- Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828850016
作品紹介・あらすじ
始まりは、山下がおばあさんの葬式に行ったことだった。「死んだ人って重たそうだった」山下の言葉に河辺が身を乗り出した。「オレたちも死んだ人が見たい!」…ぼくたちは、近所の一人ぐらしのおじいさんが死なないか、毎日見はることになってしまった。でも実際におじいさんと知りあい、その家を訪ねるようになると、ぼくたちの思いは少しずつ変わっていった…。3人の12歳の少年と一人生きる老人の関わりを抒情豊かにユーモラスに描き出す新鋭作家のデビュー作。小学校高学年から。
感想・レビュー・書評
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子供ってどうしてこう大人をそっとしておいてあげないんだろう。子供ならではの残酷性が描かれていた気がします。
「死」を身近に感じた事のない小学生が、一人孤独に暮らす老人の「死」を見ようと家に張り込み、やがて交流し、そして最後を迎えるまで。
子供や精神年齢が子供の大人は「死」というものをエンターテインメントとして考えがち。それは残酷描写のある小説や漫画やドラマや映画やゲームなんかを見ても良く分かる。本当の「死」というものは何なのか、ちょっとこの本を読んで考えようと思った。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙画像がないのが残念。でもわたしがはじめて読んだのはこの版だったので、これで。読書感想文の王道?わたし自身、手に取ったきっかけは、読書感想文でよく取り上げられていたからだったように思う。
このお話が思い出深いのは、実はお話自体というより、中学校の図書室にあったこの本の読書感想画(もしくは読書推薦画?)がとても印象深かったから。別に嫌いなお話ではないし、読み返したこともあるくらいには思いを巡らせることのある一冊だけれど、好みというわけではない。子どもへ向けて書いている感が薄いからなのかなぁ。しかしそうした感覚を上回って余りあるほど、あの絵の吸引力はすごかった。 -
ラストはいいが、中だるみ。
縁もゆかりもない老人の死を経て、少年達がちょっとだけ成長する物語。
いい話なんですが、老人が死ぬのが遅くて、それ迄のダラダラした話が結構退屈でした。
子供向けだから仕方ないかもしれないけど、もう少しメリハリあるストーリーだったら良かったかな。
持論ですが、感動的な話を作るには、大切な人が死ぬのが手っ取り早い(というか経験則で泣く率が高い)。
逆説的には、この本も人が死ななかったら駄作のような気がします。
オススメするほどではないかも。 -
もうじき死ぬんじゃないかと言われているおじいさんの庭を、僕らは覗いた。小学校6年の夏、死ぬことの意味がわからないでいた僕らの、小学校最後の夏。
大人のこころにも響く物語。 -
6年生の読み聞かせ用。途中まで。
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人の死ぬ所が見たい・・そんな気軽な気持ちで1人暮らしの老人を見張り始めた3人の小学6年生。ひょんなことから、その老人と仲よくなり、いつしか大切な人に・・。そして、その老人の死。人の死に興味を持ち始めた年頃の子に読ませたい感動の物語。
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おじいさんの、少し頑固で、それでいて人生をよくわかっているみたいな人柄がなかなか良かった。
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小学生のとき、読書感想文用に買ったブツです。最後は泣きました。あの頃は書くことがたくさんあったのだろうけれど、今となってはあまり語りようがないのです、すみません
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'05.05.10