キャナリー・ロウ―缶詰横町 (福武文庫)

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感想 : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (250ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784828830995

作品紹介・あらすじ

カリフォルニア州サリーナスにほど近い港町キャナリー・ロウで、ある日突飛なパーティーが催される。-皆から「先生」と呼ばれ尊敬されている生物学者、ビジネスにはうるさい雑貨商リー・チョン、女主人ドーラの経営する売春宿の女たち、「ドヤ御殿」と名づけられた小屋に寝泊りする浮浪者たちが巻き起す笑いと涙の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 一言で言うと、たのしい作品。
    ストーリーは他愛もないが、純朴で素朴な登場人物たちがやらかすことが愉快で、心があたたかくなる。
    大好きな作品で、学生の頃は旅先へ必ず持って行ったし、観光でモントレーに行った時も持って行った。ちょっと汚れが目立つ文庫本になったが、自分にとって思い入れある一冊。

    残念なことに、こんなに素敵な作品が今は販売されていない。良い作品がどんどん消えていく・・・寂しい。

  • 『文学効能辞典 あなたの悩みに効く小説』に載っていたので読んだ。

    競争自体が楽しくて、勝てば嬉しく、負ければ悔しい人はいい。勝敗以前に競争自体がストレスになる人もいる。一時の競争ならいい。社会が、一生が、全て競争で、勝負なんてしていないつもりがいつの間にか敗者になっていたりする。そんな状況でストレスを一切感じない人の方が実は少ないだろう。

    本書に出てくるのはリングから降りた人、スタートラインからぼんやりコースを眺め、のろのろ歩いているような人たちだ。悪く言えば、だらしなく、克己心のかけらもなく、自己管理能力も倫理観も乏しい。よく言えば、おおらかで、自由で、甘く、のんき。

    彼らが不器用ながら、近所の「先生」のためにパーティーを企画する。全てが行き当たりばったりで、上手くいくはずもないのだけど、こんな計画ともいえない情けない計画が上手くいく世の中であってほしかった。寝て、起きて、酒を飲みながら今日は何をしようかと考え、その日暮らしに生活をする。それで何が悪いのか。スタインベックは少しも批判的に書いていない。
    サン=テグジュペリを読んだ後は、この作品から溢れる幻の陽だまりのようなあたたかさが身に染みた。

  • 今はなき福武文庫。
    この文庫、いいラインナップだったのになー。
    表紙もお洒落だったし。

    グレアム・スウィフト「最後の注文(ラストオーダー)」の世界です。

    市井の生活って、
    時代や場所を違えてもあんまり変わらないものかなあ。

  • スタインベックと親しかった海洋生物学者をモチーフとして
    生物学者と貧しい隣人との交流を描いた温かい本。
    スタインベックは人間社会を生物学者が人手をみるようにみていた。
    かれの創作態度は一部生態学者のそれとよく似ており、また底辺で生きる人に対する愛情があふれている。
    アメリカ文明に対して彼の姿勢はアメリカでは素直に受け入れられなかった様だ。

  • キャラクターがすっごく個性的。

    アメリカの暮らしのことを
    もっと詳しく知ってから読んだら
    さらに楽しめるかも。

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