- Amazon.co.jp ・本 (449ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828857114
作品紹介・あらすじ
バニング・ジェーンライト。アドルフ・ヒトラーのために、ポルノグラフィーを書く男。「ふたつの」世界を旅する男。彼の口から、果てしない迷路のような物語、呪われた愛をめぐる"もうひとつの二十世紀"の物語が、いま語りだされる…。数多の絶賛を浴びながら、現代アメリカ文学界に慧星のごとく登場したスティーヴ・エリクソンの傑作長篇。
感想・レビュー・書評
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ヒトラーのためにポルノグラフィを書かされるという奇異な設定のみに意識が行きそうになる。
しかし、世界が変容する、時空を行き来するということに「書くという行為」の影響力の強大さを思う。
その影響力は世界だけではなく、主人公が母親を受け入れて許すこと、さらに自分を受け入れて許すことに繋がっていく。
母と母を通り過ぎていった男たちが、まさに性関係であったゆえに、重すぎて吐露できなかった彼の感情の代償が、ポルノグラフィを書くということだったのだろう。
自分で書いた言葉に揺られて、気持ちを浄化し、最後母親とつながりを持つことができたのではないか。
言葉によって紡ぎだされた物語は、世界を変え、時空を超え、そして書き手自信に返ってくる。己の発見と覚醒へと広がる。
主人公が最期を迎える前に、そういった結末であってよかったと思える。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
何年も積んどいて、ようやく読みました。時間も空間も自在に飛びまくる、とっても難解な小説でした。もっと集中して読んだら、かなり面白いんだろうけど、サラリーマンが片手間に読むにはなかなかつらいなー(涙) 残念。
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2009/4/17購入
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福武文庫/エ-0501
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ヒトラーのためにポルノを書き続ける男。その男によって、20世紀は二つに裂かれ、男は行き来する
……うーん。あらすじが書けないな。
正直言って、話がよくわからないんだけど、時間と空間を超えた、というより無視した幻視感に酔う。
実際に読んで感じてほしい、と言うしかないな。