平井骸惚此中ニ有リ (富士見ミステリー文庫)

著者 :
  • 富士見書房
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本棚登録 : 209
感想 : 24
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829162347

感想・レビュー・書評

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  • 実際の歴史(大正時代)を混ぜ込んだ推理物。毎年買ってる「このライトノベルが凄い!」で紹介されてたので呼んでみたのですが、大当たりでした。独特の文体が最初は読みにくいかなと思っていたのですが、しばらくすれば慣れ、もうしばらくすればはまってしまうという恐ろしい文体(笑)主人公がタイトルに出てくる平井骸惚先生ではなく河上太一というその先生のお弟子さんなのもまた良し。しかも河上くんは推理小説の主人公としてあるまじきことに「迂闊」で「粗忽」な「お調子者」(笑)主人公は河上くんだけど推理するのは骸惚先生っていうのも面白いです。骸惚先生の二人のお嬢さんもまた可愛らしいのなんのって!ツンデレの涼嬢もいいけど個人的には撥子嬢がお気に入り。

  • 富士見ヤングミステリー大賞(3回)

  • トリックははっきりいって、物足りない。が、その講談調の文体は、独特かつ読みやすく、魅力的。

  • 文体が特徴的で、
    テンポよく読めて面白かった。

    内容はそんなでもないが
    ラノベだし、
    これぐらいが丁度言いのでは。

  • 全5巻完結 第3回富士見ヤングミステリー大賞、大賞受賞作

  • 探偵役のビジュアルが京極夏彦の百鬼夜行シリーズに出てくる中禅寺さんみたい。
    ライトノベルで、ちゃんとギャグとかも入っててすごく読みやすいし推理小説としても、うん、私は面白かった。
    主人公とヒロインの掛け合いも可愛いし、妹とか奥さんとかの脇役もいい感じ。
    大正っていう時代設定も私は好きだ。

  • 中学生のときに昔ながらの少年少女物語はないだろうかとついぞ探していたときに見つけた本。表紙のイラストのレトロさと雰囲気が自分の捜し求めたものにマッチし、購入。ミステリーとしてはまあまあだったのかもしれなくもないが、古風な文体と河上君と涼嬢の男女が気に入りったので星三つ。

  • うーん、、話はそれほどでもないのだろうか、、
    オススメ度が3・5。。。。

    私は3で!
    文章の書き方が古風で面白いですね。
    推理小説としてはもう少し長いほうが良かったかな、

    睦月ムンクさんの絵が結構好きです。
    和服は良いねぇ、なんぞ思いました。

    骸惚先生がカコイイ。
    なんかカコイイ。
    『荒野の恋』のパパさんぽいね。
    物書きは総じてああいうイメージなのでしょうか、?

  • この時代設定は無条件で好きです。
    古き良き探偵小説といった風情。
    先生の存在感があんまりないかしら?

  • 骸惚先生が京極に見えて仕方ないっていうのは言ってはいけないお約束なんですよね?

  • 一番好きな作家さんの、一番好きなシリーズです。

  • 【解説】 富士見ミステリー文庫編集部

  • ラノベ祭り。
    ミステリで面白いですよ。

  • 時は大正時代。小説家に弟子入りした主人公。そこで奇妙な事故に巻き込まれる。

    ていうかこの先生の娘達がやばいです。

  • 表紙につられて買いましたけど、内容良いし面白いです。
    ミステリー苦手な方でも普通に楽しめる一冊です。
    難しい推理目当ての方は買わないほうが良いかも…
    ミステリー作家の平井骸惚に弟子入りした河上太一の成長を描いた話。

  • 久々のラノベのヒット。京極や乱歩を読みやすくラノベにした感じ。サクサクススムヨ。時代設定も大乱歩がまだまだ駆け出しの頃(実際、出てくるし)。まだ途中までしか読んでないですが、コレは大当たりな予感です。大正浪漫に浸るのがご趣味な方は是非ご一読ヲ◎

