玉響-たまゆら (富士見ミステリー文庫 46-8)
- KADOKAWA(富士見書房) (2005年1月1日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (310ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829162897
作品紹介・あらすじ
風が、囁いた。『来ル。運命ガ来ル。止マナイ荒ブ嵐ガ来ル』天が告げる不吉な報せに、マユラは空を振り仰ぐ。(禍言!大兄君に報らせなくっちゃ)季節外れの冷たい風が吹く野を、駆け出したその時。-運命に、出会った。まだ、人と精霊とが分かたれる以前。女神に仕える巫女マユラは、春の野で一人の少年と出会う。射抜くような強い眼差しをした少年-イメタテは、故郷を追われた民を率いて流浪の旅を続けていると言い、二人は僅かな時の中で心を通わせ合う。それが、荒ぶる嵐を呼び覚ますことになるとは、まだ知らぬまま-。風の囁きを聴く少女マユラ。神の剣に選ばれた少年イメタテ。二人の周りで交錯する幾つもの思惑は、やがて二人を、逃れられぬ悲しい運命へと導いていくが…。遙か古の世を舞台に繰り広げられる、幻想叙事詩。
感想・レビュー・書評
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長野県諏訪地方の五世紀をモチーフにしたラノベ。蛇行剣とかミシャグチ神とか、読むと諏訪大社上社に詣でたくなってくる。
生身で会いたくても会えないもどかしさ全開で、この設定だけでも素晴らしいと思います。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
文章が読みにくくて、途中で挫折。
古代モノという題材は好きではあるのだけど……。
なんか目がひっかかっちゃって、ページをめくれなかった……。 -
日本古代を舞台にしたファンタジー作品。
読者を惹きつけ続けるストーリーは圧巻でしたが、続き物だったということで星は4つです。
てっきり一話完結ものだと思っていたんですが。わかった瞬間、ちょっとがっくりきました。続刊は絶版してるので古本屋で探さねばならぬ事に……。でも、ほとんど見たことがないんですよね。
これは、アマゾン頼みになるかも。 -
シリーズ1作目
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1巻です。
時代と舞台はは4〜5世紀あたりの日本の東国を意識してください。
今回のヒロイン・マユラは、風のささやきを聞くことができる巫女さん体質の女の子。
そしてヒーロー・イメタテは、鉄器を持つエヅモに故郷を追われ流れてきた一族の、やっぱり異能の力持つ青年。
二人は偶然一目会ったときからなにやら共鳴してしまうのですが。
運命は悲劇へと転がりだすのです。
イメタテが使者であるマユラの兄を殺害。
マユラは激情のまま復讐の誓をたててしまいます。
しかしイメタテが悪い人と思い切れず見逃してしまったところ、女神の呪いが!
憎しみと恋しさの板ばさみ!
どちらを選んでも誰かが死ぬ。
現在3巻まで出てるのですがどーなることやら。
カバー・口絵・本文イラスト / 増田 恵
カバー・口絵・本文デザイン / 朝倉 哲也(design CREST) -
古代純愛ファンタジーです。
『銀の海金の大地』や『明日香の王女』、『空色勾玉』好きにおすすめ。
古代日本、愛憎相半ばする少女と少年、時代がもたらす戦乱の影といった言葉が好きな方はぜひどうぞ。