- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828425344
作品紹介・あらすじ
台湾有事を創り出すのはCIAだ!
中国はグローバルサウスを巻き込んで世界新秩序をめざす!
このままでは日本が危うい!
著者渾身の愛国の書!
米中の力が拮抗し始めている。
アメリカにとっては、世界ナンバーワンの地位を中国に渡すわけにはいかない。「これは民主主義陣営と専制主義陣営の闘いだ」と必死だ。何としても中国の経済的・軍事的成長を潰そうともしている。
言論弾圧をする中国共産党による一党支配体制を崩壊させてくれるのは大変けっこうな話だが、その手段として日本を戦争に巻き込むのは困る。
またそのようなことに邁進している間に中国が非西側陣営を抱き込んで中露を中心とした世界新秩序を構築したりなどしたら、さらに耐え難い。しかし実はいま習近平は「米一極から多極化へ」と向かう地殻変動を起こそうとしているのだ。
いったい何が起きているのかを解き明かし、どのようにすれば日本人の命が犠牲にならないようにできるのかを考察するのが本書の目的である。(序章より)
感想・レビュー・書評
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80代半ばにして精力的に新著を出し続ける筆者。
幼少期に長安包囲戦で極限の饑餓状況を経験したことから、中国政治・社会の本質に迫ることに生涯を捧げているように感じる。
米CIAの別働隊NED(全米民主主義基金)は米国の軍需産業に金儲けさせるために世界中で紛争の種を蒔いてきた。アラブの春、香港の傘運動、ウクライナ紛争のどれにもNEDが関わっている。
習近平はその父とともに荀子の「兵不血刄」、即ち武力を使わずに領土や政治的野心を達成する信念を持ち、昨今騒がれる台湾の武力統一はあり得ない。
それを誘発しようとしているのはむしろNED=米政府である、との主張。
更に我が国は敗戦後の米GHQによるwar guilt information programにより洗脳、去勢されてしまっており、精神的独立を取り戻さなければならない、とも主張する。
中国の考え方の本質に迫ろうとするあまり中国の主張を代弁しているかのように感じることもあるし、トランプ再登板やハマステロ前の論考であり中国国内の混乱からその対外的思惑が筆者が書いたようには進んでいないと思われるが、いわゆるメインストリームとは異なる世界線を説く筆者の主張はバランサーとして参考になる。
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日頃、真っ当で正しいと思っている報道も、実はアメリカ、西側諸国の視点。中国からは、あるいはロシア制裁に同調しなかった人口で世界の85%を占めるという国々からは、このように見えているのではないか。
著者の主張の真偽を判断する分別はないが、著者の言うアメリカ脳から決別することが大切なことはよく分かる。
思考停止のままアメリカに追随するのではなく、自分で判断して自分で歩んでいくのは大変だが、独立国家なんだから当然のことなんだろう。
その前に一方的でない複眼的な情報がまずは必要だ。今回も著者の魂の叫びのような訴えが心に残った。 -
世界がどう動いているのか勉強になった。
うーん、中国恐ろしい。
そして同じぐらいアメリカも恐ろしい。なんとかして中国に先に手を出させて、台湾、日本を巻き込んで東アジアを混沌とさせる気なのだろうか。
ウクライナでロシアから先に手を出させたようにして、
中国の言論統制世界は嫌やけど、アメリカのような『戦争ビジネスモデル』の世界ももう嫌だ。
今こそ和の精神を培った我が日本の出番‼️
なのに、、、、
世界は激動なのに日本は蚊帳の外て感じがするなぁ。ある意味メディアなどによって『平和ボケ』『茹でガエル』になってるもんな。そういう自分もたいしたことできないけども。
少しでも多くの日本人に読んで勉強してもらいたいですね! -
中東諸国やアフリカに対し、政権交代や内戦を(自国の利益のために)扇動してきたアメリカと、一帯一路構想のため、(無血で)支援者としての地位を確立しようとする中国。両国のスタンスの違いが非常にわかりやすい形で記されていた。
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アメリカと中国の動きが書かれている。著者は日本人は「アメリカ脳化」していると言い、中国に対しても戦争を犯した罪への「贖罪意識」から頭が上がらないという。
著者プロフィール
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