鋼殻のレギオス 4 コンフィデンシャル・コール (富士見ファンタジア文庫 あ 1-1-4)

  • KADOKAWA(富士見書房)
3.64
  • (34)
  • (37)
  • (89)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 499
感想 : 15
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829118719

作品紹介・あらすじ

二人は出会った。それはあらかじめ決められていたことかのように-。「ヴォルフシュテイン、この程度か?」少年は囁くように言う。「サリンバン教導傭兵団…」剄の力を加速的に飛躍させる違法酒密輸事件を捜査していたツェルニ都市警察とレイフォンは、偽造学生証を保持した集団に遭遇する。その中に、少年-ハイアがいた。グレンダンが誇る最強傭兵集団の三代目団長であるという彼がなぜここに?さらに違反酒捜査の手はツェルニの生徒にまで及び、それがいくつもの運命のいたずらを引き起こすことになる…。最強学園ファンタジー、第四弾。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • シャーニッドの過去に所属していた小隊の話。

    報われない恋愛関係がもつれて妄執に繋がる。
    それでもそれぞれが思う事には正解も間違いもないのかもしれない。
    その行動も責任もすべて自分のものなのだから。

    ハイアと廃貴族が現れたおかげでレイフォンにも変化が訪れる。
    そしてレイフォン側の恋愛模様も荒れ始めるのかな。

  • DはCが好き。CはBが好き。BはAが好き。そしてAはすでにいない、という誰も救われない物語を「主人公以外のグループ」でやったのは、悪くはなかった。
    ただ、違法な危険薬物に手を出す理由が弱い、というか、理由になってない。なにか無理やり感を感じてすっきりしなかったな。
    個人的には、Aは死んでいて、Bは都市のためではなく、Aのために狂った妄執を見せる、ってな感じの方がすっきりいったかもしれない。
    建前的に「都市を守るため」といっているのが、どうも理由的に貧弱ですっきり落ちてこなかった。
    廃貴族という新要素と絡めるために、ディンたちの物語は歪められた。本来あるべきだった形から歪んでしまい、その歪みを整えないまま、矛盾を抱えたまま物語を綴ってしまった。そう感じた。
    ディンたちの物語自体は悪くなかったが、そこに無理やり廃貴族というファクターを絡めようとした結果、ディンの動機が強引に「都市を守る」というものに変質してしまい、物語的に矛盾を抱え込むことになっている。
    結局その矛盾というか、穴、不具合を、物語として昇華できずに、なにか歪なストーリーになっちまったと、読み終わってそう感じる。もったいない。
    あと、レイフォンが刀の使用を避ける理由も、やっぱり弱い。
    常々、「自分が悪いことをしたとは思っていない」といい続けているレイフォンが、悪事に手を染めるから、養父の技に泥を塗るからという理由で刀の使用避けた、とするのはすっきりしない。
    金を用意するためにはどんな手段も厭わなかったはずのレイフォンが、養父への後ろめたさから刀の使用を避けた、なんて跡付けにしても無理がある。
    本当に後ろめたいのなら刀に限らず、覚えた技はすべて使うべきじゃないし、そもそも力を振るうことから間違ってる。
    力を振るうのなら技も使うし、刀も使うだろう。
    まあ、設定が苦しいというか、すっきりしなかった。
    短い時間に二転三転する物語は面白くはあった。ただ、速度を重視するあまり、そこかしこに矛盾をはらんだまま強引に前進しているような、乱暴な筋書きだった。
    こういうのもありかとも思うんだが・・・こんな風に言いたくはないんだが・・・いや、やっぱり面白くなかったな。これじゃだめだ。
    この物語、読み始める前から期待感が小さくなかったので、少し持ち上げ気味に評価している面があったんだが、そろそろ厳しくなってきたかもしれない。
    次の巻では、もう少し気持ちよく楽しめるといいなぁ。

  • シャーニッドの出番が多くて歓喜。

  • 今回は、シャーニットの過去がどんなものかが、詳しく書いてあった本だと思います。

  • 思いの他シャーニッドが掘り下げて描かれていて
    読んでいて面白かった。
    新しいキャラも複数出てきたし、今後に期待が持てる。

    以下ネタバレ。



    廃貴族という設定は面白いと感じた。
    このまま学園に留まっているなら次刊以降で色々と
    問題を引き起こすことになるのだろう。

    シェーナのキャラは中々好き。
    うまくいっていた頃の三人を思うと、少し切なくなる。

    ハイアの登場でレイフォンの過去もまた少し掘り下げられた。
    刀使いという設定だが、
    自分への罰、大切なものを穢したくないからこそ
    刀を使うのを封じる、という気持ちはわかる気がする。
    確かに刀と剣は似て非なるものだし、熟練した使い手であればあるほど
    その違いは大きくなるのかもしれない。

    ところで作者は、多少なりとも武道の心得がある人なんですかね?
    全然ご本人様についてよく知らないです。
    武芸者サイドの苦悩や本心の吐露が要所要所にあるけれども
    これがご自身の経験に少なからず裏打ちされたものだとすれば
    面白いし今後とも期待大なのだが。

  • 来ました過去の複雑な恋愛事情!私は自分の恋に興味はありませんが他人の恋愛ならばたとえフィクションであっても大好きです!!ややこしい関係だとなお良いですね。ディンは前第十小隊隊長のことが好きで、ダルシェナはディンのことが好きで、シャーニッドはダルシェナのことが好き・・・。主人公そっちのけで盛り上がっていたな。レイフォンは鈍感だからかリーリンの存在があるからか周りの自分に対する視線の意味に気付かないし、ここで今回のシャーニッドたちの話が来たのはタイミング的にもばっちりだった。ハイアたち「サリンバン教導傭兵団」や「廃貴族」などの今後も気になるが、とりあえずは今度の色恋?で満足した。

  • レギオスの4巻です。シャーニッドの過去がここでようやく判明しました。いつもの飄々とした性格とは裏腹に、かなり大きなものを背負っていたようです。また、廃貴族についても結構わかってきました。あとはレイフォンvsハイアはこの巻の1番の注目点だと思います。

  • 今回はシャーニッドを中心に,昔の仲間,ディンとダルシェナとの関係を描く.また,サリンバン教導傭兵団や廃貴族など,今後,物語の重要なポイントになりそう.

  • アニメ化ライトノベルです。
    アニメ第1話を見て原作に着手です(笑)
    頂点まで上り詰めた主人公の挫折から、新たな人生を歩もうとする姿をえがいた学園物。
    主人公の挫折が最初ちょっと伝わり難くて違和感があったけど話が進むにつれてじんわりと判ってきました。
    周りが女の子ばかりってのは・・・作者の趣味でしょうか(^-^;

    アニメのほうは最初意味不明(だから余計に原作に手を出しちゃったんだけど)原作読んで時系列がちょっと整理されました。
    ていうか・・アニメストーリー欲張りすぎかも・・・。

  • シャーニッドの過去。破られる法律。
    廃貴族とは?
    一番好きな話。シェーナがいいね。

全15件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

第15回ファンタジア長編小説大賞〈佳作〉受賞作『マテリアルナイト 少女は巨人と踊る』でデビュー。続く2作目の「鋼殻のレギオス」は大ヒットシリーズとなる。

「2018年 『クラウン・オブ・リザードマン3 無冠の覇者は戦場を望む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

雨木シュウスケの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×