ひなビタ♪ 凛として咲く花の如く (富士見ファンタジア文庫)

著者 :
制作 : コナミデジタルエンタテインメント 
  • 富士見書房
3.25
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本棚登録 : 69
感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (261ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829139059

感想・レビュー・書評

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  • あのね♪や放送局では描かれていない凛たちの学校シーンや
    登下校の場面、まり花の寝坊シーンなどのひなビタ♪の日常が色々と描かれている。
    挿絵も非常に可愛く、これとオマケの漫画だけでもひなビタ♪好きには価値がある。

    内容はと言うと、この本が初出キャラの
    華子(凛として咲く花~の鹿の子のラノベ風アレンジ)
    駆(男キャラだが主人公と言うより報われないサブキャラ)
    と、霜月凛ちゃんがメインで、バンド話と言うよりみなみけのような日常系である。

    告白されるシーンこそあるが、
    ハーレム物と違って次々ヒロインが情熱的に惚れていく展開では断じて無い。
    しかし本編ひなビタのような女性のみのレズハッピー物ではなく、
    普通に男性キャラと各女性メンバーが日常的・恋愛的な会話はするのでその点は注意しよう。
    レズ要素自体は部分部分に秘められているので問題は無い。
    凛さき、イブ凛など本編であまり描かれない描写もある。

    オリキャラを差し置いて考えれば、コナミ公式監修だけあって大きなキャラ崩壊は無く
    ひなビタメンバーの日常がそこそこの分量で描かれているのでファンにはオススメだ。
    凛ちゃんがちょっとクールすぎるかな?と言う程度である。

    文章としては特記するほど変わったものでなく現代風で読みやすい。
    凛の古風な喋りと、ギャルっぽいイブの対比などは読んでいて軽快だ。
    全体的に読みやすくライトな感じの文章だと思う。

    そして終盤、盛り上がりを見せる場面は不覚にも感動した。
    本書やひなビタのテーマである凛花を聞きながら読みたい作品だ。
    「音楽ってすごいっ!」
    王道展開だがキャラの個性が活きており、終わり方も非常に綺麗。
    1冊内で後味良く完結しており、無難にまとまっている。

    音ゲーとの絡みなど設定を活かしきれていない部分も多く
    名作なり損ねと言った感じは否めないが、男キャラに違和感を覚えないのであれば軽めに、一つの同人誌のようなものとして楽しめるだろう。

    勿論ひなビタを全く知らない人も絵の可愛さと文章の平穏さから、あっさりと読める気がする。
    出来れば公式ひなビタのページくらいは見て欲しいものだが。

著者プロフィール

第22回ファンタジア大賞にて読者賞を受賞、同作「ヘルカム!」にてデビュー。主な著作に「ひなビタ♪」「甘城ブリリアントパーク メープルサモナー」がある。

「2023年 『お嬢様(じつは庶民)、俺の家に転がり込む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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