神さまのいない日曜日III (富士見ファンタジア文庫 い 5-1-3)

著者 :
  • 富士見書房
3.88
  • (12)
  • (23)
  • (15)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 243
感想 : 10
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (331ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829135792

作品紹介・あらすじ

百万都市オルタスを脱出し、荒野に戻ったアイ。青い車であてどない旅を続けるアイに、ユリーから思いがけない言葉がかけられる。「学校に、行かないか」学校-それは、かつて人食い玩具が通っていたという場所。期待と不安の中、ゴーラ学園という生者の学校に転入したアイだが、待っていたのは不思議な力を持つ級友たちと、鉄線に囲まれた奇妙な場所だった。そしてアイはそこで、アリスという少年と出会う。アリス・カラー-アイと"同じ夢"を見る少年と。15年前の"あの夜"以来、人は生まれず死者は死なない。これは、神様が捨てた世界で紡がれる、世界を救う夢を見る少女の物語。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • オルタスを脱出し、荒野に戻ったアイ。
    青い車であてどない旅を続けるアイに、ユリーから思いがけない言葉がかけられる。
    「学校に、行かないか」
    学校―それはかつて、父である人食い玩具が通っていたという場所。
    期待と不安の中、ゴーラ学園という生者の学校へ転入したアイだが、待っていたのは不思議な力を持つ級友たちと、鉄線に囲まれた奇妙な場所だった。
    そしてアイはそこで、アリスという少年と出会う。アイと“同じ夢”を見る少年と…。

    ゴーラ学園編。死者の国からセリカを仲間に加えて脱出したアイたち。ユリーさんの提案はまぁ、普通にアリではないかと。
    ただ何より驚いたのは、この世界にまだ普通に「学校」が残っているんだという事実。なんか荒野とか辺境の村とか、死者の国とか、初っ端からかなりファンタジーだったので、そういった普通の舞台もあったことが意外だった。
    それにしても入学の仕方がとんでもない。おかしいと気づこうよアイちゃん! アニメに至っては拉致られてたし。
    半ば騙されての強制入学だと気づくまで結構かかってて笑う。
    でも死者の国でもあんなにアクティブだったアイが、普通の生者の子供たちを前にオロオロして、こっそり泣いちゃうとか、可愛い一面を見た。
    お父様の幻影に愚痴をこぼすシーンとかぜひアニメでやってほしかったのに。
    後の重要キャラであるアリスとディーも登場。級友とのやりとりとかも思ってた以上にしっかりあってよかった。
    アリスと夢についてかなり大事な話をしてるけど、この辺もアニメはあんまり触れなかったな…。どうしてだろ。
    というか後半戦が話違いすぎて笑った。思いっきり全面戦争しててびっくり。
    これでもかとアイの「墓守と人間のハーフ」というスペックの高さをアピールしてて楽しくなる。
    なんでこの戦闘シーンやってくれなかったの!
    ラストのユリーさんの登場が最高に面白かった。そして彼なりに親友の娘を必死に心配しててちょっと嬉しかったり。

  • 百万都市オルタスに別れを告げたアイたち。
    次は学校に行こうというユリーの提案からアイは学校に行くことになる。
    ゴーラ学園に入ったアイだったが、そこは普通の学校とは違った。

    この巻は学校が舞台ということもあってユリー、スカーは話に関わってこない。アイと同世代の子がけっこう出てくる。

    そして同じ夢を持つ少年アリスと出会う。

    この出会いでアイもいろいろな考え方を知って前に進めていると思う。
    世界の定義を話してて壮大になってきたと感じた。

    いきなり異能の持ち主がいっぱい出てきたことはアレだったのかな。

    さて次はどうなるのかな…

  • アイ,学校へ….

    というわけですね.
    この物語にしては珍しく大量の生者が出てきますよ.
    しかも若くて活きの良いのが.
    しかもなんだか学園異能バトル風味.
    夢に向かってひたすら真っ直ぐなアイ.
    そしてその真っ直ぐさがまたかなり重い.
    思いが重い….
    プークスクス

    …ごめんなさい.

    うん,今回も面白かったよ.
    次はどうやら「世界塔」という場所へ行くそうですよ.

  • 仲間っていいねー。

  • いきなり学園ものでした。
    キャラが増えて面白かったです。

  • 神さまのいない日曜日が本格的に始まったという気がしました。早く4巻が読みたいです。

  • 口絵を見たときに、番外編かと思ったけど、本編とわかって驚き。路線変更!?と思って、一瞬読むのをためらったのですが…

    これからの本編にアリスは必要だったのだろうけど、なぜここで学園ものを入れたのか、とても疑問。

    とりあえずスカーが気になるので、次巻に期待します。

  •  死者の100万都市オルタスを出たアイたちが最初に向かうことになったのは学校でした。といっても普通に転入したわけじゃありません。15歳未満の子供がいない世界なので、15歳の子供がいる今しか学校に行くチャンスがない等と説得され、行ったことのない学校に連れてこられ不安を感じる12歳のアイでした。もっとも、いきなり授業で穴掘りをさせられることになり(普通は変に思うはずですが)逆にアイは自信を取り戻したりして、ほんとに変な子です。もちろん穴掘りが得意だからなんですけど。
     この学園、学生に穴掘りさせるくらいなのでまともじゃなく、また、通ってる学生たちも変な力を持つ者ばかり。結局この学園を脱走するまでのアイと新しい仲間との活躍を描いて第3巻終了。たぶん新しいキャラクタを登場させるのがこの巻の役目だったんでしょうけど、いきなり地味ながら特殊能力者が大量に出てきてちょっと違和感。というかあまりこの世界観を理解してなかったようです。第1巻か2巻で語られていたんでしょうかね。そうだとしたら忘れてしまってます。

  • ロードムービー的な感じがする作品ですが、
    なぜ学園?と思ったけれど、
    アイがユリーたちと離れる展開で面白かった。
    擬似家族って感じがした一行だったから、
    学園って展開は予想していなかった。
    同世代の子供たちと触れ合いに戸惑うアイが可愛い。
    初めてづくしのことで、どうしたらいいかわからなくて、
    文句を言いたくても、ユリーには会えなくて、
    アイにとっては災難だったけれど、
    同じ夢を抱くアリスたちとの出会いで前に進めている感じもした。

    新キャラのアリスがアイにとってどんな存在かはまだわからないけれど、美味しい場面に現れたりするし味方なのかな。

    そして、ユリーってこんな男だったけ?
    って思った、保護者パワーが炸裂。
    最初と最後しか出番がない分、パワーがありふれていて、親友の娘さんに何かあったら、本気でヤバイって感じがして、
    そんなユリーが楽しかった。

  • 主人公の常識のぬけっぷりが楽しいですね〜
    まぁでも、知らないことに対して常識を期待してもねぇ?w
    そもそも常識って変動するものだし…

    まぁとりあえず、なんだか今回は世界の定義とか壮大な話になってきました
    置いて行かれないようについていきます!

    うちの世界はうちが関わる範囲。

全10件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

第21回ファンタジア大賞大賞受賞作『神さまのいない日曜日』でデビュー。同書はTVアニメ化され、角川文庫版も刊行されるなど、ライトノベルにとどまらない幅広いファンを獲得した。ほか著作に『魔法の子』があり、独自の深い世界観で読者の支持を集めている。

「2015年 『王女コクランと願いの悪魔II』 で使われていた紹介文から引用しています。」

入江君人の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×