堕つればもろとも (プラチナ文庫)

著者 :
  • フランス書院
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感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784829624982

感想・レビュー・書評

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  • 忠犬ハチ公×深窓のご令息


    デビュー作だそうで、まさに作家さんの大好きてんこ盛り
    なんだろうなぁ……というのが伝わってきます。
    なんちゃって平安となんちゃって古代神話な世界観。
    受が女性として育てられ、嫁に行くという私的最優先NG
    事項でありながら、あら不思議。
    結構普通に読めてしまいました。

    最近佐田さんを連続で読んでいたので、また執着攻か、
    と思ったんですが、想像の斜め上を行く執着ぶり。
    BLに心中ものはいくつかありますが、この攻の自己中
    な無理心中は凄い。
    犬だ犬だといいながら、桃色シーンだけは狼。
    そんな犬に絆されてしまう受も、根が素直で優しいのが
    好感が持てます。

    時間軸のからくりが不透明な点など含め、
    ファンタジーとしては少し設定が弱い気がしますが、
    恋愛にかなりの重点を置いているので気になりません。
    そして脇役がいいですね。
    個人的には脇役の雄心でスピンオフが読みたいです。
    宮緒さんの作品は何作か積んでいるので、次も期待。


    ヘタレワンコ大好きです。
    これで受がドSなツンツンだったらもっと好きです。

  • 新人さん。とっても大事に丁寧に書いたんだろうなぁって感じです。
    よみごたえもそこそこあったし、ストーリがとても面白かった

  • ワンコっていうよりも、まさに犬。奴隷。しかし、夜は狼。そんな感じ。受けはツンツンツ→いきなりデレという展開に、ちょっとアレ? ってなるけど、まあ、デビュー作だし許容範囲かな。
    割と好きなシチュエーションで好きなんだけど、どうしてもイラストが好きになれないので原点。もっとキラキラした絵柄の方がよかったなぁ。

  • デビュー作。作者さんの作品で今のところこれが一番好き。
    「俺はあなたの犬だ」恍惚として姫(男)に付き従うのは誇り高き帝国の英雄将軍。昼は忠実な犬、夜は一変野獣に。マッチョな巨体に翻弄される華奢受けの体躯差?萌えた。倒錯的だなぁ。

  • ★3.5。ヤンデレ執着攻好きとしてはとても好きな犬っぷりだった。ドMっぷりがもはや下僕というか信者(笑)夜は一転して雄の本能を剥き出しに飼い主を貪る絶倫攻という獣な一面がまた良い!一方で、受の頑なさや生き返ってからの急な心変わりにはついて行けず…。それまではデレるフラグもなく毛嫌いしてたのに、心中するほどの執着に突然ときめいてて戸惑った。文章も視点人物が把握し得ない部分まで説明し過ぎている他、多少読みにくさがあった。攻の犬描写も、行動より文章で犬連呼し過ぎてちょっとくどい…。ともあれ、攻が好みで満足!

    番外編ペーパーSS読了。すっかり夫婦になった二人、受の毛繕いに欲情する攻(笑)精力旺盛なサカりっぷりが犬らしくて萌えた。

    作者個人HPにて番外編SS『MNI48』読了。せっかくの夢だからいっそ何人かの攻との複数プレイを見たかった!壮絶なプレイになりそう…

  • 突っ込み所は満載だし、ありえない設定なんだけれど、結構気に入りました! なんといってもこの犬がいいわ!こんなに一生懸命に、姫の為だけに人生を捧げているっていうのがツボ! まぁありえない設定で姫も犬が好きになって行って、その思いが報われる所がやっぱり良かったかな。 違う形で近づいて行くっていう方が、本当はいいんだけど、これはこれで気に入りました♪

  • いろんな方にお勧めされて、読みました。
    平成時代風のファンタジーです。
    朔の、珠玲に対する強い想いがとても伝わってきて、そのまっすぐさは尋常ではなく、本当に犬のよう。なのに、途中珠玲に対する想いとは裏腹とも思える閨での行動に、珠玲が可哀想で辛かったです。
    ですが、後半に朔と珠玲が本当の意味での幸せを歩み始めたのをみて良かったと思いました。
    全体的に、新人作家さんとは思えない位、しっかりした世界観が描いてあり良かったと思います。ですが、私には、朔の犬っぷりが若干引いてしまったのと、イラストがどうしても好きになれなかったので、☆4です。他作品も読んでみたい作者さんでした!

  • 備考:ドラマCD化

  • 「俺は貴方の犬です」なんですよね。最初から最後まで。わんこじゃないところが新鮮でした。姫のためなら命を懸けて何でもする忠実な犬ですが、Hの「待て」だけは何だかできない元野良公ってとこがツボ。対する姫の心底イヤ!キライ!と拒絶する態度にも、グッときたりして。

    ファンタジーでしかもBLとなると俄然評価が厳しくなるのですが、この方のデビュー作でこのクオリティとなれば文句はありません。世界観がわかりやすく、すぐに物語に馴染めるところもいいし、主人公の「姫」の性格が見た目とは違って女々しくなく、自我がきちんとあるところもいいのです。
    ストーリー展開にもヒネリがあって、ファンタジーらしい意外性があるのも面白いし。バッドエンドは基本アウトなのに、そこに究極の愛の形が表現されていて改めて衝撃を受けました。胸を打たれるくらいドラマチックです。その上、しっかり救いがあるのには意表を突かれた。

    戦場では怖いもの知らずの活躍ぶりを見せる将軍が、姫の前では足蹴にされる犬に成り下がっている、というところにドS心をくすぐられます。対する姫の高飛車な態度も世間知らずゆえで、ちょっと天然ボケ入っているところも微笑ましく、かわいげがあります。初夜の無理矢理Hに姫がショックを受け腹を立てたりするのも、必死だったご奉仕犬が不憫になるほど怒ってるところが妙に面白かったり。そして、拒絶されてもヒドイ目にあってもHが我慢できない犬の気持ちに、どんだけ姫が好きなの?と言いたくなりました。

    そんな犬の気持ちに納得できるのは、珠玲と新月の子供時代が描かれているからこそ。伏線の回収も完璧。
    雄心たち脇キャラとのやりとりが、コミカルで思わず笑えるところもよかった。
    エロ的には、イヤイヤからラブラブまでバラエティたっぷりで堪能したので、さらにBLらしい扇情的なエロを極めて欲しいと期待してます。

  • 宮緒さん、プラチナ文庫からのデビュー作品でプラチナ文庫小説大賞編集長特別賞受賞作品です☆
    時代物でしょうか、神の娘の証である金色の髪を持って生まれた珠玲(天姫)は男でありながら姫として育ち、下働きであり忌み嫌われる黒髪の少年を助けた事により運命が変わっていく。
    少年を「新月」と名づけ、自分の犬だと言って周りの御付きの者達に傍に置くことを認めさせたのだが、ある日突然新月は出奔してしまって。
    桂国は神に守られた国とされていたのだが時代の動乱に巻き込まれ、解放剣奴という武装集団の力に頼らなければ敵国に負けてしまう状況に陥っていた。
    その集団を率いる男、朔が国を守る代わりに天姫を嫁にと申し出てきて。
    朔の姫に対する深い執着と男くささが強烈でした。
    この作品がデビューだとは思えない力強い文章と内容に引き込まれて一気に読みました。
    これからも読みたい作家さんです☆

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著者プロフィール

(みやお あおい) 2011年プラチナ文庫『堕つればもろとも』 (フランス書院)にてデビュー。以降、BL各社で活躍中。

「2016年 『シークレットクルーズは危機一髪 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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