していたけど、なぜマンガ家のヤマザキマリ氏と退団しているかは、やや不思議なところ。とはいえ、読んでみると面白かった。

     本書を読んで、日本の不思議なところ、言い換えるとどこか息苦しさを感じるのは、予定調和的に物事が進むという思い込み、普通こうだよね、なんて行動する前から決まりきったような感覚があることによるのかな、なんて思った。

     別に行動だけではない。考え方や気分もそうなのだ。


    たとえばやっちゃいけないことについて、別に反発しなくてもいいから、「なぜそれをしてはいけないのか」としばらく考えてみるべきなんだけれど。たとえば、不倫が禁止なのはなぜか、相手を傷つけるのは倫理に反する、じゃあその倫理はどうして生まれたのか……と、自分たちが従っている習慣やルールについて納得のいくところまで考えてほしいのですが、みんな面倒だからやらない。規制の法則に乗っかってるほうが楽だし、安全。


     そう、面倒だから、と追求しない。でも、実際のところはどうなるかわからない。面倒がらずに考え、言葉にして、行動にすることが、普段感じる困り事への対処になるんじゃないか、なんてことを読みながら考えた。

     別に解決できるかどうかはわかんないにしても、どうせやっても無駄だよ、なんて思う方が精神衛生上、よろしくない。そこを考え、行動しようとしている姿から、本書のヤマザキ氏や豊田氏から力強さを感じるんじゃないか、と思う。

  • 日本について日本人について、過去に遡ったり現代を見たりしつつ、いろいろな角度からとらえることでより理解が深まる。かなり面白い。豊田さんの著書は読んだことがないので読んでみたい。

  • 豊田氏についてはお名前だけは存じているが程度だったもののバックグラウンド故の議論の道筋は興味深かった。

    ヤマザキさんの出版以外での来歴や、ヒット作での権利の捉え方など、多くは知ることのなかった部分についても、対談形式の中で議論を膨らませながら読み進めることが出来、ザックリ読むにはいい塩梅。

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著者プロフィール

1967年東京生まれ。漫画家。14歳でドイツとフランスに一人旅へ。17歳でフィレンツェの美術学校入学。1994年、一人息子デルスを出産。1996年、漫画家デビュー。帰国し、北海道大学などイタリア語の講師を務めつつ、北海道の放送局でイタリア料理の紹介や旅行のレポーター、ラジオパーソナリティなどを務める。2002年、14歳下のイタリア人ベッピと結婚。エジプト、シリアと日本を往復しながらの生活が続くが、2004年に日本での仕事を整理し、リスボンに家族三人で住むことになる。主な著書に『テルマエ・ロマエ』『モーレツ! イタリア家族』『世界の果てでも漫画描き』『地球恋愛』『ルミとマヤとその周辺』など多数。現在シカゴ在住。

「2012年 『ヤマザキマリのリスボン日記──テルマエは一日にして成らず』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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