つる草の封淫 (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829624616

感想・レビュー・書評

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  • 珍しい設定のお話かなとは思います。その分「読ませる」部分が多いとも言えるんだけど、感情移入はしにくい感じ。
    忍者モノで、武家のために忍者が身代わりになって、格上の武家に人質同然にされる。
    その人質である「珠」として葛は緋垣彬匡の元へ。
    彼の怒りを買うと災いが起き、皆恐れていた。彼自身の苛烈な性格の裏には何か災いとの関係がありそうで、人質でありながら葛は真相に迫るわけですが・・・
    複雑。気持ちも、状況も複雑。なんとも言えないエロス感漂ってるけどね

  • 縺翫♀縲ゆサ雁コヲ縺ッ莨晏・?Δ繝趣シ育ャ托シ峨?ゅ?縺オ縺オ縲よ・ス縺励∩縺セ縺励◆縲

  • 江戸時代、忍者、人造人間、特殊能力、蛇プレイ・3P
    もろもろ特殊設定を詰め込んでるのに、
    決して色ものにならずしっとりまとめてくるのは
    沙野さんしかできない!と思う良作。

    「珠」という特殊な設定をすんなり理解でき、
    とても読みやすかったです。
    冷静に考えれば体液を摂取して人の心を読むなんて
    エロのための設定でしかないだろうと思うのに
    とてもシリアスですんなり受け入れられます。

    葛は本体の身代わりとして藩主の嫡男である彬匡のもとへ
    人質として上役であり慕っている・珀とともに潜入します。

    ただの暴虐な気狂いの嫡男かと思った彬匡が
    不本意に周囲の人を殺めていくことに
    心を痛めているのを知り、徐々に心を寄せていく葛。
    ここが本当に徐々に徐々に気持ちが見えていくので
    読者も一緒に気持ちを引き寄せられていきます。

    と、同時に慕っていた珀から心を移していくのですが
    これがとても共感できてしまって切ないのです。
    沙野さんは二人の男の間で揺れる心を描くのが
    とても上手いと思います。決して不実じゃないんです。

    エロは序盤から結構飛ばしますw
    まず閨房術の練習から始まり、珠写しの儀。エロい。
    彬匡にいたぶられるのもただではすみません。

    蛇は衝撃でしたね…。
    蛇がうねうね身体を這いまわるとか入ってくるとか
    そう言うのだと思ってたら、牙を抜いた蛇にパックンやられるなんて想像もしてなかった!
    蛇が入るのも尾の方からって言うのもすげー!!となりました。

    そうそう、好きな男に抱かれてるところを
    以前好きで尊敬している男に見られて
    しかも参戦してくる3Pは背徳感がすごかった!
    3Pはオープンエロじゃエロくないです。
    この後ろめたさがエロいんですよ。

    終盤は珀の報われない思いに胸が痛くなりました。
    珀も実は葛を愛していたのに、時すでに遅し。切ない。
    好きなあまりに自分をさらけ出せなかっただけなのに。
    先に抱いてしまってたら多分珀と結ばれただろうなぁ。

    でも葛が珀に
    「もし俺が毀れてしまったら俺を洗って下され。
    洗って、緋垣での記憶を消して下され。
    そうして珀様のお種をつけて下され
    ―――俺はきっと、とても喜びましょう」
    と告げたのは、拒絶の言葉であると同時に、
    最大の愛の言葉だとも思うのです。

    珀様~!誰か珀様を幸せにしてあげて!

  • もの凄く熱い感想書いたのに、全部消えてしまったので、
    完結に書きます(涙)


    初読み作家さんです。
    プラチナだし、タイトルからしてただのエロエロ中身無し系かなと
    思ってたんですが土下座して謝りたい気分でした。
    エロじゃなくてエロスでした。
    好き嫌いは激しく分かれると思いますが、私は大好きです。

    江戸時代に忍者だとか特殊能力だとか、なんちゃって戦国風に
    なんちゃって平安衣装ともの凄いチャンポンしてるのに
    しっくりくるという不思議なマリアージュ。
    蛇姦(?)だとか血飛沫内蔵はみ出る系に、触手(とは少し違うけど)
    挙げ句の果てには受さんの首が吹っ飛んだりと、とんでも展開の連続
    にも関わらず、エロスとストーリーが絶妙に絡み合い
    なんとも言えない雰囲気を醸し出してます。
    そして言葉遣いがもうたまらん。

    守備範囲広い方にはぜひオススメしたいお話です。
    あとがきに3部作とありましたが、発行からすでに4年。
    レーターさんが鬼籍に入られているので、その辺の事情から
    発売できないのかな……。
    イラストももの凄く作品の世界観とあっていたので残念ですが、
    次作は絵ナシでも平気なので読んでみたいと思わせる作品でした。

  • エロ大風呂敷広げまくったというか、なんというか・・・色んな意味で衝撃的な作品でしたwwww
     
     
     
     
    続編は、いつ読めるかな……(2013.9追記)

  • 権力者の影武者となる「珠」として造られた葛は、本体の月室藩主の子息・藤 爾に代わり、幼い頃より慕う上忍の珀とともに緋垣藩に人質として赴く。藩主の嫡男である緋垣彬匡は、周囲の者に禍を撒くと噂され、恐れられていた。諜 報活動を行う葛は体液から情報を読み取る特殊能力がうまく使えず、焦りを覚える一方、不幸をもたらす己を呪う彬匡の孤独に触れ、惹かれ始めるが……。

  • 朝南かつみさん追悼。
    え……これって確かまだ書くって沙野さんあとがきで書いていた。出たら挿絵は変わってしまうのね……

  • ファンタジーBLとしては異色のジャンル。
    和風忍術ファンタジー、とでも言えばいいのか。山奥の隠れ里で、藩主の子の影武者としてそっくりに生み出された主人公。本物の代わりに人質に出された先で、乱暴者の藩主になぐさみものにされる。が、主人公は相手の体液を体に取り込むことで相手の記憶を読めるという能力を持っていて……というわけで忍法帳ばりの特殊能力がBL展開にうまいこと絡んできます。影を操る能力使ったプレイとか。乱暴者だと思っていた相手との関係が次第に……というのはお約束。時代がかった言い回しや文体は好きずきかと。

  • 忍者!呪術!3ぴ!オヤジ!ェ 少しぐろさもあるダークファンタジーで面白かった。タイプの違う攻め二人がどちらもツボなので、カプがどうなるのかもワクワク。暴君な彬匡も萌えだけど、白髪ロンゲの珀から漂うオヤジ臭もたまらん!精◇液から情報収集という美味しいBL設定が珀の心情にも上手く絡めてあって彼の切なさにも繋がる。個人的に珀はこのまま宙ぶらりんでもいいんだけど(笑)3部作ということなので次巻が楽しみ!あとがきにあるショートケーキの件に同感!ちなみに那義は好物は先に食べる派です(どうでもいい)

  • 時代モノ、忍者もの、獣姦、3Pと自分の好きなものがすべて散りばめられているすばらしい一冊!笑

    脇キャラも魅力的で・・・というか珀が好きすぎて読んでいて切なくなりました。ぜひ報われてほしい。シリーズものらしいので次に期待してます。
    珀&彬匡のやりとりも好きなのでこの二人の絡みも期待したいのだけど・・・それは無理かな。笑

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