火の国、風の国物語5 王女勇躍 (富士見ファンタジア文庫 し 1-1-5)
- 富士見書房 (2008年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (397ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829133538
作品紹介・あらすじ
もし、この争いを終結させることができるのなら、クラウディアさまのために死ねるというのならば。アレスの心は決まっていた。騎士の忠誠を誓った日から、この命を懸けることに躊躇はない…。王都を抜け出してきたクラウディアがアレスに語る争いを早急に終わらせるための策。それは彼女自身の命をも危険に晒すものだった。未熟で、世界との距離を知らなかった六年前のあの頃とは違う。焦燥感に囚われ、進むべき道を模索していた自分に、幼い王女は道を示してくれた。今度は、自分が王女の進むべき道を切り開く!「クラウディアさま。行きますよ…!」王女をその背に乗せ、アレスは再び前線に降り立った。
感想・レビュー・書評
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解放軍が周辺国を引き込むのは有効な戦略だと思うけど、それは自分の国が占領され、以前ひどい状況になる可能性があるリスクの高い戦略だよね。
ジェレイドは最後の手段としてではなく、基本戦略にレアニール連合からの宣戦布告を組み込んでいたようだから、王国軍と和平を結んだという実績が欲しかったのだろうか?
想定外なのはクラウディア王女が自ら要塞に訪れ、解放軍と王国軍の和平を結んだということだろうな。和平の主導権を握るつもりだったあろうけど、完全に王女に持って行かれた。
[more]
アレスがパンドラが取り憑く前の幼少から非凡の才能を持っていたことが分かったけど、あそこから曲がらずに育ったのは周囲の教えが良かったからだろうな。
それにしてもフィリップに陥れかけたことを忘れているのは酷すぎるだろ。騎士としては美点になるのかもしれないが、領主としては不安だな。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
前巻に引き続きアレスが最後にひっくり返すが、そこまでの過程は面白い
武芸面であれだけ恰好良く描かれているアレスだが、鈍感さと脳筋が鼻に付き始める
主人公なんだからそこまで阿呆設定にしなくても良いのに
それに対し年齢で違和感があるが、王女とイザーレの聡明さが気持ち良い
フィリップのクズっぷりも良い味出してる -
王女様の話
騎士と初めて会った頃
フィリップとのいざこざ
そして要塞の戦場へ -
シリーズを通して読んでいる人なら360ページの14行目を読んだときに背筋が震えると思います。あまりに主人公らしい主人公の台詞に眩暈すらおぼえました。漫画なら見開きで1ページもっていっていいシーン。カッコよすぎです。
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王女が幼少のときの話。しかしたかだか7歳で民のためここまで考えられるわけないしょ、とつっこみたくなる。
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アレスとクラウディアの出会い編。最後に、本編でアレスが城砦に単騎突入。
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2008/11/20
今一番おもしろいんじゃないか?と思えるとても”王道”を行ってるファンタジー物。
王道をいきすぎてて、どうにも”期待通り”な動き方しかしてない気もするけど、”期待はずれ”も無いので毎巻の期待度が下がらない作品。
登場するメインキャラそれぞれに毎回視点をおいて、それぞれの確度から物語をみせる作りは確かに面白い。
でも、反面、過去編とかにページを割いてるために、メインの話の進みがちょっと遅いかな?と感じてしまうこともあるので満点評価ではないんだけど、初めから読めばすぐに世界感にハマる、はず。
あんまり難しい話じゃないので、サクサクと読めるのも魅力の一つかな。
今回はお姫様視点。