- Amazon.co.jp ・本 (269ページ)
- / ISBN・EAN: 9784829163252
作品紹介・あらすじ
田舎町に住む高校生・聖司と駿介は春休みの学校で一人の少女と出会う。彼女の祖父は学校の中央に建つ時間塔を設計した人物だった。少女・慧は春休みが終われば留学する予定であり、その前に思い出の時計塔を見にきたと語る。その時計塔の針は動かなくなって久しい。聖司と駿介は「慧が旅立つ前に時計塔を修理しよう」と計画する。毎日のように夜の学校へ侵入し、キャンプ気分で修理を楽しむ三人。だが限られた幸せな時間を噛みしめる一方、三人は互いに言えない秘密を抱えていた…。異なる登場人物の視点をそれぞれ新鋭三人の作家が描き、彼らの抱えた「秘密」を少しずつ明らかにしていく、という斬新な形式で描かれる青春ラブストーリー。
感想・レビュー・書評
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青春です。
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青春小説の王道。<BR>仲間と出会い→同じ目標に向かって取り組む→成長。<BR>といった感じで、特に目新しいものはない。<BR>同じストーリーの作品を別の作家が書くといった珍しい形式の小説だが、どのキャラクターのエピソードも非常に面白く感じた。<BR>聖司のエピソードで謎があれば駿介のエピソードで。駿介のエピソードで謎があれば、慧へ。そして、最終的にエピローグで全ての謎が紐解かれるという仕組みになっており、同じストーリーなのに飽きさせない。<BR>特に慧のエピソードでは、彼女をただのかわいいだけのヒロインで終わらせなかったところも魅力だ。<BR>夢に一途な故、彼女が起こした行動はとてもリアリティと人間味を感じさせられた。<BR>基本的に青春くささはあるけれど面白い作品。良作。
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作者買いというより、作者が三人表記されていたのが面白くて購入してみた。
学園内に聳え立つ、今はもう動かない時計塔を中心に展開される二人の少年とお姉さん?のお話。
作者三人がそれぞれ登場人物を一人づつ受け持って個々の心情をそれぞれの視点から描くと言うなかなか面白い発想。
一人称で描かれる世界観と違って、主人公「達」それぞれの背景、思考、情緒があるそんな書き方だが300ページ弱という少ないページ数の中でもそれなりに良く描かれている。
結論部分というかストーリーの進展があまり大きな物ではないので、煮え切らない部分もあったが、リアルの世界ってこんなものかもね。 -
森橋ビンゴ買い。