- Amazon.co.jp ・本 (644ページ)
- / ISBN・EAN: 9784828857862
感想・レビュー・書評
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文庫化して売れたのか?文庫化で再読。
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おもしろいです。すごく好きな小説。
若かりし頃読んで号泣しました。 -
「畑をひとつ、またひとつと越して行くのさ」
私の好きな物語の要素がすべて入ったマイ・ベスト・ノベル。
核戦争後のアメリカを舞台に3つの話が同時に展開していき、最後にそれが一つにまとまるという構成が好き。また、それぞれの話のメインとなる人物がどれもいい。
子供をなくし浮浪者となった女「シスター」、自分こそが「勇者」となるために絶対の力を求め続けるゲームオタクの少年「ローランド」、そして滅亡寸前の世界で唯一生命を蘇らせる力を持つ少女「スワン」
彼らが核の冬を迎えた世界で何を見、何を考えたのか。そして旅を続ける中でどう変わっていったのかが非常に興味深かった。
テーマや内容はファンタジー色が濃く、スワンの力や彼女を狙う男はいかにもだけど、でも登場人物たちの考えや行動は決して非現実的とは言えない。
1200ページにわたる長編だけど、一気に読んだ。そして泣いた。人間の醜さや愚かさがたくさん描かれていてるけど、でもそれでも信じるに足るものがまだ人間にはある、と思えるラストがいい。
「畑を一つ、また一つ越えてね」という最後のセリフで号泣。初めて読んだのは大学生の時だった。それ以来何度読み返したことか。
今ではもう絶版らしいけど、入手できて本当に良かった。ダントツの「一番好きな小説」だ。 -
今まで読んだ「終末もの」の中で一番好きな小説。核戦争によって、ほとんどの人類が死に絶えてしまった終末後の世界が、いつしか善の陣営と悪の陣営に分かれ、最後に善が勝利を収めるまでの話。というと身も蓋もないのだけど、シンプルに言うとそれだけ。
ただ、アメリカの作家がアメリカを舞台に書いたにも関わらず、アメリカ的な楽観主義とか多民族主義とかに彩られているにも関わらず、メッセージが押し付けがましくないところがすごくいい。特にスティーブン・キングの「スタンド」と読み比べると、その辺りが際立っていて面白い。
この2作品は非常に似通っていて、どっちも悪の側がテクノロジーに傾き、善の側が牧歌的、農業的な生産性をその特長としているところがステロタイプすぎて笑える。
とはいえ、キーワードとかモチーフとか悪そのもの、善そのものの描き方が、このスワンソングの方が美しくて叙情的だと思う。お伽話的だといえば、つまりそういうことなんだけど。福武書店そのものが絶版なので今となっては入手不可かも。
私は以前の職場近くの大型書店で「さよなら、福武書店フェア」やってた時に滑り込みで購入しました(笑)。 -
核戦争後の世界を救う「希望の娘スワン」と、彼女をめぐるさまざまな人々、そして世界の再生を阻止しようとする邪悪な存在。
ロードムービーのように、漂泊していくスワンたち。スワンたち、シスターたち、軍隊、シスターを追う邪悪な存在・・・それぞれの状況から書かれていて、それが一つに絡み合っていくのが楽しみ。 -
最愛の作家のひとり、マッキャモンの傑作。様々な人々の存在が見事なハーモニーとなって物語のラストになだれこむ!
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上下巻。第三次世界大戦、またも起きてしまった核戦争。一人の少女が奇跡を起こします。感動します。
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核戦争後の荒廃した世界の“聖”と“邪”の闘いの物語。
主人公は少女スワン。 彼女を守る元プロレスラーや、ボロいバッグを持ち歩くバッグ・レディなど独特な面々の織り成す物語。