  • 2005,12,24 読破 + 骸惚先生が可愛い。文章が時代感を感じさせて良い。なるほど、と思う所があった。

  • 第3回富士見ヤングミステリー大賞に輝いた作品で、舞台は「江戸川乱歩にあやかって」(作者語る)大正12年。
    (あまり売れて無さそうな)作家・平井骸惚に弟子入りした、鈍感お墨付きの青年・河上太一が殺人事件に挑む!<br>
    と、これだけあればミステリになるんですが。居候先の平井一家のキャラクタ。最高。勝気美少女最高!(笑)</br><br>そして一番の売りは、作者独特の文体。講談調?古めかしくもリズム感豊か。読む手が止まらず。病み付きに。必読!</br><br>そして、なんと挿絵は睦月ムンクさんです!(卒倒)書店へ走れ!</br>

  • ○○大賞受賞作!と華々しいタイトルがついてる作品には、必要以上に期待をしてしまう私がいます。この「平井骸惚此中ニ有リ」も第3回富士見ヤングミステリー大賞受賞作ということで、読む前からすでに私の心の中に高いハードルが。(笑)
    <br /><br />
    で す が!
    <br /><br />
    ★の数でもわかって頂けると思いますが、大満足vv<br />
    いや〜、久しぶりに「良い作品」に出会えた気がします。<br />
    <br />
    舞台は大正十二年。日本を代表する「江戸川乱歩大先生」がまだ新人作家だった頃の話であります。<br />
    乱歩の作品の素晴らしさを目の当たりにした探偵小説評論家兼作家である池谷氏は、自分の才能に対して悲観的な思いを書き綴った日記を残し、家の庭で自殺を謀ります。<br />
    家の出入り口には池谷氏の奥さんが、更には庭に通ずる小道には隣のたばこ屋の目が光っており、「誰も通っていない」と証言。さてはて、現場は密室状態であったことが判明するのであります。<br />
    <br />
    噺家さんの語り口調をそのまま文章化したような、独特な地の文が不思議な味を出しており、最初はちょと読みづらいとさえ思っていた文体が読み進めるうちにだんだんクセになっていきます。<br />
    また、随所に使わているカナ文字が効果的で、大正時代の口語調を上手く表しているように感じさせ、キャラクターをより引き立ててます。<br />
    特に探偵役の骸惚先生と澄夫人は魅力的。こういうライトノベルで既婚者のキャラクターが全面的に出されているのは珍しい気がしましたが、夫人あっての骸惚先生です。二人の微妙な力関係も本書の読みどころかと。(笑)<br />
    主人公の河上くんもお調子者で軟弱な青年っぷりが皆に愛されるキャラで、涼嬢を始めとする「強い」ご婦人方との対比が面白いです。<br />
    <br />
    また、著者のミステリに対する誠実さが随所に滲み出ており、上記の乱歩のくだりや、「モルグ街の殺人」の登場、骸惚先生の口を借りて語る密室論など、ミステリファンの心をくすぐる小ネタも満載です。<br />
    犯人の動機に関しての考察では、森博嗣氏の「黒猫の三角」を思わすような哲学的な一面をも見せてくれます。<br />
    ミステリを読みなれた人ですと、容疑者の少なさゆえ犯人はすぐにわかりますし、密室トリックに関しても少々拍子抜けする点もありましたが、きちんとした「本格」の枠組みの中で新しい楽しさを見出してくれる本書には、ライトノベルとしての魅力が存分に詰まっております!<br />
    是非2巻も手に取ってみようかと。楽しみが増えました♪ありがとう。<br />

  • ミステリー色はやや薄めながら独特な講談調の文体は秀逸。キャラの個々の個性も中々の一品。大賞に選ばれるだけはあるかなり面白い作品です。

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著者プロフィール

「平井骸惚此中ニ有リ」で富士見ヤングミステリー大賞〈大賞〉を受賞し、デビュー。

「2017年 『先生とわたしのお弁当 二人の秘密と放課後レシピ 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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